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誠天広場

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ネコと毒男の物語

63 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:30
おれは、ドクオ・・・。もうすぐ30になる・・・。
30年近く生きてきて、いままで誰一人として親しくなったものはいなかった・・・。

ただ、惰性のように生きて、自宅と職場を往復するだけ・・・。誰もオレには関心を示さない。
そう・・・。オレはいつも一人だった・・・。

                    ('A`)
                    (  )
                    ||


ある日、真冬の街角を一人で歩いていたオレは一匹のネコを拾った・・・。
        Σ('A`)
        (( ( )      ___ ミィ・・・ミィ・・・
          人      ∥捨猫|
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

寒空の中、ひどく震えていた子猫を見て、オレは思わずそいつを抱き上げ、家へと急いだ・・・。
      ミィ・・・_______
      /| ,,,,, ブルブル   /|
 ミィ・・ /. |{{ハハ}} " ,,",,../  .|
   /   ,,{{(>.<)),}} ∵/   |
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|    |
   |  捨    猫   |   /
   |            | /



64 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:33
2-1)
そいつは始めてできたオレの友達だった・・・。
バレンタイン・クリスマス・・・。女に縁のない独り者のオレにとって、ひどく辛い思いをすることになる日々も
そいつと一緒ならば、不思議と辛くはなかった・・・。

・バレンタインデー

   ハ ハ  ('A`) 今年も、チョコは1つも無し・・・。
  ~((^o^)  /<< )  でも、今年は寂しくないや。
   ミィ!



65 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:34
2-2)
・クリスマス
       Σ('A`)  またか・・・     アンアン>
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ           ギシギシ>
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ
        ( 'A)  よくもまぁ、飽きもせず・・・。      アンアン>
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ                  イヤラシイヤツダナ・・・>
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ
        ('A`;)   はぁ、今年もまた一人・・・     モウダメェ!>
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ                      ギシッ!ギシッ!>
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ
        ('A`)    ・・・じゃないや。    ハァ!ハァ!ハァ!ハァ!
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ                 アッアッ…ウッウッ…>
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ
        ('A`)    ちょっと、幸せ・・・。    イッチャウー!>
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ                  ウッ!ウッ…>
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ



66 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:34
3)
そんな生活が幾日か続き・・・。

    ミーミー     ('A`) 先に行くと、危ないぞ・・・。
      ハ ハ   /(  )
     (^o^))~    ||

あら。かわいいネコさんですね・・。
 J(^)    ミーミー   Σ('A`)   えっ!
  ( )    ハ ハ     /(  )
  ||    (^o^))~      ||

   何歳ですか?   いや・・・。1歳かと・・。
 J( ^) ハ ハ    ('A`)
  ( ヘヘ(^o^))~   << )
     ミーミー

    (*'A) ・・・。         \(^ )し  ネコちゃん。バイバーイ
    ( )    ハ ハ          ( )
    ||   ~((^o^) ミー        ||

    ('A`) 20年ぶりに女の子と会話できた・・・。
     (  )   ハ ハ
    ||  (^ ^))~ ミ?

 こいつと出会って、良かったと心から思えるようになった・・・。




67 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:35
4)
           _□     □ この、のろま!そんなんだからいつまで経っても
す、すみません。 ('A`)     ( )    女とつきあえないんだよ!
        | ̄ ̄|ノ)    -( )V
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  | |

       ('A` )     はぁ、今日もいいこと無かったなぁ・・・。
       (  ) ) )
       ||

  |
  |____('A` )  はぁ・・・。疲れた・・・。
 /       ノ<<)


   |ミーミー
   |ハ ハ__('A` )  ん?ただいま・・・。
  /~((^o^)  ノ<<)


   | ミーミー
   |_ ハ ハ('v` )  ・・・。明日はいいことあるかもな・・・。
  /  ~((^o^)ノ<<)

つらいだけだった日々も、こいつと一緒だと楽しく過ごせる・・・。そんな気がしてきた・・・。




68 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:36
5)
しかし、悪夢は突然訪れた・・・。

      ('A` )   さてと・・・。今日は天気もいいし、仕事も休みだから、
      ノ ノ )    あいつと一緒に、公園で日向ぼっこといくか・・・。
        <<


   |
   |       ('A`)>  おーい。でかけるぞー。
   |___ /(  )___
  /        | |


   |      ?
   |       ('A`)>  ・・・・・。
   |___ /(  )___
  /        | |


           ( 'A)>  おかしいな・・・。いつもなら、飛んでくるはずなのに・・・。
           (ノ|    まだ、寝てるのか?
         ( ( 人


    Σ('A`)  おっ、おい!どうしたんだ!
     (\\    ハ ハ ブルブル
      >>    (>.<))~
               ミ゛ィ、ミ゛ィー





