題未亭

トヨタF1チームはTDPドライバーの一員である小林可夢偉のサードドライバー起用を正式に発表した。

小林可夢偉、トヨタ・チームの第3ドライバーに


小林可夢偉は、カート時代から才能を期待され、TDPのバックアップを受けて順調に経験を積み、2007年は2年目となるユーロF3で1勝を記録しランキング4位となっている。

また一人の期待のドライバーがF1の入り口にたどり着いたわけで、2009年以降の小林可夢偉F1デビューへの期待も高まるだろう。

ただ、個人的には正直ちょっと早いんじゃないかな、とも思ったりする。

F3参戦２年で、もちろん速さはあるのだけれど、まだなにか足りないようにも思う。

小林可夢偉は来シーズン2008年はGP2にステップアップすると思われている。もちろんGP2が主な活動の場となるわけだが、GP2にまずは集中して、経験を積みつつ速さを磨いてもらいたいものだ。可夢偉に期待するからこそ、あまりに拙速なステップアップは少々心配でもある。まぁ、いってしまえばテストドライバーならともかく、サードドライバーはまだちょっと・・・というのが私のイメージなのだが。

もちろん、そんな心配など吹き飛ばすようなチームからの評価が得られれば何よりなのだけれど。

トヨタのレギュラードライバーは、残留のベテラン、トゥルーリと、２００７年GP2チャンピオン、ティモ・グロックになるようだ。この２人に小林可夢偉が連なるわけだけれど、チームの陣容としても少々不安を感じる。ベテランとルーキーのレギュラー陣に新人のサードドライバー。果たしてマシン開発は大丈夫なのか？

よほど才能のあるドライバーでない限り、開発には経験が必要となるが、トゥルーリ１人にその重責がかかることになる。さらに、トゥルーリの開発力って・・・・・大丈夫か。

トヨタというかTDPは中嶋がウイリアムズでサードライバー経験を積んだことを成功経験として、習っていこうとしているようにも思うけれど、昨年の中嶋よりも、まだ小林可夢偉は荒削りのように感じるのだけれど・・・・

昨日、開幕したF3世界一決定戦マカオGPでは、小林可夢偉は予選７位。日本人最上位は今年の全日本F3を不本意な成績に終わった塚越広大の３位。全日本F3チャンピオンの大嶋和也は小林可夢偉に続く予選８位となっている。

琢磨、中嶋に続くF1への道。同世代の中での争いは厳しく続いていくことになるんだろう。