*モナミ* SMAP・映画・本
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『セル (上)(下)』 著:スティーヴン・キング 穏やかな日差しが落ちる秋の一日、ボストン午後3時3分。 世界は地獄へと姿を変えた。 その時、携帯電話を使用していたすべての人々が、一瞬にして、 怪物へと変貌したのだ。 残虐極まる行為もいとわず、犠牲を求め続ける凶悪な存在に。 目前で突然繰り広げられる惨劇、町中に溢れる恐怖に、 仕事の売込みでボストンを訪れていたクレイは茫然とする。 いったい何が? 別居中の妻と最愛の息子の無事を祈りながら、 「我が家」のあるメイン州を目指すクレイに、 口ひげの小男トム、15歳の少女アリスが仲間に加わった。 だがその一方で携帯狂人は、群れを形成するようになり、 立ち振る舞いも進化していく。 そして、リーダーらしき人物が登場する。 道行く人々が突然凶暴になり殺しあう。 普通の日常が突然破壊される恐怖。 それがなぜおこったのか、誰が何のために起こしたのか、 全く分からないまま、恐怖のみがつのる。 原因が分からないということは、なんと恐ろしいことか。 登場人物たちも、そんな恐怖の中をかいくぐり、 愛する家族のもとへたどり着こうとするロードノベル。 携帯狂人たちの狂人っぷりもさることながら、 彼らにやられたヤツの描写もさすがキング、容赦ないです。 感染性腸炎で入院してた時に読んでいたのだけれど、 あまりのグロさに後悔しました(笑)。 それでも読んだけれど。 携帯狂人となってしまった人たちは、日に日に進化し。 お互いを殺しあうだけだったのが、群れを作るようになり。 何かの目的を持って行動するようになる。 携帯狂人と正常人との知恵比べ。 一方で、残された正常人たちが疑心暗鬼になってしまい、 お互い協力しあうことの方が困難という皮肉。 正常だと思っていても、周囲に迫る異常の中では、 一体何が正常なのか見失ってしまいそうになる。 狂気と正常は、紙一重。 原因も結果も分からない、宙ぶらりんな不快感がより一層、 恐怖をつのらせた一冊でした。
【参考】 ◆スティーヴン・キングの著書は→
メイキング・オブ・マッドマックス 怒り… 2015.07.24
『家族の言い訳』 著:森浩美 2015.02.07
『あなたに褒められたくて』 著:高倉健 2015.02.05
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