69 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:36
6)
様子が変な子猫を抱いて、オレは自分でも信じられない速さで、動物病院へと走った・・・

               もうすぐ、病院に着くぞ。
 ミ゛ィ !     ハハ(A`;)   --
  ミ゛ィ !   ~((>.<)) ノ\   --
              < \

                申し訳ありませんが・・・。もう手の施しようの無い状態です・・・。
   ミ゛ィ・・・         ◎
____ハハ_ブルブル  (-Д- )      そんな・・・。
|\   ~((>.<)) \   (\ / )
   \ _____\  |__Ω____|     ('A`;)
    |       | (_(___)     ノノZ乙

                どうも、生まれたときから心臓に以上があったようで、
   ミ゛ィ・・・         ◎   いつ倒れても、おかしくなかった状況だったのです・・・。
____ハハ_ブルブル  (-Д- )
|\   ~((>.<)) \   (\ / )        ・・・!だから、生まれてすぐに捨てられたのか・・・。
   \ _____\  |__Ω____|     ('A`;)
    |       | (_(___)     ノノZ乙

そして・・・。
   ミ゛ィ・・・ ブルブル
____ハハ_ ('A`;)|||  なんてこった・・・。せっかくできた友達だったのに・・・。
|\   ~((>.<)) 人 人    やっぱり、オレの人生こんなものなのか・・・。
   \ _____\|
    |       |




70 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:37
7)
気がつけば、日付が変わっていた・・・。
そして、・・・。

   ミ゛ィ,ミ゛ィィ~!
___  ハ ハ_ Σ(A`;)  !立ち上がるのか・・・。
|\   ~((>_<)) \ / )
   \ _"_”__ \<
    |        |

   パク・・パク・・・
_____ハ ハ_   (A`;)  えっ・・・。なんだって・・・。
|\   ~( ( :o)  \ / )
   \ プル プル___ \<
    |        |

   パク・・パク・・・
_____ハ ハ_   (A`;)  『ア・・・リ・・・ガ・・・ト・・・ウ・・・』?。
|\   ~( ( :o)  \ / )
   \ プル プル___ \<
    |        |

     シーン
_____ハ ハ_   (A`)|||  ・・・・。
|\   ~( ( -_ )  \ / )
   \ ______\<
    |        |

よく考えれば・・・。ネコがしゃべるはずはないのだが、あいつは最期に「ありがとう」と言った気がする・・・。
いや。オレには、はっきりとあいつの声が聞こえた。




71 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:37
8)
あいつがいなくなって、どのくらい時間が経ったのだろうか・・・。
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
    |  ・・・。
    |(゚A゚)     リーン!リーン!
   / << ) ̄ ̄苗 ̄ ̄ ̄
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
    |        /おまえ、二週間も無断欠勤とはいい度胸だな!
    |   (゚A゚】> \ おまえはクビだ!もう来るな!
   / ̄ ̄ヘヘ )~~~田
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
    |           もう、どうでもいいや・・・。
    |(゚A゚)    チン
   / << )`苗 ̄ ̄ ̄
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
    |           一人ぼっちになるのには、慣れてるのに・・・。
    |(゚A゚)
   / << ) ̄苗 ̄ ̄ ̄
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
    |           なんで、こんなに寂しい気持ちになるのだろう・・・。
    |(゚A゚)
   / << ) ̄苗 ̄ ̄ ̄
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




72 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:38
9)
         |(゚A゚)||    はぁ・・・・・。
        / << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
…‥…‥…‥…‥‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥
 そういや・・・。あいつを見つけたのは真冬だったけ・・・。
        Σ('A`)
        (( ( )      ___ ミィ・・・ミィ・・・
          人      ∥捨猫|
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ミィ・・・_______  あの、寒さの中、すごく震えていたものな・・・。
      /| ,,,,, ブルブル   /|
 ミィ・・ /. |{{ハハ}} " ,,",,../  .|
   /   ,,{{(>.<)),}} ∵/   |
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|    |
   |  捨    猫   |   /
   |            | /
…‥…‥…‥…‥‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥
それからは、楽しかったな・・・。

