『宮廷料理人 ヴァテール』
1671年、フランス。
現在は重職から外されている年老いた英雄コンデ公の居城シャンティイに、
太陽王ルイ14世が3日間訪問することになった。
このチャンスに、ぜひとも国王の信頼を回復したいと願ったコンデ公は、
ベルサイユを上回る、豪勢で贅沢な宴を、料理長ヴァテールに託すのだった。
豪華絢爛!
その一言に尽きる!
衣装は言うに及ばず、お屋敷にお料理に。
贅の尽くし方が、半端じゃない。
髪形も衣装も、どこまでもゴージャスというか、
それ、動くのも大変だろ?ってな感じ。
男性も、長い長いカツラつけてるし。
頭剃ってる、落ち武者のようなヘアスタイルの人もいたけど。
貴公子たちが、ロン毛のヅラなんかかぶって馬鹿っぽいんだけど、
ちょっとカッコいいかも…♪なんて思ったりした私は制服フェチ(笑)。
まぁ、あまり動くこともないんだろうしね。
髪や体のお手入れだって、自分でしなくていいんだろうし。
国王なんて、トイレの後のお尻まで拭かせてたし。
でも、「自分でやる!」なんて言っちゃって、
そういう人の仕事を奪っちゃいけないしね。
国王も大変だ(笑)。
球技を楽しむにも、狩をするにも、すごいご衣装で。
ハンティングというか、それに伴う雰囲気やファッションを、
楽しむものなんだろうけれど。
でもほんと、生産的なことを何一つしなくていい生活をず~っと続けてたら、
精神的にも肉体的にも堕落しちゃいそうだよな。
意地の悪いこと、人を困らせるようなことしか思いつかなくなったって、
仕方のないことかも。
そして、その煌びやかな世界に潜むのは、暗く絡み合う人々の思惑。
気に入らなければ、上の人間の一言で首が飛ぶ時代。
「自分を持つ」ことよりも、いかに上の人間に取り入り、気に入られるか、
が重要だった時代。
その時代で、自分のなすべきことを見極め、それだけに命を掛けた男、
ヴァテール。
そんなに頑固にならなくても、もうちょっと取り入ればいいのに、
生き方下手だなぁ、と思わなくもないけれど。
人に媚びて生きるくらいなら、死を…!(爆)
でも宮廷料理人つったって、自分が直接料理するというわけじゃなくて、
総監督って感じだね。
食材の調達、食器の手配、飾り付けなど、料理に携わる諸々のみならず、
演出まで考えなければならない。
少しでも粗相があったら、自分だけでなく、
上の人間の首まで飛んじゃうのだから、ほんとに言葉どおり、命懸け。
しかし、こんだけのご馳走を毎日朝から晩までたらふく食って、
そしてほとんど動かないのに、どうして太らないんだろう?貴族たちは。
まぁでもスタイルがいいのは若いうちだけで、年取ってきたら男も女も、
ブクブク太ってくるんだろうけど。
でもお料理が、あまり美味しそうじゃないんだよね~…。
フランス料理なんて結婚式の披露宴でくらいしか食べたことないけど、
やっぱり美味しくないんだろうか、あぁいう本格的なフレンチも。
国王をもてなすたった3日間の間に、色んなトラブルが、ひっきりなし。
取り寄せたランプが割れてたり、肉が足りなくなったり、
わがままな貴族たちに振り回されたり、魚が届かなかったり。
そしてその、魚が届かなかった責任を取ってヴァテールは自害しちゃうんだけど、
死んじゃうことないんでは…?
死んでお詫びじゃなくって、最後までしっかり仕切らなきゃぁ。
残されたものが大変だ、っつうの。
死ぬのはそれからでも(爆)。
上の人間の気分ひとつで首が飛んでしまうような時代に生まれなくてよかった…
とつくづく思った映画でした。
でもやっぱり、あぁいう世界にはちょっと憧れるなぁ。
だって、女の子だもん♪(爆)
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今日は何位でしょう…?
【参考】
宮廷料理人ヴァテール 公式HP
Yahoo!映画 宮廷料理人ヴァテール
宮廷料理人ヴァテール外伝
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