村上春樹が今から10年以上も前に発表した短編「トニー滝谷」を映画化したもので、村上春樹小説のファン必見の作品です。
坂本龍一のピアノに乗せられた色調の淡い映像に、淡々と静かに西島秀俊のナレーションが語られ、主人公の「 つぶやき 」とつながっていきます。
まるで舞台を観ているかのように感じさせられます。
彼の小説を好きで読んだことがある方には、賛否両論ある内容かもしれません、彼の描く焦燥感とこの映画の終始一貫して語られる「孤独感」をこの小説に流れている透明感や、温度の低さをより少ない場面とより少ない出演者で描くことによって、個性的などこにもない、あたかも小説そのものの映画であるかのように表現したかったのでしょうか。
トニー・滝谷は本名です。
父滝谷省三郎は日本でよろしくない仲間との問題を引き起こし中国に渡って日中戦争から真珠湾攻撃、そして原爆投下へと至る激動の時代を、彼は上海のナイトクラブで、気楽にトロンボーンを吹いて過ごし、投獄されます。毎日次々処刑されていく中、幸い日本に帰ってくることになり、結婚してトニーが産まれることになります。
彼のあたりまえのような「孤独感」はその3日後から始まっていきます。
さわやかな風を身にまとい、やってきた英子に恋に落ちたトニー
トニー「…なんというか、服を着るために生まれてきたような人なんだ」
父「それはいい」
家事の日常をてきぱきとこなす彼女、しかし一つだけ、トニーには気になることがあった。
それは妻が、あまりにも多く の服を買いすぎることだった…。
ブランドの服を、ものに憑かれたように買いあさり、身にまとい、歩く足、彼女の姿は美しいの一言です。
あまりにも心地よい坂本龍一のピアノと静かで淡々としたナレーションに、思わず睡魔が・・・
でも、なんとか、睡魔には打ち勝って、最後まで観ることができました。
あたかも小説を読み聞かせてもらっているような、そんな不思議な空気感でした♪
産まれてすぐからはじまった、あたりまえの「 孤独感 」、
そしてやっと出会った幸せと、無くしてしまった後の 「 どうしようもない孤独感 」
この映画には、良いとか悪いとかという はっきりした感情はわかなくて、
どこかで見たようなそれでいてどこにもないような・・・
そんな、混沌とした記憶の隅になにかをかんじさせる映画でした・・
好き嫌いがはっきりしてそうな映画です・・・・(なんでもそれで済ますのか・・(笑))
長い足を通路まで投げ出して寝てる人もいたな~(笑)
一言文句を言わせてもらえば・・
尾形イッセーの美大生は、ム、無理・・無理(-- )( --)(-- )( --)(笑)
違和感を払拭するのに努力がいりまする・・
関連リンク 坂本龍一のHP SiteSakamoto
宮沢りえ出演映画公式HP
父と暮らせば 2005.3.5~公開(宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信)
阿修羅城の瞳 2005.4.16~公開 (市川染五郎&宮沢りえ)
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