監督は、ハーヴァード大、オックスフォード大を卒業後、マサチューセッツ大学で哲学の講師をしていたインテリジェンショーな経歴を持ち、「シン・レッド・ライン(1998)」でベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したテレンス・マリック。
デビュー作「地獄の逃避行(1973)」に続く 「天国の日々(1978)」を撮って以来20年間沈黙を守った伝説の監督として有名です。 彼の作る映画はとにかく映像美。多分これは彼の自身の自然に対する哲学というか美学の結晶なのだと思います。
Story : 1607年、イギリスを出航した船が”ニュー・ワールド”北米ヴァージニアに到着する。しかしそこにはすでに、ネイティヴ・アメリカンの人々が暮らしていた。船には反乱罪で繋がれていたジョン・スミス大尉がいた。船長は彼の命を惜しみ、ネイティヴとの交渉役を託す。しかしスミスはネイティヴの戦士たちに囚われ、処刑されそうになる、その彼の命を助けたのが王の娘ポカホンタスだった。2人は恋に落ちるが、やがてスミスは砦に戻らなくてはならない日が来る。
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私は、デズニーアニメの「ポカホンタス」を観ていません。アニメのキャラクターが可愛くないからです。どうして最近のデズニーは夢を魅せてくれなくなったのか、っと勝手に不満を持っている人なんですが、アニメーションに限らず、映画でもTVでも美しいものを観て夢見るファンタジーを堪能したいのに・・・ かっこいいから、綺麗だから憧れるし、可愛いから癒されるのに・・・・っと・・最近デズニー離れしちゃってる私です。 なので、アニメの「ポカホンタス」、も観ていませんし、原作を読んだわけではありません。つまり、この映画で初めてポカホンタスとスミスの伝説の愛の物語を知ることになった訳です。 映画で初めて出会った、と言うことを前提に感想を述べようと思いますので、多少の解釈の違いがあるかもしれませんのであしからず・・・・ 私は、予告を見た限りでは、コリン・ファレル演じるスミスとクオリアンカ・キルヒャー演じるポカホンタスの愛の物語・・・を描いている映画なのだと思っていました。そこにクリスチャン・ベール演じるロルフの存在はどう絡んで来るのだろうとずっと気になっていました。 だって、クリスチャン・ベールと言えば「バットマン・ビギンズ」。ばりばりかっこいいヒーローなのですから、ちょい役のはずがないでございましょう?どうなの、どうなの?っとそればかり気になって・・・・ 冒頭から鳥のさえずり、さわやかに包み込んでくれる風の音、美しい大自然を堪能しながら、まるで叙事詩を語られるかのような不思議な空気感に心地よさとともに、どこか、戸惑いを感じながらポカホンタスとスミスの出会いと愛のはぐくむ過程を感じながら、彼女を愛するもう一人の男ロルフの事が気になっていました。いつどいうシチュエーションからこんな二人の間に現れ彼女を愛するようになるのかなっと・・・・ この映画は、スミスとポカホンタスというよりは、ポカホンタスの愛の軌跡であり、彼女の純粋で真っ直ぐな短い愛の半生を描いているように感じました。そして、愛するよりも愛されることが女にとって幸せなのかもしれない・・・・っと思いました。スミスもロルフもポカホンタスを心から精一杯愛していたことは確かだと思いました。でもスミスにとっては純粋で真っ直ぐすぎる愛に応えるだけの強さが足りなかったのではないかと思います。きっとどこか心の中で重荷だったのではないでしょうか・・・。
だって相手の事を思って離れた・・・なんって所詮詭弁に過ぎないと思うのです。特に、ポカホンタスは囚われの身としてやってきたわけだから、いつ彼女の身に危険が及ぶのかわからないじゃないですか!側にいて守ろうとする勇気がなかったとしか、思わないです。事実彼女は激しいショックを受け、廃人のようになってしまうからです。 それに比べてロルフは妻と子供を亡くした経験を持つだけにポカホンタスの喪失感に共感し、つらい出来事を乗り越えた強さと本当の優しさを持っていたのです。 最愛のスミスが突然いなくなった喪失感から立ち直れなかったポカホンタスは、失った大きすぎる愛の暗闇から抜け出すには、やはり死んだと聞かされていたスミスと会う事以外にはなかったと思います。そして、死んだはずのスミスの生存を知ったからこそ、ロルフの本物の深い愛に気づくことが出来たのですね。 もぅ~~クリスチャン・ベール☆萌え~~(・・っていつから秋葉系に・・・) 真っ直ぐに愛するポカホンタスの生き方に大変共感を覚えましたし、まわりのものが空になってしまう愛を失った時の喪失感にも共感を覚えました。どんなに広く深い愛に包まれてもそれを愛と呼べない自分自身の気持ちをごまかさない純粋さにも共感を覚えました。 ポカホンタスを演じたクオリアンカ・キルヒャーは弱冠15歳。実際にネイティブの血筋を引くエキゾチックな顔立ちで、演技するごとに光っていく才能のみえる女優さんでした。 この映画を観てどう感じるかは、その時の観る人のコンディションによるところが大きいと思いました(笑) 大自然に流れる時を必要としない静かな空間につつまれて、静かに語られる主人公の三人のナレーションを聞きながら癒しと感じるか、退屈と感じるか、感動を得るのかは、その時の観る人の求める物によって、良作にも駄作にもどちらとも取れる不思議な空気感を持つ映画だと思います。求めるものが違ったらこの映画は受け入れられないと・・。 なので、お疲れの方は癒されちゃったのか、つまらなかったのかはわかりませんが、寝ちゃったのねというかんじの人がちらほら・・・ 前半しばらくしてから、お隣の人の寝言ともため息とも取れる「う~ん」という声は、三度も、スクリーンの中の癒しの空間から私をスクリーンの外に引き戻してくれました。そして、目が覚めたのか、しきりとあくびを・・・・、あげくの果ては、がさがさとコンビニ袋をならして飲み物なんぞを取り出して飲み始めるし・・・。
感動して思わず流す涙を拭くために急にバックを開ける音だったり、疲れやつまらなさについ寝てしまうのとかは許せます。寝言を言うほど爆睡したり、まだ上映前ならいざ知らず、飲食はご遠慮くださいと係の方が何度も言っていたのに、なぜに上映中にご飲食なされるのか・・・。腹立たしくて、半分集中出来ませでした。
自分一人で観るわけでないこういう場での最低限のマナーを守るのは常識ですよね・・・。
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~おしまい~
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