＊モナミ＊ SMAP･映画･本

『七人のマッハ!!!!!!!』


特殊部隊で麻薬売買を取り締まるデューは、
部隊長と共に、麻薬王の組織に潜入。

だが、寸前に正体を見破られてしまい、死闘の末、
部隊長が落命。

麻薬王の逮捕には成功したものの、
大きなショックを受けてしまったデュー。

そんな彼を励まそうと、デューの妹は、兄を、
テコンドーやムエタイなどのトップ選手たちによる、
地方慰問会に誘う。


『マッハ!!!!!!!!』のような、お気楽なコメディかと思ったら、
全然関係なく、結構シビアでかなりグロい、
アクションムービー。

大虐殺だし。
腕も体も吹っ飛んでるし。

もっとも原題は、『Born To Fight』で、
『マッハ!!!!!!!!』人気にあやかろうとした邦題に、
問題アリかと。


それに、7人どころか、子供も老人もみんなファイター。
私たちの国を守るためには、流血も辞さない村人たち。

国旗を地に落とすまいと、必死で守ろうとする、
その愛国心は、どこから生まれるんだろう？

国の名のもとに、人を殺すことは問題だとしても、
国歌を聞いて、国を守ろう、村を守ろうと奮い立つ心は、
どうやって育まれるんだろう。

なんてことを感じちゃうあたりで、
お気楽アクションコメディではないよね。


しかし、テコンドーやムエタイは分かるけど、
サッカー、ラグビー、体操やセパタクローが、
どう格闘技になるんだ？と思ってたら、
それぞれの競技の特徴を生かしつつ、
ちゃんと敵を倒す武闘アクションになってました。

そういうの考えるのって、面白そう。
竹竿で大車輪しながら、敵の脳天にかました時の、
爽快感！

って、見てるだけでものすご痛そうなんだけど。


ノーCG、ノースタント、ノーワイヤーの、
まさに命がけの映画。

絶対死人出てるだろ、ってぐらい、ギリギリのアクション。

対人ならば怪我ですむかもしれないけど、
トレーラーとか突っ込んでくるからね。
いや、トレーラーに突っ込んでいってるのか？
どっちにしろ、ほんの一瞬でもずれたら、ぺちゃんこだよ。

ほんとにやってんのぉ？と思ってたら、
エンドロールで撮影風景が流れて、ホンモノだと仰天。


こういうの見ちゃうと、ハリウッド超大作なんて
（ハリウッドに限らないけど）、嘘っぽすぎて。
だってCG使えば、なんだってできちゃうんだから。


人間の肉体の美しさ、極限まで鍛え上げた強さ、
そして、挨拶する時に手を合わせる、
その姿がとても美しいな、と感じた映画でした。

【参考】
　七人のマッハ!!!!!!!

映画ﾚﾋﾞｭｰ