＊モナミ＊ SMAP･映画･本

『時計じかけのオレンジ』
著：アントニイ・バージェス


映画『時計じかけのオレンジ』の方を、
先に見たのだけれど。

映像に訴えかけるものがないからか、
それとも、映画がショッキングだったからか、
原作では、そこまで衝撃は受けなかった。

あの映画を観て、もっとすごいものを、
無意識に期待していたのかもしれない。


というか、この原作を、
あのような画に作ったキューブリックって、
やっぱすごいよなぁ。

原作の、退廃感や耽美さや背徳感が、
あのような映像にすることによって、
なんていうか、もっと顕にされる、というか。

それでも原作も、めちゃくちゃに破壊的だったけれど。

映画では捉えられなかった、アレックスの造語、
「ナッドサット言葉」が、しっかり分かったのも、
楽しかった。


映画では、そんなに思わなかったけれど、
アレックスはかなりヤンチャぶってても、
さすがイギリス人。

夜の街では、ベロセットやら、シンセメスクやら、
ドレンクロムやら（どれも、なんだか分からない（笑））
の入った、モロコ（ミルク）をヤってるのだが、
食事の時は、ちゃんと紅茶（笑）。

ほっとひと息するのはやっぱり、ミルク入りの紅茶、
ってとこが、なんかかわいらしく感じたり。

どんなにとんがってても、戻るのはそこなのね、
みたいな。

だってまだ15歳なんだもんなぁ、アレックス。
こんなに恐ろしいことしてても。


映画に勝るとも劣らないグロテスクさを感じながら、
モロコたっぷりの紅茶が飲みたくなった、
一冊でした。


失われた（謎）幻の最終章は、コチラ。
アレックスは、生まれ変わったのか…？

♪本日のBGM

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