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│一覧 │
これは、とある子供達の話。 当時、子供達の中では、ポケットモンスターというゲームが流行っていた。このゲームは、自分で育てたモンスターを、通信機能を使って他の人と対戦したり交換したりできる。と言うものだった。しかし、このゲームは、バックアップ機能がまだ少ない時代のもので、ゲームボーイのソフトである、と言う事もあり、セーブ出来るのが1つだけだった。そのため、始めからやり直すためには、今までの記録を消さなければならなかった。 そんな時代のお話。俺と親友は昔から喧嘩ばかりだった。このゲームをしていても、お互いの言い合いは絶えなかった。しかし、なぜかいつも一緒に居たのだ。お互い、このゲームにハマっていたため、俺と親友二人の強さは評判だった。それも手伝って二人はライバルのようだった。しかし、ある日のことだった。いつものように、対戦を終えた時のこと。親友は新しく始めたいので、今持っているモンスターを預かって欲しいと言う。始めからやりたいというのは俺も同じ気持ちだったが、親友が先に言ったので、俺は了承した。そして、モンスターを預かると、俺も新しく始めたいので、早くある程度のところまで進んでくれよ。と頼んだ。親友は一度やっているし、すぐに進めてやる。と俺に言った。そうして、次の日の事だった。親友にどこまで進んだかと話しかけると、親友はあれからやっていない。と言うのだ。正直意外だった。いつもは毎日会うたびに凄い速さでゲームを進めているのに、全くやってないのが不思議でもあった。しかし、たまにはあるのかな、と思い、その日はそれ以上は話さなかった。次の日も、その次の日も、親友とゲームはもちろん、ゲームの話をする事もなかった。しばらくして、親友が転校する、と言う事を耳にする。時期も中途半端で、急に親友は学校に来なくなった。そんな日々が続いたある日、ばったり親友と出会った。親友は俺に何も言わないので、「モンスター預かっとくから、早く進めて取りに来てくれよ!」俺はそう言うと親友の前から去った。俺は親友がいなくなったと同時に、ライバルが感にも襲われ、ココロに穴が空いた様だった。それから、あいつとは会っていない。今でも俺の引出しの中には、あいつのモンスターが入ったゲームソフトが眠っている・・・・
これはとある田舎の高校サッカー部の話。 俺は幼なじみと小さな高校に入学した。入学式の日、あいつと俺は高校に行った。式が終わると、決して多くないいくつかの部が、勧誘を行っていた。あいつは小さい時からサッカーをやっていて、当然のようにサッカー部の方へ向かった。俺は特に何かをやろうという気もなかったし、今日は入部届を出すだけだと言うので、あいつに付いて行った。すべてはそこから始まった。あいつと部の前に行くと、先輩達がいた。あいつが入部届を書いていると、当然のように勧誘が始まった。「きみは入らないの?部員も多くないし、入ってみない?」俺はサッカーなどした事がなかったので、当然断った。俺は昔、野球をしていて、肩を壊して辞めていた。それを話すと、「サッカーは足を使うスポーツだから大丈夫!」などとさらに勧誘が続いた。もうあんな想いはしたくないと思う気持ちがあったが、最近は体力的に鈍った感もあったし、サッカーなら出来る気がして、俺は入部してしまった。あいつは、俺に「本当に大丈夫なのか?」と心配をしていた。しかし、やるだけやってみようと俺は内心自信があった。 そして、俺のサッカー人生が始まった。しかし現実は甘くなかった。全部で20人ほどの部員しかいなかったのだが、同じ学年に未経験者はいなかった。3年に2人、2年に1人だけだった。基礎的な練習が終わると、俺は横で基礎の続きか、壁役や雑用だった。対照的にあいつはいきなりフォワードでレギュラーだった。一年ではズバ抜けていて、あいつは別世界に居た。 そんなある日の出来事だった。俺に転機が訪れる。3年が引退して、ゴールキーパーが二年生1人だけになったため、監督が俺にキーパーをやらないか?と言うのだ。サッカーは当たりが激しく、タックルの際に俺の肩に激痛が走ることも少なくなかった。そんなこともあり、肩にはゴールキーパーの方がいいという安易な考えで俺はゴールキーパーに転向した。そして、俺は1、2年だけの大会では初のベンチ入りを果たした。しかし、出場することは当然なかった。そして俺とあいつが二年になると、当然のように一つ下の新入部員が顔を揃えた。