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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2016.05.29
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カテゴリ:カテゴリ未分類
私が若い頃太極拳を教わっていた先生は、武闘家として有名な人で練習もなかなか厳しかったです。

馬歩(マーブー)という中腰で立ち続ける練習で腰が抜けるまでやらされたこともあります。突然下半身に全く力が入らなくなり、ストーンと床に倒れてしまい、立ち上がれなくなってしまうのです。

その時「腰が抜ける」という表現は全くそのままなんだ、という発見をしました。

そういう練習ですから、当然、必死になって痛みをこらえ、ガマンしようとします。

でも先生は、そんなガマンしている姿を見て「ガマンするな」と言うのです。

それで、「ガマンするな=やめてもいいよ」と理解したので、やめようとすると、今度は「やめるな」と言うのです。

今ではその意味が分かりますが、当時は全く禅問答でした。

必死に痛みをこらえているときに、「笑え」と言われたこともあります。

ガマンしているだけでは成長しないのです。
なぜなら、人はガマンしているときには心も、感覚も、からだも、思考も閉じてしまっているからです。
そのような状態では学びも、変革も起きないのです。

だからといって、逃げてしまってもそれは同じです。

じゃあどうしたらいいのかというと、からだを緩めてその状態と対話し続けるのです。

大切なのは「どれだけ長い時間ガマンできたか」ではなく、どんな状況の中でも「正しい心とからだの状態」を保持することなんです。


勉強が嫌いな子にとっては「勉強の時間」は「ガマンの時間」でもあります。でも、勉強が好きな子にとっては、「勉強の時間」は「楽しい時間」であって「ガマンの時間」ではありません。
ですから、ガマンを押しつけるよりも勉強が楽しくなるような工夫を教えた方がズーッと子どもの成長の支えになります。

ガマンしながらの勉強は、試験には役立つかも知れませんが、成長には全く役に立ちません。

ちなみに、私は数学の証明問題が大好きで、数学の問題集を買ってきて解くのが高校生の頃の趣味でした。

仕事でも同じです。
仕事を「お金を稼ぐためのもの」としか考えていない人にとっては、「仕事の時間」は「ガマンの時間」なのでしょうが、仕事を「自分を成長させてくれる糧」と考えている人にとっては、「仕事の時間」は「発見と喜びの時間」でもあります。

子育てでも同じです。

実は「ガマン」はしない方がいいのです。ガマンする人はそこで思考停止してしまうからです。

そうではなく、「どうやったらそれを楽しむことが出来るか」、「そこから学ぶことが出来るか」を考え、工夫し、模索するのです。

「納得する」というのも有効な方法です。

「世界中には食べ物がなくて飢えて死にそうな人がいっぱいいる」ということを知ることで、贅沢をやめることが出来る場合もあります。

ここで必要になるのは「意識の変革」であって、「ガマン」ではないのです。


以前、ネットで「ガマン」の実験の映像を見たことがあります。

小さな子の前に大好物のお菓子を置いて、「お母さんが帰ってくるまで食べないように」と伝えてお母さんが出て行ってしまいます。

それで、子どもがどれほどガマンできるのかを隠しカメラで観察するという実験です。
モニタリングという番組でも同じような実験?をしていました。

実験の結果としては、椅子にジーッと座ってガマンしようとしている子はすぐに食べてしまうのに、そのことを忘れようと、他の色々な遊びを始めた子は結果としてお母さんが帰ってくるまで食べないでいることができたのです。

つまり、「ガマンしなくてもいい方法」を探すことができた子が、結果としてガマンできたことになったのです。


人間のガマンには限界があります。
仕事でガマンし続けたら心とからだを壊してしまいます。

子育てでガマンしていたら、虐待につながってしまいます。


ガマンしようとしない人が虐待をするのではなく、ガマンだけで乗り越えようとする人が、ある臨界点を超えたときに虐待してしまうのです。

子育てを楽しむことが出来る人はガマンも虐待もしないのです。

じゃあ、「ガマンをしなくても苦しい状態を乗り越えることが出来るような能力とは何なのか」ということなんですが、それが「工夫し、体験から学ぶ能力」なんです。

そして、それは「自由の体験」の中でしか学ぶことが出来ないのです。

指示や命令に従うだけの生活は、ガマンだけで乗り越えるしかないからです。

ちなみに、幼い子どもにはガマンする能力自体がありません。
「ガマン」が子どもの成長を阻害してしまうからです。

だから恐怖心で押さえ込むしかなくなってしまうのです。
でも、そのような対応をしていると「ガマンが出来ない大人」に育ってしまいます。






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Last updated  2016.05.29 06:44:14
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