『がんばらない』
『それでもやっぱりがんばらない』
著:鎌田實
全然全く何も頑張ってない私が読むのも、
ナンですが(笑)。
『世界一受けたい授業』に、鎌田先生が出てたのを見て、
ちょいと読んでみました。
「涙なしでは…」みたいな枕詞があったのですが、
泣くほどでもなく、割とサラっと読めました。
要するに、「頑張らなくていいよ」というのは、
今まで頑張ってきた人に対して言える言葉であって、
今まで何も頑張ってない人には、意味ないよな。
当然だけど。
でもこの、「がんばらない」の裏側には、
「できるところまで頑張ればいいよ」
言い換えれば、
「できるところまでは、頑張りなさい」
ということだよな。
最初っから頑張ってない、頑張る気のない人は、
ダメですよ、と。
当然だけど。
病気の人に、「頑張って」というのは酷な言葉、
というのは、よく聞くけれど。
私もよく、「頑張ってね♪」との励ましを受けたけれど、
私の場合、何がツラかったか、というと、
頑張ってないのに、励ましてもらっちゃってごめんね、
という気持ちでした。
だって、頑張りようが、なくない?
頑張りようがないから頑張らない、ってのは、
これまた間違ってるかもしれないけれど、
先生に診てもらって、渡されるお薬飲んで、
ベッドに横になって…あと何を頑張れば?
食べられないご飯を食べるのを頑張る?
眠れない夜に寝るのを頑張る?
辛い検査を受けるのを頑張る?
…違うよなぁ。
しかしこの、諏訪中央病院って、すごいよさそう。
大学病院から個人病院まで、
5つの病院に入院したことのある身ですが、
なかなかこんな病院、ないよ?
こんなパーフェクトな環境で、パーフェクトな施設で、
パーフェクトな看護とパーフェクトな治療を受けられる、
患者さんが、羨ましい。
と、診療内容見てたら、リウマチ科あるじゃん!
いよいよになったら、この病院に行きたい(笑)。
この鎌田先生も、すごいよさそうな先生。
たいてい、院長先生って、怖いか、ほとんど会わないか、
だけど、この先生はすごくフレンドリーで、
そして患者さんにもスタッフにも慕われているのが、
文章からも伝わってくる。
もっとも今は、院長の座は退いているらしいけれど、
その意志を継いでいる先生ならば、今の院長先生も、
きっと素晴らしい人だろうなぁ。
院長先生がいい人だったら、その病院の雰囲気は、
いいに決まってるもん。
院長や経営者のご機嫌を伺うような病院は、
患者にまで気が回らないに決まってる。
そんな、パーフェクトな院長先生でも、家庭では、
普通のお父さんで、息子や娘によくしてきたつもり、
と思っているのは自分だけで、子供たちからは、
普通の家庭の父親と同じように、嫌われていた、
というエピソードがまた、人間ぽくて惹かれる。
これで、家庭でもパーフェクトパパだったら、
嘘っぽいけれど。
患者さんたちには、「頑張らなくていいよ」と言いながらも、
一生懸命頑張ってきた、鎌田先生。
やっぱり、うんっと頑張ってきた人だから、
頑張ってもがいてる人の気持ちがよく分かって、
だから、「もう頑張らなくていいよ」って言葉が自然に、
出てくるんだろな。
そんな先生に、聞きたい。
私は、どうやったらもうちょっと、
頑張ることができるのですか?
と(笑)。
そりゃお前がモノグサだからだよ(先生の声)。
いっぱい頑張ってる人がいっぱいいて、
あまりに頑張り過ぎない自分に、ちょっと反省(3分)した、
一冊でした。
ランキングも
よろしくお願いします♪
【参考】
鎌田實オフィシャルサイト
◆その他、鎌田實の著書は→
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