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国民党とともに台湾に渡ってきた大陸出身者を描く14編の短編集。
「台北人」というタイトルなのですが 生粋の台北生まれではなく、外省人を描いています。 そのような人々もまた、台湾では無視できない台北人なのでしょう。 上海、南京、四川、湖南、広西、北京、広東などから 台北にやってきて、常に故郷を恋しがり、過去の栄光を懐かしむ。 舞台はすべて1960年代。 今なお、台湾になじめない人々が悲愴に映ります。 「梁父山の歌」「満天に輝く星」「冬の夜」「国葬」の主人公たちは 男性で、一様に悲惨な末路をたどっています。 退役しても尚、権力を振りかざしたり 自分の体力の衰えを認識せずに無様に酔っぱらったり。 短篇によっては台湾に渡った時に その栄光も権力も奪われています。 それでもそのヒエラルキーのなかでしか生きられない。 一方、他の短編に登場する女性たちのたくましいこと。 上海の歌姫、水商売の女、軍人の妻、上流階級の妻などが 現実を受け入れていく過程を描きます。 さらに水商売から上流階級に嫁いだり 女優から軍人の妻になったりと、女の一生は複雑です。 台湾にわたって失った夫の権力など当てにしません。 或いは、金持ちの男に身を任せる決心をします。 それが生きるということに直結しています。 著者の白先勇は1937年広西省生まれ。 国民党の敗北により1952年に台湾に渡った外省人。 台湾大学卒業後、アイオワ大学に留学。 カリフォルニア大学で中国語・中国文学の教鞭をとりながら 1960年代には台湾での同人誌に参加。 台湾モダニズム文学運動の先駆者。 この「台北人」シリーズはその頃、発表された短篇です。 台北人 この記事のトラックバックURL:
http://tb.plaza.rakuten.co.jp/mousui/diary/200808220000/b161f/
パラパラしてみたいです。この本は、どこでお知りになったのですか?情報網が広いですねー。(August 23, 2008 22:47:56)
おはようございます。
>パラパラしてみたいです。この本は、どこでお知りになったのですか?情報網が広いですねー。 図書館の棚で発見しました(^^;) 10数年ぶりに中国現代文学(台湾含む)を読破してみようかと思っていたら、出会いました。 学生時代は漢文専攻で、中国語を勉強しましたので、アメリカのミステリーよりも、中国文学の読書量は多いかもしれない変わり者です。 (August 25, 2008 08:33:13) │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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