森へ行こう（心とからだと子育てと）

昨日は、

そして、相手が「自分」なのですから、戦うことも出来ません。「自分」と戦えば、更に不自由に、更に苦しくなるだけです。

ここで必要になるのが、明治以前の人々が考えていた「対立を超えた世界の自由」なんです。

ということを書きました。

このことから言えるのは、「自由を得たいのなら、まずありのままの自分を肯定し、受け入れよう」ということです。

これは「敗北」でも「逃避」でもありません。

「自由は戦いによって得るものだ」などと考えている人は、「ありのままの自分を肯定し、受け入れよう」などという考え方は「敗北」や「逃避」に聞こえるかも知れませんが、むしろその逆です。

出来もしないことを望むのは「現実逃避」や「現実軽視」に他なりません。

ただしこれは、「理想を捨てなさい」ということではありません。「現実を否定しても理想には近づけませんよ」ということです。

もし、本当に「理想」に近づきたいのなら、「現実」を積み上げていくしかないからです。

「目の前の現実」としっかりと向き合うことなしに、「理想」に近づくことは出来ないのです。

ただ問題は、「じゃあ、ありのままの自分って何なんだ」ということです。

昨日は、

自然界では全ての存在が、自分が置かれた状況の中で「自分に出来ること」だけをやっています。

人間のように「出来ない事」などに囚われたりもしません。

とも書きましたが、人間は「自分に出来ること」と「自分には出来ない事」を「思い込み」で決めてしまっています。そのため、「本当の自分の能力」を知りません。

やれば出来ることなのに「できない　できない」と逃げ回ったり、出来もしないことなのに「やれば出来るはずだ」などと無理な挑戦をして、挫折ばかりを繰り返しています。

また、人は「同じこと」を繰り返したがるので、「今の自分でも出来ること」が山のようにあっても、「やったことがないこと」はその選択肢に存在しません。

「そのやり方では失敗する」と分かっていても、同じことを繰り返すのです。

子どもに「早くしなさい」などと言っても一回も成功したことなどないのに、その現実を無視して「やれば出来るはずだ」と、毎日同じことを繰り返しているのもそのようなものです。

いつも同じ所をクルクル回ってばかりいて、苦しみから抜け出すことが出来ない人は、感覚を閉ざし、思考を停止し、「現実」を見ていない人です。

でも、自分が変わらないことには何も変わらないのが「現実」というものです。「待っているだけで何かが変わる」などというような「おとぎ話のような奇跡」は現実世界には存在しないのです。

いくらいっぱい講演会やワークショップに参加しても、自分の意志で自分を変えようとしないのなら、何も変わりません。

人は広大無辺な広い大地の上に立っているのに、勝手な思い込みで「自分が歩く道」を作りあげ、その道の上だけを、クルクルと回って生きています。

そして、「自分が歩く道以外の世界」の存在には気付いていません。

そのため、その道の真ん中に障害物が表れた時には、「通れない　通れない」と言って苦しみ、それを取り除こうとムキになります。

そして時にはそのまま固まってしまい、死ぬまでずーっとその障害物の前で嘆き苦しむことになります。

そんな時は、周囲に広い空間があるのですから、回り道をすればいいだけのことなのですが、でも、「思い込みで作った自分の道」しか見ていないので、そういうことが思いつかないのです。

この「思い込み」は「気質」とも関係しています。

多血質には「多血質が陥りやすい思い込み」があるのです。
胆汁質でも、憂鬱質でも、粘液質でも同じです。

憂鬱質の人にとっては「当たり前の事」でも、別の気質の人にとっては当たり前ではないことがいっぱいあるのです。

ですから、気質を学ぶことは自分の「思い込み」を知ることにもつながります。また、他の気質の人の考え方を知ることで、自分の世界を広げることも出来ます。


また、それとは別の「思い込みの世界から抜け出す方法」もあります。

＜続きます＞