そこにはゴールキーパーの一年生もいた。小学校からの経験者で、また当然のように俺はその一年と入れ替わりベンチからも外れた。俺は悔しくてあいつに頼んで居残り練習をやり続けた。しかし、成果がすぐに現れるはずもない。もちろん、一つ下のゴールキーパーが得てきたものを、たかが居残りで挽回できるはずもないのだ。しかし、俺は練習し続けた。あいつのサッカーバカにも助けられ、あいつとの居残りをしない日などなかった。 それから、時は過ぎ続けた。俺達は3年になった。上の代が引退し、同時に繰り越しで俺はベンチに入った。しかし、一つ下のゴールキーパーへの信頼は厚かった。当然のように俺の公式戦出場はない。そして、最後の大会は訪れた。負ければ引退。一回戦、もちろん、俺はベンチスタート。あいつはキャプテンでエースストライカーだった。そして試合が始まった。あいつが前半始まってすぐ、先制のゴールを上げた。しかし、前半終了間際に同点にされてしまう。後半あいつがまた点を取る。後半中盤、まさかの同点ゴールを上げられてしまう。2対2。そして、まさかのことが後半終了間近に起きる。うちのゴールキーパーが、接触プレーで倒れた。こんな緊迫した展開でキーパーが一旦ピッチの外に出るなど出来ない。しばらくゲームは止まったが、とうとう監督が俺に声をかける。「おもいっきり行って来い!」俺はとうとう初めてピッチに立った。うれしくてたまらなかった。しかし、緊張もあり、俺は動きが硬かった。何とか後半が終わり、延長戦へ。Vゴール方式だったため、俺が点を取られれば負け。あいつが俺に言う。「俺が点取れば勝ちだからもう少しだけ立ってろ。」あいつはすでに2点も取っていたし、後一点取りたいという気持ちが俺にも伝わり、俺はリラックスできた。幼なじみのあいつを、ここまで信頼できる時は今までなかった。試合は延長後半の終盤だった、カウンターを食らってしまい、俺と相手フォワードの1対1になった。歓声は一気に沸き上がった。観客のほとんどは俺達の負けを確信しただろう。しかし、正直俺は恐くはなかった。相手はいくら巧いとはいえ、あいつのシュートを受け続けてきた俺には、妙な自信があったのだ。ボールは止まって見えた。俺はしっかりとキャッチした。観客からは残念そうな歓声。俺はすぐにあいつを見た。あいつにお前のおかげだと伝えるために。その瞬間、あいつが何か訴えてることがわかったのだ。幼なじみだからなのかはわからないが、あいつが今すぐボールを欲しい事、どんな軌道がいいか、どこに欲しいか、いろんなことがわかった。俺は肩を壊しているのも忘れ、おもいっきり前線のあいつにボールを投げた。俺とあいつ以外の全員が、俺に止められてしまった残念さの余韻に浸っていた為、あまりに簡単にあいつにボールが渡った。あいつはディフェンダーを交わしゴールをわった。あっという間だった。俺達は勝ったのだった。当然ハットトリックを決めたあいつはヒーローだった。そして、俺達は3回戦で姿を消す。俺は公式戦出場25分、アシスト1という記録でサッカー人生を終えた。記録から見ればつまらない3年間に見えるだろう。しかし、俺には最高のサッカー人生だったことは言うまでもない・・・・
俺とあいつは、親同士が仲良しで、生まれた時からの友達だった。幼稚園、小学校といつも一緒だった。そして、事は小学4年生の時に突然訪れた。周りの友達はリトルやサッカー部などに入る中、俺とあいつはバスケットボール部に入部した。当時は人気の無かったスポーツで、小学生にはバスケットシューズを買うのも一苦労な時代だった。二人で数少ない靴の中から選んだ色違いのバスケットシューズは二人の友情の証だった。学校も1学年45人ほどの小さな小学校ということもあり、6年生は15人くらい居たのだが、5年生は1人と言うのが現状だった。そして俺とあいつは毎日朝早くから夜遅くまで、練習する日々が続いた。そして、時は過ぎ7月になった。初めは15人ほどいた俺達4年生も、気づけば8人になっていた。そんな中、顧問の先生が俺とあいつを呼び出した。今度、4、5年だけが出る新人戦があるという。キャプテンは5年生の人と決まっていたが副キャプテンを俺かあいつか決めたいと言うのだ。あまりに突然で驚いた。しかし、あいつの方が実力的にも上だったし、みんなから認められていたのもあいつだった。当然あいつが適任だったと思っていた為、あいつを薦めた。しかし、あいつはそんな面倒なこと嫌だという。いつもは何かにつけて代表やリーダーになりたがるあいつが承諾しないことに驚いた。