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昨日、
粘液質の人は、「微妙な変化」を味わうことが好きなので、リズミカルな変化も、結論も必要ありません。そして、「幸せ」を感じるようなマッタリしたお話しが好きです。 と書きましたが、今日はその粘液質の人が好きな絵本をご紹介します。ちなみに私は粘液質+憂鬱質ですから、私の好みの本を紹介させて頂きます。 先日、私は子どもの頃読んでもらった「ちびくろさんぼ」のことをよく覚えている、と書きましたが、大人になって読み返してみたら、実はストーリーの全体ではなく、虎が虎を追いかけ、グルグル グルグル回って最後には「バター」になってしまうという最後のシーンだけを覚えていたことに気付きました。 その前の、虎とのとんちの効いたやり取りの記憶はあまりなかったのです。 同じ絵本を読んでもらっても、気質によって響くところ、面白いと感じるところが違います。多血質の子だったらもしかしたら、「バター」よりも、最初の「虎とのやり取り」の方を覚えていたかも知れません。 私が大好きな絵本に「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン 作)があります。 これは絶対的に大好きです。 草花が咲き乱れるのどかな田園風景の中に立っている「ちいさいおうち」が主人公です。 「ちいさいおうち」はいつまでも変わらないのに、時代の変化と共にその家の周りがどんどん開発されていきます。 そしていつの間にか、小さいお家は都会の中に取り残されてしまいます。 でもある日、偶然その家の持ち主の子孫がその家に気付き、その家を昔のような素敵な田舎へと移してあげます。 以下はその時の「ちいさいおうち」の気持ちです。 こうして、あたらしい おかのうえに おちついて ちいさいおうちは うれしそうに にっこりしました。 また お日さまを みることができ、 お月さまや ほしも みられます。 そして また、はるや なつや あきや ふゆが、じゅんに めぐってくるのを、ながめることも できるのです。 もう、これだけでジーンとしてしまいます。 この「ちいさいおうち」は何も行動しません。 ワクワクするような話の展開でもありません。 「わたしとあそんで」の少女と同じように、「ただそこにいるだけ」です。 でも、ただそこにいるだけだからこそ見えてくる世界、感じることが出来る世界があるのです。 動かなければ見えない世界があります。それと同時に動いてしまったら見えなくなってしまう世界もあるのです。 そして、粘液質の人は動いてしまったら見えなくなってしまう世界をジーッと見ているのが好きです。 粘液質の人は不活発だと言われますが、ただボーッとしているのではないのです。静かにしていないと見えない世界を見ているだけなのです。 ですから、粘液質の人は社会の変化、時代の変化にあまり関心がありません。 人間社会よりも、山や自然の方が好きな人が多いような気がします。 ちなみに私は「ターシャ・テューダー」の世界も大好きです。 ターシャの世界は憂鬱質の人も好きだと思います。 また、私は「そらのいろ みずいろ」(下田 昌克 著)という絵本も大好きです。本屋さんで見かけて、即買ってしまいました。 これは雨が川となって森を抜け、都会を抜け、生き物や人々を潤し、海に帰り、そしてまた空に上がって雲になる、というお話しです。 絵が素敵です。 長田弘の「森の絵本」(荒井良二絵)も好きです。 「よあけ」(ユリー・シュルヴィッツ 著) 「にぐるまひいて」(ドナルド・ホール 著) も好きです。 そこには淡々とマッタリした世界があるだけですから、見方によってはみんな「退屈な絵本」です。 でも、人間を超えた大きな世界へとつながっている絵本です。 絵本ではありませんが宮沢賢治とファージョンも大好きです。 なんだろう、読んでいると何かが肌に触れてくるのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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