10-10-10
何とも、珍妙な「書名」である。平積みされていると、「全米ベストセラー」が、目立つ。そう、この本は、翻訳なのである。原題は、 10-10-10:A Life-Transforming Ideaとなっていた。副題の、”A Life-Transforming Idea”が、より内容を、示していると思う。そこは、販売戦略で、”10-10-10”???この本の内容は、人生で迷った時に、決断する方法を、教えるものである。具体的なエピソードで、わかりやすく、伝えようとしている。と、思うのだが...読み進めて行くと、エピソードに合致する場合を除けば、10分、10ヶ月、10年が、宙に浮く感じである。エピソードに合致したと言っても、完全合致はありえない。誤解にもとづく、決断もありえそうである。だから、”10-10-10”なのかもしれない。読み進めながら、この呪文を、解くべきなのである。解くことができれば、決断のノウハウが、本書によって、得られたことになる。藻緯羅は、読み解いたつもりである。すなわち、この本の提示するノウハウの凄いところは、本質的に、多元である問題の解決法を、時間という、単次元で表現したところにある。著者の「スージー・ウェルチ(Suzy Welch)」は何者?それを知ってしまうと、読む意欲が減ってしまうかも。否、逆に増すかもしれない。そういう経歴の持主である。10-10-10: 10 Minutes, 10 Months, 10 Years: A Life-Transforming Idea[洋書]