        ミィー!     ヽ('A`)ノ   ただいま~。今帰ったぞ~
          ハハ         (  )   ≡
      ≡ ~(,(,,^o)       く \

    よしよし・・。
   (' v`)ハ ハ
    / 人(^o^)  ミィ♪ミィ♪
   __>>゛,,,)~




73 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:39
10)
そういえば・・・。あいつが変質者に襲われかけたこともあったっけ・・・
  Λ_Λ   オッ。チョウド イイマトヲ ハケーン
 ( ・∀・)   カッタバカリノ エアガン デ・・・
 ( 厨  つy=ー
 | | |           ハハ }}
 (__)_)          (oT;))~}}  ブルブル
               ミ゙ィ!ミ゙ィー!
                                  - -=三 ∧_∧
          (#'A`)/                   - -=三 (J`Д)  モウコネ-ヨ
        < /    出て行け!2度と来るな!  - -=三 ( 厨 つ  ウワァァァン!
  {{ハハ}}   /                       - -=三 人 Y
 {{~((>.<)}} / >                     - -=三  し(_)
   ブルブル

他人のために、必死になったことって、あれが初めてだった・・・。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            o
         |  (A゚)||    はぁ・・・・・。
        / ̄ << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
          ('A`)     疲れたな・・・。もう、寝よう・・・。
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




74 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:39
11)
    ハ ハ  ('A`) 今年も、チョコは1つも無し・・・。
  ~((^o^)  /<< )  でも、今年は寂しくないや。
   ミィ!
            :
            :
         ('A`)    ちょっと、幸せ・・・。
     /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
    / ハ ハ ̄フ /
  / ~((-_-) / /スースー
 (______ノ
            :
            :
     (*'A) ・・・。       \(^ )し  ネコちゃん。バイバーイ
     ( )    ハ ハ        ( )
     ||   ~((^o^) ミー♪     ||
            :
            :
   | ミーミー
   |_ ハ ハ('v` )  ・・・。明日はいいことあるかもな・・・。
  /  ~((^o^)ノ<<)
            :
            :




75 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:40
12)
         Σ('A`)      !
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
          (A゚ )
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ   ・・・。
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
          ( ゚A)
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ   ・・・。
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
          (゚A゚ )
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ   もう・・・。あいつはいないんだ・・・。
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||




76 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:42
13)
          (゚A゚ )
      /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ   もう・・・朝か・・・。
     // ̄ ̄ ̄フ /
   / (___/ /
   (______ノ

       (A゜)     ~ フラ
       ノ( )\  ~    フラ
         人     ~
 毎日、目が覚めた後、夢遊病患者のように、近くの公園に向かう・・・。
             _(' A)__ハハ_スースー
             |  .U U | ( _- ),)~ :|
            ===「 「=========
                |_|しU        |_|
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                o
               ゚
            _(゜A゜)_____
            |  ノ( )>     :|
           ===「 「========
              |_| しU       |_|
 そして、あいつと一緒に日向ぼっこをしていたベンチに座る・・・。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _(゜A゜)_____;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |  ノ( )>     :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
           ===「 「========
              |_| しU       |_|
そして、気がつけば、辺りはすっかり暗くなり、仕方なく家に帰る・・・。
そんな毎日を繰り返した・・・。




77 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:43
14)
そんな、1日を繰り返していた、ある日・・・。

            _(゜A゜)_____  もう、限界だ・・・。
            |  ノ( )>     :|   鬱だ・・・。死のうかな・・・。
           ===「 「========
              |_| しU       |_|
   あっ。以前かわいいネコさんを
 J( ^) 連れていた方ですね。 _(゜A゜)Σあっ・・・。どうも・・・。
  | )               |  ノ(  )>    :|
  ||||               ===「 「========
  bb               |_| しU       |_|
   お久しぶりです・・・。
 J( ^) あのネコちゃんは元気ですか?__(A`) いえ・・・。実は・・・。
  | )                    |  ノ( )>    :|
  ||||                    ===「 「========
  bb                    |_| しU       |_|

                \   |   /
                __('A`)___(^ )し
                |  (ヽ)ヾ  (V) :|
                ===「 「====V===
                |_| しU   Λ |_|

   オレは、あいつと一緒にいた暮らしや、死んでしまったことなどすべてを彼女に話していた・・・。
 いつものオレなら、女の子と話をしようものなら、真っ赤になり言葉が詰まってしまうのだが、今回
 ばかりは、不思議と言葉がどんどんと出てきた・・・。
  オレが心の中に押しとどめていた感情が、一気に吹き出たからなのかも知れない・・・。




