ネコと毒男の物語63 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:30おれは、ドクオ・・・。もうすぐ30になる・・・。 30年近く生きてきて、いままで誰一人として親しくなったものはいなかった・・・。 ただ、惰性のように生きて、自宅と職場を往復するだけ・・・。誰もオレには関心を示さない。 そう・・・。オレはいつも一人だった・・・。 ('A`) ( ) || ある日、真冬の街角を一人で歩いていたオレは一匹のネコを拾った・・・。 Σ('A`) (( ( ) ___ ミィ・・・ミィ・・・ 人 ∥捨猫|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 寒空の中、ひどく震えていた子猫を見て、オレは思わずそいつを抱き上げ、家へと急いだ・・・。 ミィ・・・_______ /| ,,,,, ブルブル /| ミィ・・ /. |{{ハハ}} " ,,",,../ .| / ,,{{(>.<)),}} ∵/ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 捨 猫 | / | | / 64 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:33 2-1) そいつは始めてできたオレの友達だった・・・。 バレンタイン・クリスマス・・・。女に縁のない独り者のオレにとって、ひどく辛い思いをすることになる日々も そいつと一緒ならば、不思議と辛くはなかった・・・。 ・バレンタインデー ハ ハ ('A`) 今年も、チョコは1つも無し・・・。 ~((^o^) /<< ) でも、今年は寂しくないや。 ミィ! 65 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:34 2-2) ・クリスマス Σ('A`) またか・・・ アンアン> /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ギシギシ> / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ ( 'A) よくもまぁ、飽きもせず・・・。 アンアン> /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ イヤラシイヤツダナ・・・> / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ ('A`;) はぁ、今年もまた一人・・・ モウダメェ!> /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ギシッ!ギシッ!> / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ ('A`) ・・・じゃないや。 ハァ!ハァ!ハァ!ハァ! /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ アッアッ…ウッウッ…> / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ ('A`) ちょっと、幸せ・・・。 イッチャウー!> /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ウッ!ウッ…> / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ 66 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:34 3) そんな生活が幾日か続き・・・。 ミーミー ('A`) 先に行くと、危ないぞ・・・。 ハ ハ /( ) (^o^))~ || あら。かわいいネコさんですね・・。 J(^) ミーミー Σ('A`) えっ! ( ) ハ ハ /( ) || (^o^))~ || 何歳ですか? いや・・・。1歳かと・・。 J( ^) ハ ハ ('A`) ( ヘヘ(^o^))~ << ) ミーミー (*'A) ・・・。 \(^ )し ネコちゃん。バイバーイ ( ) ハ ハ ( ) || ~((^o^) ミー || ('A`) 20年ぶりに女の子と会話できた・・・。 ( ) ハ ハ || (^ ^))~ ミ? こいつと出会って、良かったと心から思えるようになった・・・。 67 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:35 4) _□ □ この、のろま!そんなんだからいつまで経っても す、すみません。 ('A`) ( ) 女とつきあえないんだよ! | ̄ ̄|ノ) -( )V | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | ('A` ) はぁ、今日もいいこと無かったなぁ・・・。 ( ) ) ) || | |____('A` ) はぁ・・・。疲れた・・・。 / ノ<<) |ミーミー |ハ ハ__('A` ) ん?ただいま・・・。 /~((^o^) ノ<<) | ミーミー |_ ハ ハ('v` ) ・・・。明日はいいことあるかもな・・・。 / ~((^o^)ノ<<) つらいだけだった日々も、こいつと一緒だと楽しく過ごせる・・・。