語学学校語学学校2000年9月、NZに再び飛んだ。 知っているところに行くし、不安はあまりなかった。 最初は1年間戻ってきたくてしょうがなかったオークランドにいる自分に、感動していた。 そのうち、3週間の前回の楽しくてしかたのなかった滞在と今回の滞在を、 なにかと比較し始めていた。 前回の3週間は英語力がぐーんと伸びた。今回もそれを期待していた。 最初から停滞期に突入し、こんなはずじゃと焦り始めた。 学校生活もなんか物足りない。 前回は週末が3回しかないから、いろいろなアクティビティに参加したり、 なにもかも新鮮だったから毎日も充実していた。 今回は長期。毎週アクティビティに行けるほど、余裕もない。 学校が終わったら、大きな旅行をしようと思っていたから、 ちょろっと行くのも今はもったいない。 今ある状況が普通の留学生活なのだろうけど、前回と比較ばかりして、 つまらなく感じ始めてもいた。 比較するのをやめて、今の状況を楽しもうと思い直し、 お金のかからない放課後のアクティビティに参加したり、友達とおしゃべりしたり、 ウォーキングに出かけたり、街を探検したり、フツーに楽しめるようになった。 毎週月曜日は誰かが入ってきて、金曜日には誰かが去っていく、そんな学校だった。 11月の末、スイス人のリチャードがクラスに入ってきた。 その金曜日に学校で一番のアクティビティ、海岸でのBBQがあり、リチャードも誘った。 それをきっかけにリチャードと仲良くなり、ほぼ毎週末ふたりでオークランドを冒険した。 島をサイクリングしたり、海岸沿いを歩いたり、森を歩いたり、ときに辞書を引きながら、 ふたりの共通語・英語で会話をした。 しょちゅうリチャードと出かける私を見て、ホームステイマザーは 「スイス人男性には気をつけなさい」って冗談まじりで言った。 「ただの友達だって!」って返すと、 「私のホームステイの生徒で、スイス人とよく出かける子がいて、 ボーイフレンド?って聞くと、あなたみたいに、ただの友達って答えてた。 でも今その子、そのスイス人と結婚してスイスに住んでいるのよ。」と。 「へぇ~」としか思わなかった。ほんとにリチャードとは純粋に友達だったし。 リチャードは1ヶ月の語学研修を終え、クリスマスを前にスイスに帰って行った。 「いつかまた地球のどこかで会えるといいね。」と、お別れの時リチャードが言った。 「スイス行ってみたいなー。」何気に私がそう言った。 「おいでよ。」 「そうだなー、2001年か2002年くらいに行けたらなー。」 当時、私にとってスイスは遠い国で、 以前観光で訪れた母が「スイスは世界で一番美しい国」と言っていたことから、 いつかは行ってみたいけど、程度だった。 リチャードとはその後も定期的に、メール、ハガキや手紙で連絡をとっていた。 NEXT ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|