＊モナミ＊ SMAP･映画･本

『デジャヴ』


543名もの犠牲者を出した、凄惨なフェリー爆破事件。

捜査官ダグ（デンゼル・ワシントン）は、
犠牲者と見せかけたクレア（ポーラ・パットン）
の遺体を見た瞬間、強烈に惹かれるのを覚えた。

彼は特捜班の一員として、政府が極秘に開発した、
映像装置を見せられる。

その驚くべき監視システムは、
現在時間から「4日と6時間前」の映像を、
自由に見ることができるものだった。


デジャヴ＝既視感（きしかん　Déjà vu）
実際は一度も体験したことがないのに、
すでにどこかで体験したことのように感じること。


4日と6時間前の過去を覗ける機械…。
そんなんあるハズないだろーと思いつつも、
ありそう、あの国なら。

そこまではないにしても、
どこまでも監視されてるんだろうなぁ。
今の時代、プライバシーなんて皆無なのかも。
気をつけよう（何）。

しかしポータブルのゴーグルまであるって、
その仕組みはどうなってるの？

過去を覗いてる場面、くるくる場面が変わるわ、
画面は揺れるわ、で酔いそうだった（笑）。

ゴーグル覗きながら運転なんて、
なかなか面白い映像だったけれど。


どこかで見たような気がしたのは、
気のせいではなく、実際に体験したことだった。

過去に起こったことは、変えられない。
だけども、同じことが起こったとしても、
瑣末な部分は、変えることができるかもしれない。

冒頭での、犠牲者の遺体から鳴っていた携帯電話、
もしかしたらあの遺体は、ダグだったのかも…？


でも、そこで死ぬべき人間を生かしてしまった、
ということは、もしかしたらこれから先の未来に、
多大な影響を及ぼすことになるかもしれないよね。

世界の運命を左右する人物になっちゃうかも、
っていう、『ターミネーター』的な。

そういう矛盾を、いかに矛盾させず見せるかが、
タイムトラベルものの、一番の見所。


なんだけどこれは、犯罪サスペンスかと思いきや、
最後が微妙にそういうSFチックになっちゃったのが、
ちょっと残念というか。

サスペンスにSFの要素が混じっちゃうと、
それだけで真実味が全くなくなっちゃうからね。
SFはSFで、大好きだけど。

バル・キルマーがメタボおじさんになってたのが、
ちょっとショック（笑）。


未来からやってきた自分が、どこかにメッセージを、
残しているかもしれない、と思った映画でした。

【参考】

　デジャヴ　公式HP

映画ﾚﾋﾞｭｰ