荻窪駅の北、歩きにくいロータリーを越えて、青梅街道を阿佐ヶ谷方面に進むこと約5分。店が途切れて、さみし~くなりはじめたところに、その店はある。

見よ! このうらぶれた感じ(失礼じゃん)。今回紹介するのは真ん中の「
馬来風光美食」。そこはかとなくエスニックな字体の漢字の看板(これでも新しくなりました。ちょっと前まで店の名前の色が剥げてて、夜になると判読不明のただの板になってたもん。今や文字はゴージャス??なゴールドでライトまでついてる!)ですね。ところで、なんて読むかわかります? マーライ・ふうこう・びしょく、つまりここは中華系マレー料理の店なのです。
急な階段を降りて右。狭くて暗いお店を、たった一人の若き女性がテキパキと切り盛りしてる(ホント、中華系ってたくましいよね)。イポー(ってどこさ? ま、マレーシアなのは確か)出身の中華系マレーシア人。お店の雰囲気は… うーーん、論評を避けよう。なんというか、マレーの屋台料理を室内で味わうための空間、ってことで勘弁して。とりあえず、アットホームなことは間違いなし。4人掛けのテーブル2つとカウンターだけ。そこに明るくてテキパキした女性シェフ1人… でもシェフというより、料理上手な「従姉妹」に美味しいものを作ってもらってる、っていったほうが当たってる気がする。話さなければ、外国人とはわからないルックスも含めて、親近感のわくキャラクターなのです。

これは魚と豚肉のすり身を湯葉でくるんで揚げた「炸腐皮」。特製のチリソースでいただきます。生の湯葉とは全然違う味ですが、そういわれれば豆腐っぽい風味が… 「へー、湯葉って揚げるとこんな感じなんだ」とかなり目からウロコです。うーーん、熱帯の夜の屋台では、みんなこんなの食べてるんだろうな~ とマレーシアに行ったことはないのですが、想像してみたりして。

そして、イチオシはマレー風チキンカレー。不思議なことに毎回、微妙に味が違う気がするんですよね。安定してないというべきか、手作り感があって飽きないというべきか… 入ってる野菜もあるときはナスだったり、あるときはトマトだったり。このへんも「料理上手な従姉妹」に作ってもらってるって印象を高めてます。
ところでカレーのお味ですが、相当強烈です。「そんなに辛くしてない」らしいんだけど、それでもかなり辛い。東南アジアのスパイスにココナッツの隠し味、それに揚げたナッツと香草(シャンツァイ、マレーシアではパクチーかな?)のトッピング。ジャスミンライスの香りも高く、うーーん、酔ってしまいそう! 日本人の解釈の混ざってない「中華系マレーシア料理」というエスニック。なかなか貴重な存在だと思います。おまけに安い! 小皿料理だと500円を切るのもあるし、カレーだって1000円しない。インドカレーなんかだと1200円ぐらいはするのが相場の荻窪だから、ずいぶん良心的な値段設定です。1人でやっていればこそですね。
小さい店ということもあるけど、常連さんでいつも混んでます。いきなり予約なしで行くと、「ごめんなさ~い。今日は予約でいっぱいで…」と断られることもしばしば。事前の電話予約は必須でしょう。
ところで、この店、「メニューにない料理もたくさんあるよ」ってことですが、メニューに「ある」亀ゼリーがなぜかいつもない。
「今日はない」「今、材料が切れてる」「ごめんなさい。今日は忙しくて。次回はゼッタイ作る」などなどと言われます。次回は本当に食べられるのかな? 誰か食べた人いますか? 馬来風光美食の幻(と勝手に命名)の亀ゼリー。仕込みに手間がかかるのかもね。なにせ1人でやってるから。2人で行って別々のものを頼むと、料理が出てくるのが時間差になることだってある。1人だから仕方ない。サービス面は、良心的な値段がカバーしてると考えましょう。
今は夜しかやってないので、注意。
最終更新日
2007年06月11日 15時34分58秒