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ひかりの風舞う丘に~物語のつづき~

ひかりの風舞う丘に~物語のつづき~

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2023年01月10日
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カテゴリ:観劇


(↑なんという美しさ!)

公式サイトより。



きっかけは、ワンコイン文楽というものがある、
と友人が教えてくれたことでした。

スケジュールを見てみると
「義経千本桜」に「傾城恋飛脚-新口村の段」「壇浦兜軍記−阿古屋琴責の段」と、歌舞伎で馴染みのある演目の数々!

これは、行くしかない!と即決、
第三部を観に行くことにしました。

伝統音楽が好きなので
前々から興味はあったものの、
むかーし昔見た時の記憶は殆どない…。
という状態なので、
初めての文楽!と言っても過言ではありません。


そう!私の記念すべき初文楽は、
「阿古屋」で始まったのです。
(初歌舞伎(お芝居)も、玉三郎様の阿古屋でした!!!)



ワンコイン文楽は、鑑賞前にレクチャーを受けてから
いざ本番へ!という流れになっていて、
私たちの回は、なんと!
光栄なことに人間国宝の桐竹勘十郎さんに
人形についてや動かし方などの説明をして頂きました。
目の前で観た人形の美しさ、動きの滑らかさに感動!
まさに、動く芸術品。
美術館にあっても違和感がないだろう、と思うほどの輝き。

昔から変わらない作り方をされている、と仰っていたので、職人芸と言えばいいのでしょうか、
魂を感じる、奥行きのある美しさでした。
人形の組み立ても、人形遣い自ら行うそうで、
初めて知ることばかり!驚きの連続でした。






そして、いよいよ上演へ!
これから出演される方に、直々にお話を聞けるなんて。
今思えば、なんて贅沢な経験だったのでしょう。



まずは、「傾城恋飛脚」
歌舞伎版は観たことはあったのでストーリーは頭に入っていましたが、
文楽版の方が登場人物も多く、時代背景や細かい設定がより理解しやすかったです。
イヤホンガイドを借りていたので、キャラクター、人形の特徴などもバッチリ分かり、
全てが新鮮でとても楽しめました。


少し休憩があり、ついに「阿古屋」!
休憩時間にもイヤホンガイドは解説を続けてくれていて、坂東玉三郎様のことにも触れられていました。
人形浄瑠璃と歌舞伎は関係が深いのは知っていましたが、きちんと調べたり学んだりしたことはなかったので、これからはアンテナを張っていこう、と思います。
(やはり、どんな芸術でも原作(原点?)を知ることは大切ですしね!)



先に結論を話してしまうと、
大興奮!大感動!!!の初文楽になりました。

人形や衣装美しさ。感情表現の凄さ。
踊りや型の美しさ!

人形があのように踊るなんて!
衝撃でした。
バン!と動きを止めた時の美しさも。
(歌舞伎では見得を切る場面になると思うのですが、文楽も見得と言うのでしょうか?)

全く知識がなくても、
動きを見ているだけて満足できる舞台で。

それに加えて、演奏が途轍もなく素晴らしく!
興奮が止まりませんでした。
これからは三味線の生音が聴きたくなった時には、文楽を観に来よう!と思います。

また、お琴と胡弓も息を飲む、圧巻の演奏で。
三味線、琴、胡弓を一人で演奏されていたのですが、
その音のなんと雄弁なことか!
もっともっと聴いていたかった!

演奏姿をじーっと凝視してしまいました。
(お陰で首が痛くなりました…)
弾き終わるとすぐに退席してしまわれたので、
最後拍手ができなかったのが残念です。
大きな拍手を目一杯送りたかったのに!

三曲の演奏中の阿古屋(人形)の動きも、
まるで本当に弾いているかのようで。
特に手の動きが滑らかで音とも合っていて、
ここまでこだわって動かされるのだなぁ、と驚きました。

義太夫との一体感も素晴らしく、
このような繊細な芸術はなかなかお目にかかれないぞ、と。
新しい世界を、覗き見ることができました。


こういうものを見ると、
まだ私の知らない素晴らしい芸術が山ほどあるのだろうな、
生きている内にどれだけ体験できるのだろう、という思いになります。



マイクを通さない、生の楽器の音色。
液晶画面を通さない、生の芸術の熱量。

繊細な職人技とチームワーク。



感動と興奮の、忘れ難い初文楽となりました。













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最終更新日  2024年01月07日 13時13分59秒
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