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*モナミ* SMAP・映画・本

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2007.04.23
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テーマ:お勧めの本(7202)
カテゴリ:


『風の影(上)』

『風の影(下)』

著:カルロス・ルイス・サフォン


1945年のバルセロナ。
霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に、
「忘れられた本の墓場」に連れて行かれる。

そこで惹きつけられるように出会った、
『風の影』という小説に、深く感動し、
その作家、フリアン・カラックスの、
謎めいた存在に興味を抱いたダニエル少年。

彼を知る人々を訪ね歩く少年の前に、
不気味な影が、立ちはだかる。



バルセロナの街の描写が、素晴らしい。
特に、朝の風景が。

朝露に濡れた石畳とか、朝霧に煙る路地裏とか、
朝靄の中を走る路面電車だとか、
朝日に輝く石造りのピソ(アパート)だとか、
夜明け前の、暗さのほどけていく防波堤だとか。

ダニエルのように、夜明け前に起き出して、
クアトロガッツ(四匹の猫)というカフェに、
ペストリーでも買いに行きたい。

雨に濡れることすら、お洒落に思えてしまう、
こんな街に住んでいたら、誰でもが芸術家に、
なれてしまいそうな気がする。


そんな芸術家の街の片隅にある、
「忘れられた本の墓場」(これもまた洒落た名)で、
一冊の本を手にした、本屋の息子ダニエル。

忘れられていた作家が、一人の少年によって、
よみがえる。


少年が心惹かれた小説だっただけのはずなのに、
その本が、意外な展開を引き起こし、ダニエルも、
周りの人間も、作家の人生に巻き込まれていく。

その作家の本を追う、顔のない本の暗殺者と、
その作家の行方を追う非情な警官に、
ダニエルも目をつけられながら、
作家の人生と少年の人生とが、シンクロしていく。


バルセロナの情景にうっとりとしているうちに、
ダニエルの、愛と痛みを知る成長物語に同情し、
フリアンの、彼を取り巻く友人たちや家族との、
痛々しいほどの葛藤を感じ、一方、
ペネロペとの不器用な愛の行方をもどかしく思い、
ダニエルと、彼の友人の身に迫る危険にハラハラし、
そしてまた、バルセロナの美しさに、
明るい未来を予測させるエンディングを迎える。


ダニエルが、その人生をかけてのめり込んだような、
そんな本に出会えたらどんなに幸せだろう…、と、
「忘れられた本の墓場」に行きたいと思った、
一冊でした。



ランキングも
よろしくお願いします♪


【参考】
 風の影 ←「バルセロナガイドマップ」で、
        街の雰囲気が味わえます。


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最終更新日  2007.04.23 18:55:44


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