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Mizumizuのライフスタイル・ブログ

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2008.03.04
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カテゴリ:Essay

中学時代、クラスメートの「展子さん」が半ばゴーインに貸してくれたさだまさしの『私花集』。

Mizumizu「さだまさしって、どこがいいの?」

展子さん「よく言われることだけど、やさしさかなぁ」

Mizumizu「ふ~ん」

てな会話をした記憶がある。昔はよく、自分の好きなアーチストのアルバムを結構、一方的に貸してくれる友達というのが存在していた(現在の中学では、そんなお節介は絶滅?)。

『私花集』でもっとも気に入ったのは山口百恵の歌った「秋桜」でも、ファンの間で人気抜群だという「主人公」でもなく、梶井基次郎の小説をベースにしたというクラ~イ歌、「檸檬」だった。

XXXXXXX

♪あの日湯島聖堂の白い石の階段に腰かけて
君は陽溜まりの中へ盗んだ檸檬細い手でかざす
それを暫くみつめた後で
きれいねと云った後で齧る
指のすきまから蒼い空に
金糸雀色の風が舞う

喰べかけの檸檬聖橋から放る
快速電車の赤い色がそれとすれ違う
川面に波紋の拡がり数えたあと
小さな溜息混じりに振り返り
捨て去る時には こうして出来るだけ
遠くへ投げ上げるものよ

君はスクランブル交差点斜めに渡り
ながら不意に涙ぐんで
まるでこの町は青春達の姥捨山みたいだという
ねェほらそこにもここにも
かつて使い棄てられた愛が落ちてる
時の流れという名の鳩が舞い下りて
それをついばんでいる

喰べかけの夢を聖橋 から放る
各駅停車の檸檬色がそれをかみくだく
二人の波紋の拡がり数えたあと
小さな溜息混じりに振り返り
消え去る時には こうしてあっけなく
静かに堕ちてゆくものよ
XXXXXXXXXXXXXX

 およそ「やさしい」歌ではないと思う。「捨て去る時には出来るだけ遠くへ投げ上げるもの」「使い棄てられた愛(を)鳩が舞い降りてついばんでいる」。結構残酷な世界じゃない? 青春の残酷、そしてどこかよそよそしい怜悧さをもった女性のイメージを歌にしたものだという気がした。

とにかく、大変に気に入って、「湯島聖堂って行ってみたいな~」などと思っていた。大学は東京の上野だったから、歌に出てくる聖橋や湯島聖堂のある御茶ノ水は遠くない。実際、御茶ノ水には本を探しによく来た。来るたびになんとなく「あ、聖橋ってどれかな」「湯島聖堂って白い階段があるんだっけ」などと思い出すのだが、地図を見るという一手間が面倒で(笑)、明大通りから神田川の向こうにちらっとみえる水道橋を見て「聖橋ってあれかな?」などと勝手に考え、「ちょっと遠そう。ま、いいや。また次来たときに行こ」などと思いながらいつの間にか忘れていた。

湯島「聖堂」というからには、それはカテドラル、つまりキリスト教教会だと思い込んでいた。ジーンズ姿の大学生ぐらいの男女がカテドラルの白い階段に腰掛けている。カップルの頭上には教会の尖塔と十字架。たぶん中にはステンドグラスがあるだろう。そんな絵が似つかわしいと1人で信じ込んでいたのだ。

この週末、湯島神社に梅を見に来たついでに、そんなに遠くないからとクルマをちょっと移動させて、「湯島聖堂」に初めて行ってみた。だが、湯島聖堂に近づいてみても、敷地の中に教会があるようにはどうしても思えない。あるのは明らかに、中華風の建物だ。

「教会はどこかね~?」「教会があるのぉ?」などという会話を連れ合い(このヒトも全然わかっていない)と交わしながら正門のところに来て、ようよう湯島聖堂が教会ではなく、孔子廟だという事実を知った。

が~ん!

なんというか、青い目のフランシスコ君に会いに行ったら、出てきたのが論語をかかえた白髪三千丈の老師だった、みたいな衝撃だった。

湯島聖堂

これが湯島聖堂の正体。確かに階段は白く見える。でも実際はもっとクリーム色だった。汚れているので、とてもここに腰掛ける気になれない。

湯島聖堂のなか

中はこんな感じの中庭。これってアン・リー監督の『グリーン・デスティニー』の世界ぢゃ・・・

そのあと聖橋に行って、連れ合いと総武線(かつて車両が檸檬色だった「各駅停車」の電車。今はシルバーの車体に黄色いラインが入っている)など眺めて、すっかり「檸檬」の世界にひたった。

ふと見ると、連れ合いは眼下の中央線・総武線・丸の内線の写真を撮っている。

やってるやってる~。

「ここから檸檬投げないとね~」

などというMizumizuに

「そうだね~」

と、連れ合いも調子を合わせてる。フムフム、完全に「檸檬」の世界だねェ、私たち。

千代田区と文京区

駐車場に戻る途中、湯島聖堂の近くで見つけた千代田区と文京区の境。坂道の途中で分かれているのがなんとなく変だった。

すっかり青春の檸檬の世界にひたったなぁ・・・ と悦に入りながら帰路につく。ところが、帰りのクルマの中で、実は連れ合いは、さだまさしの「檸檬」を知らなかったということが突如判明する。曲を口ずさんだら、「何? その歌」ときたのだ。

「えっ? さだまさしの名曲を知らないの? 聖橋から檸檬を放る歌」

「知らないな~」

「で、そこに電車がすれ違うわけよ」

「あ~、それで檸檬がどうのとかって言ってたのぉ」

「はあ? わかってなかったの?」

「全然。さだまさしっていったら『関白宣言』ぐらいかな、知ってるのは」

「だって相槌打ってたじゃん。電車の写真も撮ってたし」

「いや、単に鉄道マニアになってみただけ」

とほほ・・・

全然話が通じてなかったんだね。なんのために2人で湯島聖堂&聖橋に行ったワケよ。1人で感傷にひたってたMizumizuがバカみたいじゃね~の。同年代なのに、何で知らないのだ?

と思って調べてみたら、なんと『私花集』って1978年のアルバムだった。

さっ、さんじゅうねんまえ!?

そんな昔の歌だったのか。道理でえらく懐かしい感じがするわけだ。

youtubeで、「檸檬」の世界をばっちり写真におさめているエントリーを見つけた。

さだ版檸檬を知らない方、忘れた方は、どうぞ。↓

http://www.youtube.com/watch?v=U3lFrw83DVI

追記:中学時代のクラスメートの「展子さん」は、同窓生名簿から察するに、地方都市で自分の会社を興したようだ。会う機会があるかどうかわからない。でも東京でもし会う機会があったら、ぜひ「聖橋」で待ち合わせしたいもの。今度こそ、さだ版「檸檬」の世界に、ちゃんとそれを知ってるヒトとひたりたい。






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最終更新日  2008.03.06 00:15:08



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