そんな気がしてきた・・・。 68 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:36 5) しかし、悪夢は突然訪れた・・・。 ('A` ) さてと・・・。今日は天気もいいし、仕事も休みだから、 ノ ノ ) あいつと一緒に、公園で日向ぼっこといくか・・・。 << | | ('A`)> おーい。でかけるぞー。 |___ /( )___ / | | | ? | ('A`)> ・・・・・。 |___ /( )___ / | | ( 'A)> おかしいな・・・。いつもなら、飛んでくるはずなのに・・・。 (ノ| まだ、寝てるのか? ( ( 人 Σ('A`) おっ、おい!どうしたんだ! (\\ ハ ハ ブルブル >> (>.<))~ ミ゛ィ、ミ゛ィー 69 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:36 6) 様子が変な子猫を抱いて、オレは自分でも信じられない速さで、動物病院へと走った・・・ もうすぐ、病院に着くぞ。 ミ゛ィ ! ハハ(A`;) -- ミ゛ィ ! ~((>.<)) ノ\ -- < \ 申し訳ありませんが・・・。もう手の施しようの無い状態です・・・。 ミ゛ィ・・・ ◎ ____ハハ_ブルブル (-Д- ) そんな・・・。 |\ ~((>.<)) \ (\ / ) \ _____\ |__Ω____| ('A`;) | | (_(___) ノノZ乙 どうも、生まれたときから心臓に以上があったようで、 ミ゛ィ・・・ ◎ いつ倒れても、おかしくなかった状況だったのです・・・。 ____ハハ_ブルブル (-Д- ) |\ ~((>.<)) \ (\ / ) ・・・!だから、生まれてすぐに捨てられたのか・・・。 \ _____\ |__Ω____| ('A`;) | | (_(___) ノノZ乙 そして・・・。 ミ゛ィ・・・ ブルブル ____ハハ_ ('A`;)||| なんてこった・・・。せっかくできた友達だったのに・・・。 |\ ~((>.<)) 人 人 やっぱり、オレの人生こんなものなのか・・・。 \ _____\| | | 70 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:37 7) 気がつけば、日付が変わっていた・・・。 そして、・・・。 ミ゛ィ,ミ゛ィィ~! ___ ハ ハ_ Σ(A`;) !立ち上がるのか・・・。 |\ ~((>_<)) \ / ) \ _"_”__ \< | | パク・・パク・・・ _____ハ ハ_ (A`;) えっ・・・。なんだって・・・。 |\ ~( ( :o) \ / ) \ プル プル___ \< | | パク・・パク・・・ _____ハ ハ_ (A`;) 『ア・・・リ・・・ガ・・・ト・・・ウ・・・』?。 |\ ~( ( :o) \ / ) \ プル プル___ \< | | シーン _____ハ ハ_ (A`)||| ・・・・。 |\ ~( ( -_ ) \ / ) \ ______\< | | よく考えれば・・・。ネコがしゃべるはずはないのだが、あいつは最期に「ありがとう」と言った気がする・・・。 いや。オレには、はっきりとあいつの声が聞こえた。 71 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:37 8) あいつがいなくなって、どのくらい時間が経ったのだろうか・・・。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| | ・・・。 |(゚A゚) リーン!リーン! / << ) ̄ ̄苗 ̄ ̄ ̄ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| | /おまえ、二週間も無断欠勤とはいい度胸だな! | (゚A゚】> \ おまえはクビだ!もう来るな! / ̄ ̄ヘヘ )~~~田 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| | もう、どうでもいいや・・・。 |(゚A゚) チン / << )`苗 ̄ ̄ ̄ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| | 一人ぼっちになるのには、慣れてるのに・・・。 |(゚A゚) / << ) ̄苗 ̄ ̄ ̄ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| | なんで、こんなに寂しい気持ちになるのだろう・・・。 |(゚A゚) / << ) ̄苗 ̄ ̄ ̄ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 72 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:38 9) |(゚A゚)|| はぁ・・・・・。 / << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ …‥…‥…‥…‥‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥ そういや・・・。あいつを見つけたのは真冬だったけ・・・。 