厭な小説
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「厭だ。厭だ。厭だ─」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷の、呪詛のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊のような瞳。左右に離れた眼。見るからに不気味だ。なぜこんな子が、夫婦二人きりの家に?妻はその子の存在を否定した。幻覚か?怪訝に思う私。だが、これが底なしの悪夢の始まりだった…(「厭な子供」より)。「恐怖」と「異なるもの」を描き続ける鬼才が繰り出した「不快」のオンパレード。悪寒、嫌悪、拒絶…あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテインメント。
久々の京極さん。
本の作りがわざと古臭くなっていて
以前読んだ雨宮町子さんの「たたり」に似ています。
でも、虫が挟まって潰れちゃってるのなんかは
さすが京極さん、細かいなぁ・・と思いますが。
いやぁ、こんな人いるよなぁと思える
厭な上司。
ほんと、みんながみんな役立たずだと思っているのに
それに気付かず、さらに
威張りくさって仕事が出来ない!
なのに、誰にもどうすることも出来ない
あの不愉快さ。
厭ですねぇ・・・。
私的には
「厭な小説」が一番厭です。
エンドレスに続く
抜けられない厭な状況。
恐ろしい・・・。