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カテゴリ:舞台全般 Play
昨日1/16夜、両国にあるシアターX(カイ)にて『マクベス The tragedy of Mr.&Mrs.Macbeth』を観て参りました。
出演:チョウ・ソンハ、池田有希子、佐藤友 演出:西悟志 上演台本:wits(松岡和子訳による) そう、舞台好きな方にはお馴染みの、あの成河(ソンハ)さんです。 (書き分けるのもなんなので、以下、普段通り「成河さん」と表記させていただきます) 成河さんと池田さんがご出演とくれば、そりゃあ観ない手はないでしょ!というわけで、全席自由というハードルにも負けずに行って参りました。(←自由席だと、良い席で観たいと思ったら早めに劇場に着かなければならないので、精神的な負担感が結構あるのです。出遅れると、自力で空席を探さなければいけない面倒くささもあるしね~^^;) ともあれ。 とっても面白かったです!! 観ることが出来て本当に良かった。 以下、ネタバレしていますので今回未見の方はご注意下さいませ。 (将来再演があったとしたら、ぜひ予備知識ゼロで楽しんでいただきたいので読まない方がいいかも) マクベスを二人芝居に仕立てるって、いったいどうやるんだろう?と思っていたのですが、成河さんも池田さんもさすがの演技達者っぷり。門番役以外は、すべての役をお二人が演じます。もちろんマクベスは成河さんが、マクベス夫人は池田さんが演じていましたが、それ以外の部分ではあえて男女を逆に配役している場面もあったりして、なかなかに凝った造りでした。 特に成河さんは結構なテンションでしゃべりっぱなし状態なので、体力的にも頭脳的にも相当消耗するのではないかしら。役者さんって本当に凄い! ちなみに門番役を演じたのは佐藤友さんという若い女優さん。菊川朝子さんの秘蔵っ子という紹介が成河さんからありました。マクベス夫妻がダンカン王を殺した後のシーンで、重そうに門を開けながら登場するのですが、その姿が妙に『リング』の貞子みたいでドキッとしました。酔っ払い演技も、思わずくすっと笑ってしまうネタで。この門番役が今後の舞台出演につながるといいですね。 脚本もすごく良く練られており、演出も意外性に満ちていて非常に面白かったです。見応えありました。 ステージ上には、昔の漫才の舞台みたいにスタンドマイクが1本あるのみ。いわゆるセットは一切なし。 そこに漫才師コンビよろしくお二人が登場。ここではまだ成河さん・池田さんとも素のままという体(てい)で、シェイクスピア作品についての簡単なレクチャーから始まります。 時に客席に質問を投げかけてレスポンスを求めたり、うまーく客席をいじりながら空気を暖めていくお二人。おかげでシェイクスピアの生年と没年、覚えました(笑)(←1564年生まれ、1616年没。あれ?でも肝心のごろ合わせの記憶がすでに曖昧・・・。人殺し(1564)いろいろ(1616)書いたシェイクスピア、だっけ???あんなに成河さんが連呼していたのに~) 四大悲劇や史劇の話も。 特に史劇については、浦井くんの『ヘンリー四世』出演が発表されたばかりだったので心の中で思わずニンマリしてしまいました。 肝心の物語『マクベス』は、漫談スタイルから一転、突然始まります。 スターウォーズ形式(!)でマクダフ夫人と息子が殺される場面からスタート。そこから冒頭の魔女のシーンへと物語が巻き戻るという作りで、なかなかに印象的でした。(ちなみにマクダフ夫人は成河さん、息子は池田さんという配役です。男女が逆) 成河さんも池田さんも、とにかくすごい熱量。 シェイクスピア独特のくどい修辞がうまく日常のセリフに噛み砕かれていて、今まで見たマクベスの中でも断トツにセリフが聴きやすかったです。 緊張感と笑い、物語と現在がイイ具体に混在した作品で、100分間があっという間でした。 これほどの舞台がたった2日間の公演で終わってしまうなんて、もったいなさすぎる。 日程が合わなかったりチケットが入手できなかったりで今回観劇できなかった舞台ファンの方々も多くいらっしゃったと思いますし ぜひ再演を! 叶うなら、再演だけでなく他のシェイクスピア作品もwitsで観てみたいです。 (できれば全席指定にしていただけるとさらに助かります。←個人的な希望^^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016年01月17日 10時09分13秒
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