テーマ:鉄道(21848)
カテゴリ:橋めぐり(その他)
橋めぐり、今回は関東地方の珍しい橋。
東武佐野線の渡良瀬川橋梁です。 曲弦トラスが2スパン、その他はプレートガータ橋で構成されています。 建設は大正3年(1914年)、アメリカン・ブリッジ社製。 トラスの橋脚部分。レンガ積みで、アーチ部が土に埋まっています。 レンガ積みの橋脚は古めかしい雰囲気がいっぱいです。 トラス部分。どこが珍しいのかというと・・・ このトラス、一見よく見かける曲弦トラス橋ですが、実はトラス橋の基本であるピン接合を用いたピントラスなのです。 部材の接合部のアップ。接合には一見ボルトみたいなピンを使っています。 こちらは橋脚の直上の接合部。ピン接合です。 上弦から下がる垂直部材もピンで接合されています。また、斜めの細い補強鋼材も一緒に接合されています。 ピントラスの接合部は一般的には自由に回転する構造なのですが、これらの部材が三角形のトラス構造を取ることで回転を制限しています。 トラス橋はもともとこのようなピン接合だったのですが、メンテが大変なので、のちにガセットによる接合が一般的となり、我々が良く目にするトラス鉄橋へと進化したようです。 下からのアングル。 レールの直下に二本の鋼材が走っており、この鋼材を横方向の鋼材が支えています。 さらにこの横方向の鋼材は上弦から垂直に降りた鋼材によって支えられています。 これらの基本となる太い部材の間を、細い補強鋼材がつないでいます。 このようなメリハリのある部材の太さの選択により、一見無骨ながらどこか繊細さが感じられます。 太い部材自体も細かい鋼材を組み合わせて作られています。 このあたりが昭和初期以前の橋の魅力でもあります。 プレートガータ部分はこのようになっています。 プレートガータは二枚の鋼材の上に線路が乗っかっている構造です。 この二枚の鋼材をつなぐ補強材も細く、多くのリベットで組まれています。 なお、この鉄橋は最近塗り替えられたようです。 以上、東武佐野線渡良瀬川橋梁でした。 ←他の方の珍しい趣味のブログはこちらから お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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