住み込み生活住み込み生活私がネルソンに戻ってきたとき、マヌは再び旅に出ていていなかったが、 1ヶ月後戻ってきた。 そしてマヌが戻ってきた時、オーナー(ボス)は自分は休むと言って、 切り盛りをマヌに任せ、私はそのヘルパーをいう形になった。 ヘルパーと言っても、仕事と言うほどでもない。 お給料は出ないが、食事と寝る場所は只だった。 メインは掃除、洗濯、ベッドメイキング、暖炉の薪補充。 たまに電話も取った。これが一番苦手だった。 そして、お客さんに周辺の旅情報提供。 これは大好きだった。自分が大好きなNZの情報を言うのだから。 ボスがなんで、しんどいこの仕事をしているのか、 少し理解できた気がする。 ボスは休むとはいっても、ここ、宿はボスの住まいでもある。 ここに住んでいるわけだから、いつもお客さんを相手にしていて、 あんまり休んでいたとも言えなかった。 3人の共同生活は、それはそれは笑いに満ち溢れ、楽しかった。 ジョークで笑わせ合ったり、アホ写真を撮ったり、 おいしいご飯を作り合って一緒に食べたり、ドイツ語と日本語を教え合ったり。 よくお客さんに言われた。 「ファミリーみたいだね。」 おもしろいことばかりじゃなかったけど、それはそれは幸せな日々だった。 マヌとよく庭で話した。 「今は私達、夢の世界にいるね。 でもお互いもうすぐ現実の世界に帰らなきゃいけないね。」 ネルソンの空は、それはそれは深く青い色で、二人で空をよく見上げていた。 9月の頭ボスはイギリスに1ヶ月里帰り、私は9月半ばワーホリが終了し帰国、 マヌは10月までだったビザをもう3ヶ月延長して、NZに留まることになった。 私はマヌがとてもうらやましく、結局2ヶ月日本にいて、NZに舞い戻ってしまう。 NEXT ジャンル別一覧
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