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西荻窪が「個人レベルで凝ってるうちにお店になった」風のレベルの高い食べ物屋が多いのに対し、荻窪は「本物のプロフェッショナルが密かに腕をふるってる」風のレベルの高い食べ物屋が多いのです。それもそのはず、荻窪は、南荻窪・善福寺といった知る人ぞ知る高級住宅街を控えた場所。いつの間にやら「若者」の憧れの街として1、2を争うようになった吉祥寺エリアとは一味違って、財産もったジジババ… いぇいぇ、リッチな熟年層がけっこうふつうに住んでる街なのです。
それだけに、「えっ? なんでこんな、ほとんど住宅街のこんなトコにこんなオイシイ店があるの?」と驚くこともしばしば。そんな荻窪でも出色なのは、「パスティッチェリア・アベ」でしょう。料理評論家の山本益博さんも激賞してますね。 ネットでは「おぎくぼのチーズケーキ」が評判高いようだけど、私のイチオシは、なんといっても抹茶ロール(あ、これも十分有名か)。最近東京ミッドタウンに、抹茶を使ったケーキでパリで名を馳せた某パティシエの店がオープンしましたが、ハッキリ言って、抹茶ロールに関しては、アベの足元にも及びません。もっとも、「自然な」抹茶の香りでは、「香料」好きのフランス人には全然受けないと思うけど。抹茶のよしあしなんて、フランス人には理解不能だろうし。 さっそく、リモージュ焼きのお皿で、コーヒーと一緒にいただきま~す。 ![]() ナイフを入れたとたんに広がる抹茶のほのかな香り。ふわふわの生地にカル~イ上質のクリーム。飽きのこない控えめな甘さ。うーん、やっぱりケーキというのは、素材のよさとパティシエの腕。当たり前なんだけど、この2つが高次元で融合してるスイーツってなかなか見つけるの難しいですよね。だいたい、パティシエの皆さんは有名になると店を大きくして、お弟子さんに作らせて、「本人はどこにいるの?」って状態になるんだけど、このアベに関して言えば、たいがいいつも奥の厨房でオーナーパティシエがケーキ作ってます。ずっとこのレベルの味を維持してるってのが、凄いことだと思うんですよね。「もうちょっと手を抜けば」「もうちょっと素材を落とせば」もっと簡単に儲かるのでは? そういう誘惑に、たいがいの職人は負けてしまうでしょ? 私が好きなのは、抹茶ロールのほかだとモンブラン。ハードなベース地に、雑味のない栗の風味をいっぱいに含んだしっとりしたクリーム。その下にはフワフワとはかない純白の生クリーム。クリームの種類による食感の違いに加えて、生地のしっかり感とのコントラストも見事。 それと、ホールで買うショートケーキ(下のショーケースの写真の上の段に鎮座してるのがソレ)も。惜しげもなくたっぷりと使われた上質の生クリームの下に埋まっているしっとりした生地、それにかためでかなりすっぱい苺。苺は甘くなくちゃダメ、という方には向きませんが、甘いクリームにすっぱい果物のコンビが私は好き。やはりスイーツにだって、「コントラストの妙」がなくてはネ。 ![]() ムムッ? 真ん中あたりに写っているのはクレームブリュレ?? 店に行ったのに、気がつかなかった! まだ食べたことないぞ! ![]() なぜかよく店の横に停まっているバイク。これは「ハヤブサ」では? ギネスにも載った超高速バイクとこだわりのスイーツ。これも不思議にマッチしてる「コントラストの妙」かな? お隣に引っ越してきた奥様にアベを紹介したときの会話です。 私「アベの抹茶ロール、おいしいですよ~。荻窪イチですよ」 お隣の奥様「アベって、あのジョモの近くのケーキ屋さん? あ~、通ったことあるけど、入ったことなくて…。そんなに入りたいお店じゃないような…」(最後はごにゃごにゃと低い声で… 笑) 数日後 奥様(回覧板をもっていった私に)「すごくおいしいわね~! あの抹茶ロール! このごろ毎日食べてるの!」 そう。知らなければ入らないかも。かくいう私も、ネットでの評判を見て探したものの、場所がなかなかわからなくてけっこう苦労したのです。ホントに、ほとんど住宅街。 見つけたときも「え? マジここ?」と思ってしまったのでした(笑)。 ま、とりあえず、行けばすべてがワカルので、是非どうぞ。 アベを知らずして、東京のスイーツを語るなかれ! クルマで来ても、ちょっとなら店の前における、静かな通りにあります。
最終更新日
2007年06月19日 02時39分17秒
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