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2008.10.30
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カテゴリ:Figure Skating(2008-2009)
<きのうから続く>
スロー再生をみながらでも、荒川静香――つまりプロ――が「いいジャンプ」と言っていた安藤選手のショートのトリプルフリップだが、プロトコルを見ると、結局は(加点された)ダブルアクセルと同じ点にしかなっていないのだ。1本の木を見てその木の評価ばかり「厳密」にしたから、こんな矛盾めいた点になる。若干質がよくなかった(と判断したジャッジがいた)からといって、一応ちゃんと決まったトリプルフリップがダブルアクセルと同じ点になるなんて、理解できない。これもトリプルジャンプに対するGOEを他の要素と同じく、何割掛けかにすれば防げることなのだが、なぜかそうしたルール改正をしようという動きはない。 

安藤選手のトリプルフリップのGOEに、プラスをつけた審判がいたりマイナスをつけたりする審判がいることからもわかるように、GOEの加点・減点は実にテキトーなのだ。それはそうだ。「ジャンプの質」と言っても、どこを見るかで評価はわかれる。軸が細くまっすぐなジャンプは垂直跳びに近くなって飛距離がでないし、飛距離のあるジャンプは大きさがあってダイナミックだが、軸が傾くことが多い。前者のタイプが浅田選手で後者がキム選手およびコストナー選手なのだが、なぜかGOEの傾向をみるとキム選手やコストナー選手のような飛距離の出るジャンプばかりが加点をもらう傾向にある。キム選手が跳ぶと、軸が傾こうが、着氷後に上半身が「グラッ」としようが、なぜか加点されている。おそらく飛距離と着氷時のエッジ処理(回転不足なく降りてこれているかどうか)で見ているのだろうと思う。どうしてそうなったのかはわからないが、一応の指針が示されてジャッジがその基準に従っているのだろう。だが、浅田選手やコーエン選手のような軸の細い、山が高く回転の速いジャンプもそれはそれで個性であり、それなりの美しさがある。いったいいつの間に、まるで飛び箱でも飛ぶように、やたら勢いをつけて跳ぶキム・ヨナタイプの3+3の連続ジャンプがお手本ジャンプになってしまったのだろう。この傾向は明らかに、強すぎる日本女子への牽制なのだと思う。だが、フィギュアというのはそういうもの。しょせん主観で採点するスポーツだから、基準をどこにおくかでどんな選手に有利か決まってくる。ルール改正で日本選手が上位を独占するのを阻止しようとする勢力の政治力に、なすすべもないのが日本という国なのだ。

伊藤みどり選手という大天才が出たときは、「フィギュアは芸術性が大事」だと言って伊藤選手の芸術点をことさら低く採点することで、彼女が世界チャンピオンになるのを阻もうとした。それが世界のフィギュア界というところだ。今になって「伊藤みどりがフィギュアをスポーツに変えた」「伊藤みどりのジャンプは芸術」などと賞賛しているが、伊藤選手が現役時代、スタイルやルックスに対するバッシングはひどいものだった。

さて、安藤選手に話を戻すと、ショート最初の3Lz+3Loは、回転不足がなくきれいに決まれば、安藤選手の場合12点ぐらい稼ぎ出せる技。それが、回転不足と判定されてしまうとグッと点がなくなってしまう。ショートでの点ののび悩みの原因は、転倒以外のここにもある。フリーでの3T+3Loのセカンドのトリプルループも回転不足判定でダウングレードされた。あれでは点がのびないのは当たり前。肉眼ではきれいに決まっていたように見えても、ループは回転不足になりやすい難しいジャンプ。それがアダになっているのだ。

誰でもハッキリわかる失敗である「お手つき」が、プロでさえほとんどわからないことの多い「回転不足」より減点が少ないというのも、ファンの誤解を招く大きな要因だ。普通の人にはお手つきは、ほとんど「転倒」に見えるかもしれない。ところがそれよりも、きれいに決めたように見えて、実はちょっと回転が足りていないジャンプのほうが大々的に減点されているのだ。

キム選手は回転不足判定されたことがほとんどない。実際に、きっちり回って降りてくることができる選手だ(今回のフリーの最初の連続ジャンプのセカンドのトゥループは回転不足気味に見えたが、これは珍しいことだ)。キム選手の強さはそこにある。フリーではセカンドジャンプに3回転トゥループを2度入れて成功させている。安藤選手はセカンドジャンプは3回転が一度だけで、しかもダウングレード、中野選手にはゼロ。だから、点差が開くのだ。

