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ひかりの風舞う丘に~物語のつづき~

ひかりの風舞う丘に~物語のつづき~

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2022年09月11日
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カテゴリ:観劇


公式サイト


一部に続き、二部の感想へ。



「神霊矢口渡(しんれい やぐちのわたし)」

わたし、この演目大好きです…!
観た日が千穐楽じゃなかったら、
もう一枚チケットを取っていたと思います。

それくらい見所も多く、ストーリーとしても良かったです。
(前設定が少し込み入っているので、イヤホンガイド推奨です)


何より、ヒロインのお舟を演じた
壱太郎さんが、本当に素晴らしくて。

前半は、恋する乙女全開の可愛らしいお舟ちゃんで
全観客をときめかせ、
後半では、命懸けで想い人を守る意志の強さと勇気で、感動の嵐を巻き起こす!

今まで観てきた歌舞伎のヒロインの中でも、
一ニを争うほど、好きな役でした。


女方さんがこれほど活躍する演目は珍しいらしく、
ずっと見せ場!と言ってもいいほど。
それを演じる壱太郎さんの演技が、
また最高なのですよ!
迫真の演技とは、このこと!


でも、この方はかなり技術力を感じる、
という表現が正しいのか分かりませんが、
自分の演技を客観的に見ることのできる方の様な気がしていて。
もちろん、お芝居の中に役の中に、完全に入ってはいるのですが、
自分がどう見えているのか、ちゃんと把握されているような印象を受けました。

なので、全ての動きが美しく、
感情の流れが分かりやすく伝わってくる。
声もよく響き、台詞まわしも巧み。
華もある方なので、もっと沢山大きな役が見たいです!


その素晴らしい壱太郎さんお舟ちゃんの父親、
頓兵衛役は、鴈治郎さん。
(現実世界でも父親)

一部の愛され力溢れる絵師役から一転、
こちらでは強欲な渡し守。

娘お舟ちゃんの必死の懇願にも耳を貸さず、
悪事を重ねようとする、最後の最後まで一貫した悪役でした。

見るからに悪そうな風貌、ドスのきいた声。
迫力溢れる立ち姿。
さすがの貫禄でした!
こちらの方も見せ場が多く、圧倒されっぱなしで。
成駒家親子の実力をまざまざと見せつけられました。



あぁ、今これを記していても、
最後、満身創痍になりながら、
想い人、義峯の無事を祈り海の彼方を見つめる、
お舟ちゃんの表情が忘れられません。


長々と書きましたが、
ここで言いたいことは、ただ一つ。

取り敢えず、皆さん機会があったら、
絶対に観て頂きたいです!!!





大感動で幕を閉じた「神霊矢口渡」の次は、
楽しく陽気な、「博奕十王」!


博奕打ち(猿之助さん)が死んだ後も
博奕の腕で閻魔大王相手に勝負を挑み…というお話。



猿之助さん自身もラスベガスが好き、
ということで、まさに適役。

表情ひとつひとつの変化も面白く、
音楽も明るく、踊りもコミカルで、
ひたすら楽しく見られる舞踊でした。


衣装もユニークな可愛らしいデザインで、
後見さんや長唄お囃子連中の方々も
三角頭巾を被りながらのお仕事や演奏。


いくら死後の世界が舞台だからって、
みーんな幽霊の設定なのでしょうか?

黒子の後見さんが幽霊の三角頭巾を被り、
もくもくと作業。
かなりシュールな光景…。

そのこだわりが細かさに、
くすくす笑ってしまいました。



閻魔大王役の青虎さんも
赤鬼緑鬼さんたちも最初は威張っていたものの、
どんどん情けなく身包みを剥がされ、
博奕打ちの圧勝でこの踊りは終わります。


閻魔大王相手でも 余裕綽々でやり込める
博奕打ちを見ていて、

猿之助さんなら実際の閻魔様にも勝てそうだな!
と勝手な偏見をもってしまいそうになる、
余裕と安定の演技で。

一部の「傾城反魂香」での難役おとくとは、
まるで別人の猿之助さん(当たり前!)でしたが、
まさに本領発揮とも言える、
持ち味、魅力が光る博奕打ちでした。




三部へ続きます。



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最終更新日  2023年01月12日 01時20分49秒
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