『王の男』
朝鮮時代燕山朝。
男寺党の芸人チャンセン(カム・ウソン)は、
力のある両班にかこわれた生活を拒否し、
たった1人の友であると同時に最高の仲間である、
コンギル(イ・ジュンギ)とより大きな場を求め、
漢陽にやって来る。
生まれつきの才とカリスマで、
娯楽集団のリーダーとなったチャンセンは、
コンギルとともに王であるヨンサン(チョン・ジニョン)と、
彼の妾ノクス(カン・ソンヨン)を皮肉る芸を見せ、
漢陽名物となる。
「王の男」って、どういう意味だろう?
と思ってたら、そのまんまの意味でした(爆)。
コンギル役のイ・ジュンギが、美しいのなんの。
こりゃ男だって惚れるって。
韓国版流し目王子(笑)。
いつの時代にも、愚王はおり。
そして愚王は愚王なりに、苦悩があり。
大抵は、賢明だった父王との比較に、
鬱憤を募らせるパターンだけれども。
この王ヨンサンも例外に漏れず。
どんなに頑張ったとしても、死んだ父王には敵わず。
老臣たちに、ことあるごとに父王と比べられ。
そのストレスを遊びで紛らわすも、当然、
それもまた非難され。
どうにも行き場のない、可哀想な王の心を感じた、
コンギル。
家畜同然に扱われていた団から一緒に逃げ出した、
仲間であるチャンセンとは当然、離れられなくも、
気の毒な王を捨て置けず、苦悩する。
チャンセンもきっとコンギルに、
恋心を抱いてたんじゃないかなぁ。
だから、他の男の元にコンギルが行くことが、
あんなに許せなかったんだと。
だけど、誇り高いチャンセンは他の愚男のように、
それを表に出すことはできず。
王の寵愛を奪われたと憤怒する妾ノクスもまた、
悲しい人で。
男に寵愛の座を追われるなんて、
女としてどれだけ傷つくことか。
見るからにコイツ胡散臭い…と思ってた老臣が、
実は何よりも王のことを思い、
国のことを憂いていたとは、王も知る由もなし。
宮廷の奥に渦巻く黒い思惑を、華やかさで彩った、
悲しくも美しい王朝絵巻でした。
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【参考】
王の男 公式サイト
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