俺に気を使っていると思い、俺は二人では駄目かと先生に告げた。先生もこんな事態は初めてだったようで受け入れた。しかしあいつは余計な事をするなよ。と言った顔で俺を睨み付けるとそのまま去っていった。そして、みんなに俺とあいつが副キャプテンになった事が告げられた。また先生はミニバスは10人いないと負けになるから、後一人探してこいと付け足した。それから、俺とあいつは、言葉を交わす事はなかった。いつもなら新しい部員を、俺とあいつで探すようなことになるのだが、なぜか今回は勝手が違った。俺はあいつほどみんなから人気もなかったし、あいつがいなければ勧誘など出来なかった。そんなある日あいつは2人の新入部員を連れてきた。俺は、1人でいいものを、2人も入部させたあいつの人間性に嫉妬した。 そんなギクシャクした関係は新人戦の前日まで続いた。しかし、その日、私は親からすべての事実を聞いてしまう。なんとあいつは転校するというのだ。俺は驚きを隠せなかった。思えば、やりたがりのあいつが副キャプテンを断ったり、新しい部員を2人連れてきたことなど、すべての最近のあいつ行動が理解できた。その日の夜、俺は眠れなかった。明日の5試合が、あいつとの最後の試合になるのだから。いつ眠ったかわからぬまま、朝は訪れた。学校へ向かい、あいつと顔を合わせた。昨日までの関係が続いていると思った俺は言葉が出なかったが、あいつは俺がすべてを知ったことを悟ったように、「絶対勝つぞ。」と言った。「もちろん。」俺もあいつとの最初で最後の試合に気合十分だった。 俺達は善戦した。4試合中2試合を勝利した。そしてとうとう本当にあいつとプレーする最後の試合になった。これに勝てば同率ながら1位になれるのだ。俺とあいつは走り続けた。残り1分、1点差で終盤を迎えた。俺はあいつに今まで出した事のないような正確なパスを出した。1点のリード。しかし、バスケを始めてまだ3ヶ月の俺達の足は止まっていた。当然のように速攻で点を取り返された。俺はディフェンスをすることもなくフロントコートにいた。終わりだと思った瞬間だった。涙が溢れ出てきた俺の視界に、ボールが入った。あいつは諦めることなく戻り、すぐに俺にロングボールを放り込んだのだった。「打てー!」あいつがコートで俺に言った、最後の言葉だった。俺はシュートを打った。涙で、そのシュートが入ったのかはもとよりどのような軌道なのかすら俺は覚えていない。そして、その日のその後のことも。しかし、紛れもなく俺とあいつは抱き合い、涙を流しながら喜び、得点には2点が追加されて勝っていた・・・・
俺とあいつとの出会いは小学4年生。あいつは俺のいる小学校に転校してきた。俺はリトルリーグでエースで4番だった。しかし、あいつが転校して来てからは俺は3番ファースト。あいつの控えピッチャーになった。「いつか取り返してやる。」ずっとそう思っていた。中学に入っても俺とあいつの位置はかわらなかった。俺は、あいつと高校では違うチームでやりたかった。同じチームにいるから、あいつは俺の前を走り続けている。そう思っていた。そして俺はあいつと違う高校を選んだ。 しかし、皮肉なことに、神様はいたずらだった。高校3年の夏、地方大会の決勝戦に、あいつと俺はとうとう決着をつけることになる。俺もあいつも、エースで4番だった。試合は白熱した投手戦。気づけば9回0対0。表の攻撃、俺のチームはツーアウトながらランナーが出た。そして俺の打席だった。ここであいつを打てばようやくあいつを超える事が出来る。そう思って俺は無心にバットを振った。打球は守備のもたつきを誘い、タイムリーとなった。そして、1対0のまま最後のピッチングになった。ツーアウトまでとり、会場には後一人コールが響き渡る。皮肉にもネクストバッターサークルにはあいつがいた。しかし、ここでケリをつければ、あいつにはまわらない。そう思って力一杯投げ込んだ。ツーナッシング。後一球コール。そして、俺が投げた球はバットに当たり俺の正面に転がった。打ち取った当たりだった。俺はファーストへ処理をした。ここで終わるはずだった。その送球は反れてファーストの頭上に飛んでいった。俺のエラーだった。ツーアウトランナー二塁。そして、あいつに打席がまわる。しかし、正直俺は嬉しかった。ここで三振を取れば、完全に俺の勝ちだからだ。ランナーがいるのを気にせず、俺はワインドアップで投げた。会場が二人の勝負だけに釘付けになる。ランナーも走ることはなかった。カウントツースリー。俺は懇親のストレートを投げた。その打球は高々と上がり、風に乗って場外まで飛んで行った・・・電光掲示板には今日最速の150キロの表示。同時にスコアボードに2点が入る。そうして俺はあいつに一度も勝つ事はなく、あいつの背中しか見ることなく野球人生にピリオドを打った・・・・