Σ('A`) (( ( ) ___ ミィ・・・ミィ・・・ 人 ∥捨猫|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ミィ・・・_______ あの、寒さの中、すごく震えていたものな・・・。 /| ,,,,, ブルブル /| ミィ・・ /. |{{ハハ}} " ,,",,../ .| / ,,{{(>.<)),}} ∵/ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 捨 猫 | / | | / …‥…‥…‥…‥‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥…‥ それからは、楽しかったな・・・。 ミィー! ヽ('A`)ノ ただいま~。今帰ったぞ~ ハハ ( ) ≡ ≡ ~(,(,,^o) く \ よしよし・・。 (' v`)ハ ハ / 人(^o^) ミィ♪ミィ♪ __>>゛,,,)~ 73 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:39 10) そういえば・・・。あいつが変質者に襲われかけたこともあったっけ・・・ Λ_Λ オッ。チョウド イイマトヲ ハケーン ( ・∀・) カッタバカリノ エアガン デ・・・ ( 厨 つy=ー | | | ハハ }} (__)_) (oT;))~}} ブルブル ミ゙ィ!ミ゙ィー! - -=三 ∧_∧ (#'A`)/ - -=三 (J`Д) モウコネ-ヨ < / 出て行け!2度と来るな! - -=三 ( 厨 つ ウワァァァン! {{ハハ}} / - -=三 人 Y {{~((>.<)}} / > - -=三 し(_) ブルブル 他人のために、必死になったことって、あれが初めてだった・・・。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o | (A゚)|| はぁ・・・・・。 / ̄ << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ('A`) 疲れたな・・・。もう、寝よう・・・。 /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 74 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:39 11) ハ ハ ('A`) 今年も、チョコは1つも無し・・・。 ~((^o^) /<< ) でも、今年は寂しくないや。 ミィ! : : ('A`) ちょっと、幸せ・・・。 /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ / ハ ハ ̄フ / / ~((-_-) / /スースー (______ノ : : (*'A) ・・・。 \(^ )し ネコちゃん。バイバーイ ( ) ハ ハ ( ) || ~((^o^) ミー♪ || : : | ミーミー |_ ハ ハ('v` ) ・・・。明日はいいことあるかもな・・・。 / ~((^o^)ノ<<) : : 75 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:40 12) Σ('A`) ! /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| (A゚ ) /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ・・・。 // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ( ゚A) /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ ・・・。 // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| (゚A゚ ) /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ もう・・・。あいつはいないんだ・・・。 // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 76 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:42 13) (゚A゚ ) /⌒⌒⌒⌒⌒ヽ もう・・・朝か・・・。 // ̄ ̄ ̄フ / / (___/ / (______ノ (A゜) ~ フラ ノ( )\ ~ フラ 人 ~ 毎日、目が覚めた後、夢遊病患者のように、近くの公園に向かう・・・。 _(' A)__ハハ_スースー | .U U | ( _- ),)~ :| ===「 「========= |_|しU |_|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o ゚ _(゜A゜)_____ | ノ( )> :| ===「 「======== |_| しU |_| そして、あいつと一緒に日向ぼっこをしていたベンチに座る・・・。 