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misty247

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2012.11.08
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 コース上に、中学生4,5人の集団走グループが何組もいた。また沿道にも、中学生4,5人の集団グループがこれまた何組もいて、応援しながら何かを待っている様子だった。その集団は一見ペースランナーとその固まりのように見えたがそうではなく、またゲストランナーとその取り巻きランナーのように見えもしたが、そうでもなかった。
 中学生たちは背中に「伴走」というゼッケンを付けていた。『なんだろうと』と不思議に思ったランナーもいたろう。でも私は彼らがなんであるか分かっていた。
 『おぉ、この大会でもやっていたのか』

 『いっしょに走ろっ! ―夢につながる、はじめの一歩』星野恭子著 (大日本図書)

 障害者スポーツについて取材した本で、最近関心を持っている伴走について書かれてある。一月ほど前に図書館の新着本コーナーで借りて読んだ。新着本といっても2012年7月25日第1刷りだから、ロンドンパラリンピックの前になるため、表紙カラー写真の和田選手が5,000mで見事メダルを獲得されたことは当然間に合わず載っていない。

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 第2章が「みんなでつなぐ伴走ロープの誇り 福井県池田中学の試み」と題された章で、能楽の里池田マラソンを舞台に、チーム&リレー伴走を務める池田中学校生徒達の挑戦が詳しく紹介されている。その概要を紹介しよう。

 池田中学は全校生徒74名である。その全員で伴走をするという。だから一人のブラインドランナーに伴走が何人もつく。荷物運びなど並走しない任務もある。ロープを持つメインはもちろん一人で、あとはサブ伴走。給水を助けたり、周囲に注意を払ったり、また心理的にもメイン伴走者を助ける。さらに1.5~3kmでリレーする。リレーゾーンでは、伴走ロープをタスキのように受け渡して、メイン・サブとも伴走者全員が交代する。
 この活動の提唱者は佐竹先生。きっかけは前任校のとき。伴走者が急病になってしまったブラインドランナー西島さんから、伴走者を中学生に頼めないかと相談を持ちかけられたことに始まる。
 集団でリレーするという伴走のスタイルこそ個性的だが、中学生たちの練習はアイマスク体験に始まり、コース誘導、路面状況伝達、さらには周囲の景観報告と高いレベルの伴走技能習得にチャレンジされている。
 彼らが高校大学と進学し、或いは社会人になって全国に散らばったとき、すなわち伴走の心得を持った人が全国各地で活躍したなら ―― その素晴らしい「池田中学の試み」は夢ではなく、このコース上で一歩一歩たしかに実現されていた。

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 折り返して50m先に、すべての発端となったその西島さんがいた。15キロ、20キロと走っても追いつかない。見えているが数十メートルが縮まらなかった。日野川の河川敷に降りて少しスパートしたが、あちらも上げているのか、ついにゴールまで、その西島さん御一行の伴走集団に追いつくことはできなかった。
 私のタイムは、ほぼキロ4分半の1時間35分少々。伴走するには余裕をもってブラインドランナーに合わせるスピードが要るから、私ではまず走力からして西島さんの伴走は務まらない。頼もしい中学生たちである。彼らの活躍する姿は、大会コースにパワーと光を注いでいた。
 「お疲れさまでした。伴走ボランティアのみなさん」 <つづく>

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Last updated  2012.11.08 22:52:48
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