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カテゴリ:塾の毎日(塾で起こったことを中心に)
何だか作文指導の記事ばかりになっていますが。もちろん、夏期講習の一場面ですから。数学も英語もやってますよ
昨日の中2の授業でのこと。H君は、ポイントシートの中から「いろいろと心の葛藤をかかえていた主人公が、心の底から『生きたい』という気持ちを持つ場面」を選んでいました。彼はその場面に『賛成』のチェックをして、『心の底から生きたいという気持ちを持つことは大切だと思う』と書いていました。 昨日の授業では、このポイントシートから、感想文の骨組みとなるプランシートをつくっていきました。読書体験から自分の心の中の気づきを引き出すシートです。H君は、「それでは自分は、心の底から“生きたい”と思ったことがあるだろうか」と問いかけをします。 その問いかけに具体的な自分の体験を思い出させます。H君は「誕生日を祝ってもらったとき、自分が産まれてきたときのことや、その意味をしっかりと考えたことはない」。さらに、反省として「これからは誕生日の時などに、自分が生きていることの喜びを感じたいと思う」と進んでいきました。 ここまできて、H君が「なんだかムズムズするなぁ」と言いはじめます。中2生というと、反抗期のまっただ中。正しいこと、まっとうなこと、そんなことに対して「わかってはいるけど反発したくなる」時期です。こうして自分の心をのぞき、まっとうな意見を引き出すと、もう一人の自分が「へん!」と笑いはじめます。そんな気持ちが「ムズムズ」になるのです。 あのね、文を書くというのは、自分を書くことでもあるんだけど、自分っていうのは書かれた瞬間にもう一人の自分から見つめられるわけ。そうすると「こんなの自分じゃねぇ!」って感覚が出てくる。でもね、そうして自分を客観的に見る機会が持てる、というのが文章を書いていく大切な役割なんだよ。 そんな話をみんなにしました。 うん。やっぱり作文指導っておもしろい。ここまで自分の心をのぞかせることが出来たら、今回の感想文講座はある程度成功だったと言えるでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.07.29 12:26:19
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