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; _(゜A゜)_____;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ノ( )> :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ===「 「======== |_| しU |_| そして、気がつけば、辺りはすっかり暗くなり、仕方なく家に帰る・・・。 そんな毎日を繰り返した・・・。 77 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:43 14) そんな、1日を繰り返していた、ある日・・・。 _(゜A゜)_____ もう、限界だ・・・。 | ノ( )> :| 鬱だ・・・。死のうかな・・・。 ===「 「======== |_| しU |_| あっ。以前かわいいネコさんを J( ^) 連れていた方ですね。 _(゜A゜)Σあっ・・・。どうも・・・。 | ) | ノ( )> :| |||| ===「 「======== bb |_| しU |_| お久しぶりです・・・。 J( ^) あのネコちゃんは元気ですか?__(A`) いえ・・・。実は・・・。 | ) | ノ( )> :| |||| ===「 「======== bb |_| しU |_| \ | / __('A`)___(^ )し | (ヽ)ヾ (V) :| ===「 「====V=== |_| しU Λ |_| オレは、あいつと一緒にいた暮らしや、死んでしまったことなどすべてを彼女に話していた・・・。 いつものオレなら、女の子と話をしようものなら、真っ赤になり言葉が詰まってしまうのだが、今回 ばかりは、不思議と言葉がどんどんと出てきた・・・。 オレが心の中に押しとどめていた感情が、一気に吹き出たからなのかも知れない・・・。 78 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:43 15) すべてを話し終えた後、気がつけば、オレの頬は涙で濡れていた・・・。 知らない内に泣いていたようだ・・・。人前で泣いた事なんて、本当に久しぶりだった・・・。 オレの話をすべて聞き終えた彼女は、少し驚いた表情を見せた後、こう言った・・・。 えっ? __('A`)___(^ )し 実は・・・。お見せしたいものがあるのですが、 | (ヽ)ヾ (V) :| 家まで来ていただけますでしょうか・・・。 ===「 「====V=== |_| しU Λ |_| もうすぐです。 (^ )し (A` ) はぁ・・。 ( | ( ) 人 人 歩きながら、彼女は自宅にネコを飼っており、最近そのネコが子供を生んだことを話してくれた・・・。 正直、あいつが死んでからはネコ(特に子猫)を見るのはツライものがあるが、かと言って彼女の申し出を断る理由もなかったので 彼女の後に続いた・・・。 79 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:44 16) 彼女の家は、公園から3分歩いたところにあった・・・。 玄関に入った途端、ネコの親子の楽しげな鳴き声がした・・・。 不意にあいつを思い出してしまい、悲しくなった・・・。 ニャーン・・ チィ ! ニー ミー ∧ ∧,.、,.、ノ ,、,、 ハハ ニャニャ ,、,、( ^ー),、,、 `; .(,,・o)(o^,,) (,,・o(つと,(0゚*),,)~ ~(._,,っc._,,)~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ! チィ! ! ! Σ(A`;) あっ・・。 Σ∧ ∧,.、,.、ノ ,、,、 ハハ ノ〔 〕ゞ ! ,、,、( ゜ o),、,、 `; .(,,・o)(,,^o) / | (,,・o(つと,(0゚*),,)~ ~(._,,っc._,,)~ | |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 部屋に入ると、その気配を察してか親子が一斉にこちらを見る。 ネコの親子とオレが一瞬凍り付いた瞬間・・・。一匹の子猫がこちらに寄ってきた。 ミィ? ∧ ∧,.、,.、/ ハハ ('A`) まさか・・。 ,、,、( ゜o ),、,、 `; ,、,、 (,,^o) 人人 (,,・o(つと, (゜0),,)~ c(>o<,,)c,)~~(._っヾ << ビタッ オレは、こちらに寄ってくる子猫を見て、我が目を疑った・・・。 そのネコは、あいつにそっくりだったのだ・・・。 80 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:44 17) ミィ!ミィー! あいつは、確かに死んだはずでは・・・。 ∧ ∧,.、,.、/ ビィ!ビィ! ハハ ('A`) ,、,、( ゜o ),、,、 `; ,、,、 〃 (,,^o) 人人 (,,・o(つと, (゜0),,)~c(>o<))~ 〃〃~(.っヾ << 『単によく似た子猫にすぎない』と俺が思っていたとき、彼女がこう呟いた・・・。 「実はこの子ね、生まれた直後は、全く息をしていなかったの・・・。」 「私も、お医者さんも、最初は諦めていたんだけど、急に息を吹き返したのよ。」 そして、その子猫が息を吹き返した日時を聞いて、オレはさらに驚いた・・・。 その日時は、丁度あいつが息を引き取った時間だったのだ・・・。 