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おそらのうえで。

おそらのうえで。

*ボクにとっての彼女*



「私ね、君のことスキなのかなぁ?」

 彼女がいきなり

 そんなことを言い出した。


 *ボクにとっての彼女*


 金曜日の午後

 久し振りに彼女と

 晩ご飯を食べに行ったら

 彼女はボクをじっとみて

 不思議なことを言い出した。

 

 「どうしたのいきなり」



 取り敢えず

 彼女の言葉の続きを

 探ってみたら。


 「今日ね」


 手元のサラダを突っつきながら

 彼女はスッキリしない顔で

 話だす。


 「君のことスキなのかって聞かれたの」


 きっと誰かが

 彼女を揶揄おうとして

 はいた言葉。


 「でもよくわかんなくってね」


 それを彼女は

 真剣になって考える。


 「で、お前は何て答えたの?」


 そんな彼女の出した答えが

 ボクは

 気になって

 気になって

 気になって

 思わずそう問い掛けた。


 「正直に答えただけ」


 意外にも彼女は

 あっけらかんとボクを見て

 答えたんだ。


 「わかんない」


 そんな彼女の言葉に


 「なにそれ」


 深く考えた自分が

 阿呆らしくて笑えた。



 「こうやってね
  君とご飯を食べるのは楽しいの」


 そして続く


 「つまんないときは
  君についついメールするよね」


 彼女にとっての


 「きっと君とだったら
  一緒にいても飽きないんだ」


 ボクの位置。



 「でもね、それがスキかどうかは
   わかんないんだなぁ・・・」


 彼女は最後に

 そう言ったけど

 ボクにしてみれば

 彼女の言葉は

 ボクにむけての

 愛の告白。



 だってそうじゃんね。

 こんなに彼女をスキなボクと

 同じことを

 考えてるんだから。

 
 だから思わず吹き出したら

 彼女はちょっと

 むすっとしてた。


 「じゃぁさ、俺がいなくなったら
  そうなんだろうな」 


 再び問い掛けたボクに


 「あ、それは無理。
   考えられないもん」


 即答で答えた彼女が

 愛おしくてたまらない。


 「じゃぁ、それでいいじゃん」


 ボクは今は

 彼女から

 それ以上の答えは求めない。


 「でも・・・」


 けど彼女は

 それ以上の答えを

 自分の中に求め続ける。


 《スキ》か《スキじゃない》かで

 答えを探そうとするから

 悩むんじゃん。


 「とりあえず」


 だったらさ


 「今のお前にとって俺はそれなりに
  必要なわけっしょ?だから
 それでいいんじゃない?」


 ちょっと視点

 変えてみればいいだけのこと。


 「・・・なぁるほど」


 《スキ》だと認めることは

 なかなか思い切りが必要で

 どこかで自分に

 《スキじゃない》って言い聞かせる。


 ボクが彼女をスキだと

 認めるのにも

 すっごい時間かかったし。


 じゃぁもうちょっと

 《異性》を気にしない方向で

 考えればいいはなし。


 「じゃぁさぁ・・・」


 納得したように見えた彼女が

 またボクを

 不思議そうに眺める。


 「ん?」
 

 次は何を言い出すのか

 どきどきしながらかまえたら


 「君にとって私は必要?」


 それはまたまた

 答えの簡単な問い掛けで


 「もちろん。
  必要不可欠なわけよ」


 そう答え返したボクに

 みせた彼女の笑顔を

 またスキになった。



 ボクにとっての彼女は

 ボクがこうして

 笑っていられるための糧であって

 毎日を楽しくしてくれる

 必要不可欠な存在であって

 すこし鈍感な

 なによりも大切で愛おしい

 そんな存在。


 だからね

 彼女がボクを

 迷いなく《スキ》と言ってくれるまで

 いつでもいつまでも

 こうして一緒にいながら

 待ってるよ。








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bbs

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