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フィービーさんが
今の私には「ではどう子供達と向き合うか」という課題が課せられました。 と書いて下さっていたので、今日はこのことについて書いてみます。 昨日は横浜にある「Umiの家」というところでの勉強会でした。テーマは「パパを育児に参加させたいママのための 母と父の役割」だったのですが、最初に「幼い子どもとのコミュニケーション」について少し話をさせて頂きました。 幼い子ども達は大人とは異なるコミュニケーション方法を使って大人から情報を得ています。 ですから、その方法が分かれば幼い子どもとのコミュニケーションも楽になります。でも、ほとんどのお母さん達が大人同士で使うコミュニケーション方法だけで幼い子ども達と関わっています。 だから自分の気持ちを使えることが出来ないし、子どもの気持ちを理解することも出来ないのです。 大人のコミュニケーションは「意味」を伝えるためのものです。そのために文字や言葉を使っています。 そのため、子どもに話しかける時も、「意味」を伝えようとします。 でも、幼い子どもは「意味」というものが理解出来ません。せいぜい、ワンワンとかパイパイというような「1対1関係で物や事とつながった音」が分かる程度です。 でもそれは、犬の調教で使う「お手」や「ストップ」や「ゴー」といったものと同じレベルのものであって、人間同士が使っている「人間としての言葉」ではありません。 ですから、お母さんが「大人の言葉」でいくら説明しても子どもは理解出来ません。どんなに優しく丁寧に説明しても理解出来ません。 では、幼い子どもたちは「何を伝えようとしているのか」、「何を理解しようとしているのか」ということです。 あなたが、どんなに優しく丁寧に説明されても、もしそれが全く知らない外国語によるものだったら全く理解出来ないですよね。 「知らない外国語」で話しかけられた場合、私たちはその人の話す「言葉」ではなく、その人の表情や、声の調子や、身振り手振りや、動作の方をよく見て感じようとしますよね。 そして、相手の言っていることをその表情や、声の調子や、身振り手振りや、動作で理解しようとしますよね。 そして、意味が分かってから、「あの言葉はこういう意味だったのか」と理解しますよね。 つまり、そのような場合、「言葉=>意味」ではなく「「意味=>言葉」というように、言葉が分かるもの同士の間で起きていることとは逆のことが起きているのです。 幼い子ども達はそれと同じことをしているのです。 そして、そのようにして「言葉」を覚えていくのです。 ですから、無表情で話しかけられたり、言葉だけで関わり、身振り手振りがなかったり、声に気持ちがこもっていなかったり、赤ちゃんの表情や声や身振り手振りに反応してくれないと、幼い子どもはお母さんとのコミュニケーションが困難になり不安を感じます。 その結果よく泣くようになってしまうかも知れません。 赤ちゃんの表情は実によく変化します。その表情の変化にこちらが反応していると子どもは「コミュニケーションが通じた」と感じます。 その時、子どもは「笑顔」を見せてくれます。 子どもはまたお母さんの「声」からも情報を得ています。「声」にはお母さんの感情が含まれているからです。 お母さんが、固い声、緊張した声、冷たい声で話しかけると、子どもは不安を感じ、固まります。話しかけなければもっと不安を感じます。 「何を言ったか」ではなく、「どういう表情と、声と、仕草で言ったのか」ということが重要になるのです。 言い換えると、「表情や声や仕草などで伝えることが出来ないようなことは子どもに伝えることが出来ない」ということです。 それが幼い子ども達のコミュニケーション方法なのです。 ですから「文字」というものは全く理解出来ません。 また、「早くしなさい」「ダメ」などの言葉も理解出来ません。 「こうしようね」ということならやって見せることも出来ます。でも、「ダメ」はやって見せることが出来ません。 また、お母さんが毎日のように叱って言い続けていることは全く伝わらないのに、叱っている時の表情や声や仕草の方はちゃんと伝わってしまうのもそのためです。 赤ちゃんは最初、「感覚や感情のコミュニケーション」を取ろうとして来ます。 「意味のコミュニケーション」が通じるようになるのは社会性が育ち始める5才ぐらいからなのではないかとおもいます。 「意味」というものは社会的なものだからです。 でも、それ以前に「感覚や感情のコミュニケーション能力」が育っていない子は、その「意味のコミュニケーション」も困難になるかも知れません。 「言っていること」は理解出来ても、「言いたいこと」が理解出来ないからです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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