81 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:45 18) オレは、恐る恐る子猫に手を差し出した。 ミィー! ハハ ('A`) ~(.(,,^o)o/<< ) その子猫は、何の躊躇もなく小さな手を重ねてきた。久しく忘れていた小さな手の感触・・・。 とても、心地よかった。 ミィ? おまえは、アイツの生まれ変わりなのか? ハハ ('A`) ~(.(,,・o)o/<< ) オレが、ふと呟いた瞬間・・・。 ミィ! ! ハハ ('A`) ~(.(,,^o)o/<< ) と、まるで返事をするように、その子猫は鳴いた。 はじめから、偶然が重なっただけなのかも知れない・・・。だが、この瞬間、オレは思った。 この子猫は、アイツの生まれ変わりなのだろう・・・と。 いや・・・正確には、そう信じたかったのかもしれない・・・。 82 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:46 19) 気がつくと、いつの間にか彼女が隣に座っていた。 ハ ハ ミィー♪ (^o^) はぁ・・・ <('A`)ヽ(^ )し あらあら、すっかりなついてますね。 << ) ヘヘ ) ハ ハ ミィ・・・ (-o-) え・・・。 <('A`)ヽ(^ )し もし、よろしければ、その子の里親になって頂けますか・・・。 << ) ヘヘ ) スー スー スー ∧ ∧,.、,.、ノ スースー ,、,、( -o),、,、 `;,、,、 ~(,,-.(つと,(o- )(,,-。),,)~ (^ )し 「実は・・・。子猫が生まれたのはいいのですが、全部を家で育てるのは難しかったので 子猫を育てていただける方を探していたのです。」 (^ )し 「ただ・・・。きちんと育ててくれる方がなかなか見つからなくて・・・。」 ('A`) 「しかし・・・。いいのですか?その・・・オレなんかに・・・。」 (^ )し 「ええ。先ほど公園でお話を伺った時の様子から、本当にあのネコちゃんを可愛がって くれていたんだなぁって・・・。それに、見てください・・・。」 ハ ハ スースー (- .-) Σ('A` ) あっ・・・。 (^ )し 「この寝顔・・・。完全に安心しきっているみたいですもの・・・。きっとこの子にとっても 嬉しいと思いますよ。あなたと一緒にいることが・・・。」 83 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:46 20) オレは、彼女からの思いがけない申し出に戸惑った。 もちろん、彼女の申し出を快諾したい・・・。しかし、一つだけ気がかりなことがあった・・・。 ハ ハ スー (,(-.-) 大変、ありがたいのですが・・ <( 'A`) (^ )し ? (へへ ヘヘ ) スー スー スー ∧ ∧,.、,.、ノ ( 'A`) 「この子猫だって、まだ幼いですし・・・。」 スースー ,、,、( -o),、,、 `;,、,、 「今、親や兄弟と別れるのはどうかと・・・。」 ~(,,-.(つと,(o- )(,,-。),,)~ そういうと、彼女はクスクス笑いながら、こう言ってくれた。 「大丈夫ですよ・・・。もし寂しがったら、いつでも家に来てください。お待ちしてますよ。」と・・・。 こうして、オレは何度もお礼を言いながら彼女の家を出た。その腕に再会できた小さな親友を抱いて・・・。 どうも、ありがとうございました。 ( 'A)ハハ ヾ(^ )し また来てくださいね。 (V(,( ^o) ( | 人 | そして、公園から家への帰り道を歩く。一人ではなく、久しぶりに親友と一緒に・・・。 84 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:47 21) 家への帰り道、オレは腕の中にいる親友にこう誓った。 「今度はオレが生まれかわる番だ」と・・・。 \ | ・・・・。 ギシギシ |('A`)||| アンアン / / << ) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ いつも一人、部屋の片隅で膝を抱え、死ぬことばかり考えて生きてきた、あの日のオレは今死んだ・・・。 これからは、前向きに生きていこう。こいつに出会って、オレの人生は大きく変わったんだ。 ツライこと、キツイこと、色々あるかも知れない・・・。しかし、これからは頑張っていける。 そう・・・。オレはもう孤独では無いのだから・・・。 さてと、明日から仕事探しだな・・・。 ( )> ノ( )ハハ ミィ! || (,,,,,) -終わり- 85 名前:266 ◆ZB7B4XJvSk 投稿日:03/01/15 01:48 この度は、拙作におつきあいいただきまして、本当にありがとうございました。 ドクオスレの225で、ドクオがネコを拾ったのを見てから、発作的に始めたネコものだったのですが、 AA初挑戦のど素人が無謀な試みをした結果か、AAで思い通りに表現ができずに苦労しました。 (最後の方に文字が多くなったのは、このせいです) それと、私自身以前ペット(犬)を飼ってまして、12歳で亡くなってから7年になります。 子猫の最期は、その犬の最期を描きました・・・。 ドクオスレでは、結構悲惨な運命(?)にあるドクオですが、こんな状況から脱却できればいいかなと思い 最後はハッピーエンドにしました。そのせいで、かなり後半の展開が強引だったと思いますが、ご容赦いただきますようお願いいたします。 ネコと毒男の物語 ('A`) |