78 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:43
15)
すべてを話し終えた後、気がつけば、オレの頬は涙で濡れていた・・・。
知らない内に泣いていたようだ・・・。人前で泣いた事なんて、本当に久しぶりだった・・・。

オレの話をすべて聞き終えた彼女は、少し驚いた表情を見せた後、こう言った・・・。


        えっ?    __('A`)___(^ )し  実は・・・。お見せしたいものがあるのですが、
                |  (ヽ)ヾ  (V) :|   家まで来ていただけますでしょうか・・・。
                ===「 「====V===
                |_| しU   Λ |_|

        もうすぐです。
       (^ )し   (A` ) はぁ・・。
       ( |     (  )
        人      人
 歩きながら、彼女は自宅にネコを飼っており、最近そのネコが子供を生んだことを話してくれた・・・。
 正直、あいつが死んでからはネコ(特に子猫)を見るのはツライものがあるが、かと言って彼女の申し出を断る理由もなかったので
 彼女の後に続いた・・・。




79 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:44
16)
彼女の家は、公園から3分歩いたところにあった・・・。
玄関に入った途端、ネコの親子の楽しげな鳴き声がした・・・。
不意にあいつを思い出してしまい、悲しくなった・・・。

     ニャーン・・  チィ !   ニー  ミー
          ∧ ∧,.、,.、ノ     ,、,、 ハハ
  ニャニャ ,、,、( ^ー),、,、 `;   .(,,・o)(o^,,)
      (,,・o(つと,(0゚*),,)~  ~(._,,っc._,,)~
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

        !  チィ!     !   !             Σ(A`;) あっ・・。
        Σ∧ ∧,.、,.、ノ     ,、,、 ハハ            ノ〔  〕ゞ
   !   ,、,、( ゜ o),、,、 `;   .(,,・o)(,,^o)             / |
       (,,・o(つと,(0゚*),,)~  ~(._,,っc._,,)~            | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 部屋に入ると、その気配を察してか親子が一斉にこちらを見る。
 ネコの親子とオレが一瞬凍り付いた瞬間・・・。一匹の子猫がこちらに寄ってきた。
                        ミィ?
          ∧ ∧,.、,.、/          ハハ        ('A`) まさか・・。
       ,、,、( ゜o ),、,、 `;   ,、,、    (,,^o)        人人
      (,,・o(つと, (゜0),,)~ c(>o<,,)c,)~~(._っヾ        <<
                  ビタッ
 オレは、こちらに寄ってくる子猫を見て、我が目を疑った・・・。
 そのネコは、あいつにそっくりだったのだ・・・。




80 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:44
17)
                    ミィ!ミィー!    あいつは、確かに死んだはずでは・・・。
        ∧ ∧,.、,.、/  ビィ!ビィ!     ハハ      ('A`)
    ,、,、( ゜o ),、,、 `;  ,、,、     〃 (,,^o)      人人
    (,,・o(つと, (゜0),,)~c(>o<))~  〃〃~(.っヾ      <<

 『単によく似た子猫にすぎない』と俺が思っていたとき、彼女がこう呟いた・・・。

 「実はこの子ね、生まれた直後は、全く息をしていなかったの・・・。」
 「私も、お医者さんも、最初は諦めていたんだけど、急に息を吹き返したのよ。」

 そして、その子猫が息を吹き返した日時を聞いて、オレはさらに驚いた・・・。

 その日時は、丁度あいつが息を引き取った時間だったのだ・・・。




81 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:45
18)
オレは、恐る恐る子猫に手を差し出した。
               ミィー!
               ハハ  ('A`)
             ~(.(,,^o)o/<< )
その子猫は、何の躊躇もなく小さな手を重ねてきた。久しく忘れていた小さな手の感触・・・。
とても、心地よかった。
               ミィ?    おまえは、アイツの生まれ変わりなのか?
               ハハ  ('A`)
             ~(.(,,・o)o/<< )

オレが、ふと呟いた瞬間・・・。
               ミィ!    !
               ハハ  ('A`)
             ~(.(,,^o)o/<< )
と、まるで返事をするように、その子猫は鳴いた。

はじめから、偶然が重なっただけなのかも知れない・・・。だが、この瞬間、オレは思った。
           この子猫は、アイツの生まれ変わりなのだろう・・・と。
いや・・・正確には、そう信じたかったのかもしれない・・・。