これは、普通の高校での話。 僕は某運動部に所属している高校三年生だった。部活でも頭髪やピアス、制服の着方などうるさい為、きちっとした身なりで、毎朝、下駄箱の前に立っている生活指導の体育教師の前を通るような日々。 そんなある日の出来事だった。その日の朝は雨が降っていた。いつものように生活指導の先生の前を通ると、同じクラスの、みんなからヤンキーのレッテルを貼られているクラスメイトとその友達達が先生と何やらもめていた。いつもの事だと思って靴を履き替えていると、先生の怒鳴り声が聞こえてきた。 「いいかげんに髪を黒くしろ。カッターシャツも着て来い!きちっとしてないと何かと不便だぞ!お前らの為に言ってるんだ!!」 その日はいつになく機嫌が悪かったのかその声は周りにいたみんなに驚きを与えた。クラスメイトもかなり反発していて、かなり険悪なムードだった。僕はその場に居ることが出来ず、教室に向かった。そして、一限目が始まってすぐ、さっきのクラスメイトが遅れて入ってきた。どうやら怒られ続けていたらしい。険悪な顔をしたクラスメイトは一日中ぼーっと席に座っていた。 授業も終わり、外を見るとすっかり雨は止んでいた。そんな時クラスメイトが声をかけてきた。 「明日の球技大会中止ぽいな~。楽しみにして練習してたのに。」 そう、僕も忘れかけていたが明日は球技大会だったのだ。そして、運動部はみんなで毎回その準備をしなければならなかった。僕にとっては、球技大会など、お遊びのようだった。三年生で部活の最後の大会も近いため、どちらかと言うと準備などがあるので、面倒な行事だった。球技大会自体は授業がなくなりいいものだが、あまり学校の行事に興味のなさそうなクラスメイトがそんなことを言い出すのがかなり意外だった。そんな時、放送が流れた。「グラウンド状態が悪い為、今日の球技大会の準備は中止します」 それを聞くとクラスメイトは残念そうな顔をして教室を出ていった。僕も部室へと向かった。 そして、練習前、グランド状態を見ようと僕は目を向けた。すると、一人の先生が土の山からグラウンドの水溜まりの出来た部分を埋めていた。それは朝クラスメイトを怒鳴り散らしていた生活指導の先生だった。先生は一人でたくさんある水溜りを、一つ一つ、丁寧に埋めていた。しかし、僕は一人では無理だろうと思っていた。そして、休憩中、諦めたかなと思って外を見ると、半分以上の水溜まりが埋まっていた。よく見ると先生意外に7、8人の生徒が手伝っていたのだ。その生徒の中には怒られ続けていたクラスメイトの姿もあった。見れば、手伝っているのはみんな先生によく怒られたりしている生徒ばかりだった。僕は驚いた。いつもは怒られてばっかりの生徒達だけが手伝いをしていたことに。普段先生に怒られたりしている生徒の方が、生活指導上の恐い先生ではない、先生の本当の人間性をよく知っていたのだ。僕が練習を終えて、グラウンドを覗くと後片付けをしているみんなの姿があった。時間はもう8時を過ぎていた。すべての水溜りは埋まり、先生とみんなはすごいいい顔をしていた。そしてクラスメイトは僕にこう言った。 「めっちゃ疲れたわ~、でもこれで明日球技大会できそうやな。」 すると先生は、少し笑みを浮かべた顔でこう言った。 「だから何回も帰れって言ったやろ。部活でもないのに学校にこんな時間まで・・・親御さん心配するぞ。道具は俺が片付けとくからもう帰れ。寄り道とかするなよ!」 僕は先生が普段見せない表情や言葉をその時見た。きっと、クラスメイトには先生が自分のためにいつも注意をしていることをわかっていたのだろう。そして同時に、先生もクラスメイトの気持ちをわかりながら怒っているように感じた。そんな、先生とクラスメイトの関係を羨ましく思った。 そして次の日球技大会は行われた。みんなが盛り上がり、僕達のクラスは優勝した。ふと、クラスメイトを見ると、誰よりも泥だらけだった。そして、クラスメイトは先生のところに走って行き、抱き合った。この姿の本当の意味を知っている人は少ない。きっと僕はその姿を一生忘れないだろう。 そしてその次の日の朝、また生活指導の先生に怒られている、クラスメイトの姿があった・・・・ │一覧 │ 一番上に戻る │ |