今のルールでは、減点――特に3回転ジャンプの――が苛烈だということ。だから減点要素の少ないキム選手が強い。キム選手はジャンプ以外の要素でも減点になる部分が少ない。チャレンジした部分を積極的に評価していた旧ルールと違い、どちらかというと今は消去法競争なのだ。難しい技をなんとか決めた選手ではなく、「引かれる部分」をなるたけつぶした選手が勝つ。昨シーズンの男子シングルで4回転を跳ばないバトル選手が優勝し、4回転に挑戦して決めたジュベール選手がクレームしていたが、ジュベール選手は実は、フリップのエッジの間違いで、フリーで入れた2回のフリップを減点されていた。あれで点がのびなかったのも響いた。一方バトル選手はほとんどすべてのエレメンツで加点をもらう超優等生演技で163.07という高得点をたたき出した。バトル選手の基礎力の確かさに加え、大技を回避したからこそ出せた結果なのだ。

安藤選手の場合は、プログラムコンポーネンツで嫌がらせのような低い点をつけてくるジャッジがいた。表現力をみるプログラムコンポーネンツだが、これがまた主観だから、ジャッジのよってバラバラ。去年は中野選手がバラつきの多い点でひどい目にあっていたが、今年は安藤選手。

安藤選手のフリーでの「つなぎのステップ」の評価を見てみよう。
5.50、7.00、4.00、6.75、5.75、6.00、6.25、7.00、6.00、5.00
「4点」などというのは嫌がらせだ。ショートで3.75点などという点をつけたジャッジがいた(最高は7.25)。1人だけこういう嫌がらせをする人がいても、切られるからそれほど影響はないのだが、極端に低い点を1つつけておけば、「次に低い点」がランダム抽出で選ばれ、点数を下げてしまう傾向は確かにある(だから嫌がらせのような低い点をつけるジャッジが出てくるといういうわけ)。何といっても一番問題なのは、プログラムコンポーネンツの点がこれほどまでにテキトーな、主観にもとづくいい加減な点だということ。そうやってつけていい点なのだ。安藤選手の場合は、去年の試合結果がよくなかったので、プログラムコンポーネンツが抑えられているというのもあるだろう。それにしてもフリーで52.16点とは低すぎる。

こうした採点の傾向を見ても、「今年はキム・ヨナの年」であることは間違いない。フリーでセカンドジャンプに2度3回転を入れる力のある選手はほとんどいないし、採点基準に助けられ、自信をもっている。しなやかな肩と腕をぞんぶんに使った表現力も独特で抜群。最後にスピードが落ち、脚があまり動かなくなるのがキム選手の欠点だが、それを上半身の表現でカバーできる強さもある。

現時点でただ1人だけキム選手に対抗しうる力をもつのが浅田選手だが、浅田選手がまた、セカンドに跳ぶトリプルループがしばしば回転不足気味になるのだ。去年のショートでは、この2つ目のトリプルループを失敗し続けた。トリプルアクセルも着氷に乱れが出る(ツーフットになる)ことが多いし、そもそも昨シーズンはそれほど確率自体がよくなかった。ルッツは昨シーズンはことごとく不正エッジで減点。「今年はトリプルアクセルを2度入れるのが目標」だというが、これだけ減点の可能性をかかえているなかで、博打の要素が高いトリプルアクセル2度という新しい挑戦をするのは、あまりに危険だ。ジャンプは確率なのだ。キム選手が何年も同じジャンプ構成で確実性を増しているのに対し、あれこれ手を出してはやめている日本選手。浅田選手にしても、去年1度ですらうまくいかなかったトリプルアクセル2度というのは、確率から言ったら成功度は低い。ただでさえ、彼女のようにスラリと脚が長く、背の高い、スタイル抜群の選手は、年齢とともにジャンプは跳べなくなる傾向が強い。

問題は浅田選手がトリプルアクセルを2度入れるかどうかではなく、上記のさまざまな減点の要素をどれだけつぶせるかだ。キム選手に勝つためには、エッジ不正、セカンド3回転の回転不足を克服し、トリプルアクセルを乱れなく(1度でいいから)決めることが肝要。またメディアは例によって、「トリプルアクセル2度に挑戦!」などと煽るだろうが、なんでも「果敢に挑戦」すればいいわけではない。旧ルールなら、大技をなんとか決めればそれで勝てた。新ルールでは難しいジャンプでも、ちょっとでも回転不足なら、むしろやらないほうがいいような点になる。採点システムの基準が歪んでいるのは間違いないが、この部分が改正されていない以上、ルールにのっとって点数を稼ぐようにするのが一番肝心なことだ。

まったく新しい技に挑戦しないキム・ヨナ選手の圧倒的な強さが、それを物語っている。

<フィギュアネタは本日で終了です>





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最終更新日  2008.10.30 00:47:47
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