82 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:46
19)
気がつくと、いつの間にか彼女が隣に座っていた。
        ハ ハ ミィー♪
        (^o^)
 はぁ・・・ <('A`)ヽ(^ )し あらあら、すっかりなついてますね。
        << )  ヘヘ )

        ハ ハ ミィ・・・
        (-o-)
 え・・・。 <('A`)ヽ(^ )し もし、よろしければ、その子の里親になって頂けますか・・・。
        << )  ヘヘ )
                      スー  スー   スー
                         ∧ ∧,.、,.、ノ
                  スースー ,、,、( -o),、,、 `;,、,、
                      ~(,,-.(つと,(o- )(,,-。),,)~
  (^ )し 「実は・・・。子猫が生まれたのはいいのですが、全部を家で育てるのは難しかったので
       子猫を育てていただける方を探していたのです。」
  (^ )し 「ただ・・・。きちんと育ててくれる方がなかなか見つからなくて・・・。」
   ('A`) 「しかし・・・。いいのですか?その・・・オレなんかに・・・。」
  (^ )し 「ええ。先ほど公園でお話を伺った時の様子から、本当にあのネコちゃんを可愛がって
       くれていたんだなぁって・・・。それに、見てください・・・。」

                 ハ ハ スースー
                 (- .-)
               Σ('A` ) あっ・・・。

   (^ )し 「この寝顔・・・。完全に安心しきっているみたいですもの・・・。きっとこの子にとっても
        嬉しいと思いますよ。あなたと一緒にいることが・・・。」



83 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:46
20)
オレは、彼女からの思いがけない申し出に戸惑った。
もちろん、彼女の申し出を快諾したい・・・。しかし、一つだけ気がかりなことがあった・・・。

                     ハ ハ スー
                    (,(-.-)
 大変、ありがたいのですが・・ <( 'A`)  (^ )し ?
                     (へへ  ヘヘ )
      スー  スー   スー
       ∧ ∧,.、,.、ノ          ( 'A`) 「この子猫だって、まだ幼いですし・・・。」
スースー ,、,、( -o),、,、 `;,、,、             「今、親や兄弟と別れるのはどうかと・・・。」
    ~(,,-.(つと,(o- )(,,-。),,)~

そういうと、彼女はクスクス笑いながら、こう言ってくれた。
「大丈夫ですよ・・・。もし寂しがったら、いつでも家に来てください。お待ちしてますよ。」と・・・。

こうして、オレは何度もお礼を言いながら彼女の家を出た。その腕に再会できた小さな親友を抱いて・・・。

  どうも、ありがとうございました。 ( 'A)ハハ              ヾ(^ )し また来てくださいね。
                      (V(,( ^o)               ( |
                      人                   |

そして、公園から家への帰り道を歩く。一人ではなく、久しぶりに親友と一緒に・・・。




84 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:47
21)
家への帰り道、オレは腕の中にいる親友にこう誓った。
「今度はオレが生まれかわる番だ」と・・・。
                                 \
                | ・・・・。          ギシギシ
                |('A`)|||          アンアン /
               / << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

いつも一人、部屋の片隅で膝を抱え、死ぬことばかり考えて生きてきた、あの日のオレは今死んだ・・・。

これからは、前向きに生きていこう。こいつに出会って、オレの人生は大きく変わったんだ。
ツライこと、キツイこと、色々あるかも知れない・・・。しかし、これからは頑張っていける。

 そう・・・。オレはもう孤独では無いのだから・・・。

                 さてと、明日から仕事探しだな・・・。
           ( )>
           ノ( )ハハ ミィ!
            || (,,,,,)

 -終わり-




85 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:48
この度は、拙作におつきあいいただきまして、本当にありがとうございました。
ドクオスレの225で、ドクオがネコを拾ったのを見てから、発作的に始めたネコものだったのですが、
AA初挑戦のど素人が無謀な試みをした結果か、AAで思い通りに表現ができずに苦労しました。
(最後の方に文字が多くなったのは、このせいです)

それと、私自身以前ペット(犬)を飼ってまして、12歳で亡くなってから7年になります。
子猫の最期は、その犬の最期を描きました・・・。

ドクオスレでは、結構悲惨な運命(?)にあるドクオですが、こんな状況から脱却できればいいかなと思い
最後はハッピーエンドにしました。そのせいで、かなり後半の展開が強引だったと思いますが、ご容赦いただきますようお願いいたします。



ネコと毒男の物語

('A`)





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