|
|
|
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
ミスター中計の日記 [全24件]
08年秋に始まった金融危機後、09年4月以降の年度を対象とする企業の中期経営計画は、発表を延期したり、定量的な経営目標を示さなかったりと、腰の引けたものが多かったが、 4月27日発表された帝人の中期経営計画は、事業構造改革を柱とする本格的なものに なった。 http://www.teijin.co.jp/ir/doc/setsumeikai/info090427.pdf 帝人は、ちょうど前年度社長が長島前社長から、大八木社長に交代したところで、 社長が交代すると新中計が作られたりするものだが、大八木社長にしてみれば、 大変な時期に帝人グループのかじ取りを任されたことになる。 帝人の新中期経営計画は、期間が、2009年度から2011年度までの3年間となっている。 主な内容は、 1. 中期経営計画“STEP UP 2006”の総括 2. 事業の構造改革 3. 持続的な成長に向けた成長戦略 となっていて、特に2.事業の構造改革では、 (1) 課題事業の構造改革 (2)高機能素材事業の構造改革 (3)全社での徹底した固定費削減:▲400億円 (4)大型投資の2年間凍結・運転資本効率化 (5)「構造改革」と「成長軌道への回帰」を推進する組織改革 という具合に具体的に計画内容を開示している。 経営目標も、2011年でROE 7%以上、ROA 6%以上、D/Eレシオ 1.0以下 と数値を示して明確化している。 最後の方に、「マネジメントとしての結果を出す不退転の意志」という表現が使われており、 経営者の本気が伝わってくる内容になっている。 この不透明な時代に、真正面から中期経営計画を打ち出した勇気を買いたい。
中計を斬る!シリーズ第7回は、キリンビールだ。 といっても今年純粋持ち株会社に移行したので、正確には現在はキリンホールディングス株式会社になっている。 ただし、現在公開されている中期経営計画は、昨年(06年)12月に公開されたものなので、資料としては、キリンビール株式会社が発表したものとなっている。 キリンの中期経営計画資料は、下記サイトに公開されている。 http://www.kirinholdings.co.jp/irinfo/policy/pdf/2006c.pdf IRサイトのランキング情報を載せているIR-1でも、キリンの評価は、2位と高いが、同社の中期経営計画はできがよい。 最近、中期経営計画を公開する企業が増えている上、その情報の密度が濃くなってきているが、私が見た中では、日本企業の中では一番よくまとまっているのではないかと思う。 資料の多さでいうとNTTデータの資料が100ページ以上あって、ボリュームという点では満点なのだが、あれだけの量を一気に見せられても、見切れないので、適度なボリュームという点でも、32ページ版で見やすくなっている。 構成としては、 1.前中期経営計画の振返り 2.本中期経営計画で実現したい姿 3.定性目標・定量目標 4.事業戦略 5.財務戦略・株主還元 6.新グループ経営体制による運営 7.キリンブランド・CSR となっていて、分かりやすい。 目標のレベルも、2015年で売上高3兆円と2006年見込み1.7兆円の約1.8倍と高く、成長志向が評価できる内容となっている。 キリンは、実際に、去年から今年に掛けてM&Aを積極的に行なっている。つい最近でも協和発酵グループとの戦略的提携を発表していて、中期経営計画実現に向けた具体的なアクションが見られる。 我々は、現在、中期計画NAVIにて各社の中期経営計画の評価を行なっているが、その評価(http://www.initiaconsulting.co.jp/chukei/chukei_index.html) の視点としては、 (1)開示度・・・・・・どの程度情報が開示されているか (2)分かりやすさ・・・資料で述べている内容が分かりやすいか (3)魅力度・・・・・・中期経営計画で掲げている経営ビジョン・目標に魅力があるか (4)納得度・・・・・・事業戦略の遂行によりどの程度その目標が達成されそうか 等があり、サンプルで評価を行なってみたが、キリンの評価はやはり高かった。 今後、さらにレベルの高い中期経営計画を発表する企業が現れるかもしれないが、発表できる中期経営計画としてキリンのものは他社の参考になりそうだ。
今週から、各社の中期経営計画を見やすくした仮サイトを立ち上げました。 下記のように、現在は、イニシア・コンサルティングのサイトの中にあります。 http://www.initiaconsulting.co.jp/chukei/chukei_index.html いずれ独立させる予定です。 中期経営計画は、会社にとっても、投資家にとっても大切なもの。 しかし、今まで、それがあまり公表されなかったり、公表されても省略した内容だったりして、不便でした。 私たちの調べたところでは、中期経営計画を公表しているのは上場企業の1/3程度。 あとは公表されてないんですね。 また、公表されていても見つけにくかったりするので、私たちが見つけやすくしました。 おまけに私たちなりの勝手な達成度合い予測をつけてみました。 評価項目は設定してあるのですが、達成度合いは、あくまでも主観です。 皆さんの参考にしていただければと思います。 さらに、いい中期経営計画と改善を要するものとを事例を挙げて紹介しています。 私たちは、こうしたことがきっかけになって、もっと中期経営計画が公表されるようになること、いい中期経営計画が作られることを願っています。 みなさんの声もお寄せください。
ご無沙汰です。 ただ今中期経営計画に関するサイトを準備中です。 請うご期待。 さて、今回は、来る10月23日に実施する「ブランドカンファレンス」のご案内です。 詳しくは、下記サイト参照 http://www.initiaconsulting.co.jp/services/others/sem42_index.html 私もしゃべります。 テーマは、アウターブランディングからインナーブランディングへということで、ロゴや打ち出しを変えるアウターブランディングは一巡し、 これからは、そのアウターの打ち出しと整合性の取れたインナーブランディング活動ということです。 要は、外向けにはかっこいいこといっているけど、中はどうなのか、 中もきちんと変えていこう、ということです。 外向けに打ち出しを変えることはロゴやCMを変えることで割とやりやすいのですが、中を変えるのは、それとはまったく正反対で、大変手間暇掛かるもので、うまくやらないと成功しません。 今回のセミナーは、ブリヂストンや資生堂、帝人などインナーブランディングに取り組んできた企業の事例を担当していた人たちに語ってもらうという意欲的な取り組みです。 私は、インナー向けにブランドアイデンティティを具体化していく手法として「ストーリーテリング」を紹介する予定です。 秋の夜長、というか日中ですが、思索にふけるにはいい機会かと思います。 皆さんの会社での取り組みの参考になるお話が盛り沢山出てくると思います。 まずは、案内を覗いてみて下さい。
第6回は、デサント。年商780億円のスポーツ用品メーカーだ。 なぜ、デサントか? どうやらサイトの評価が低いらしい。 まずホームページを見てみる。シンプルである。公開企業にしては、地味なサイトだ。 http://www.descente.co.jp/company/ 続いて、中計情報を得ようと、IR情報のタグをクリックした。すると、「セキュリティで保護されていない情報が含まれています」とのアラームが出た。IRサイトをクリックして、こんなメッセージが出たのは初めてだ。 恐る恐る開けてみた。驚いた。有価証券報告書などをチェックボックスで選択式に選んで閲覧するようになっている。中期経営計画を得ようと、H18年中期経営計画を開いた。 中期経営計画のタイトルは、「COMPAS50」(50周年を起点に、50億円の経常利益を上げるための羅針盤という意味)とある。 目次は、 1.企業理念・スローガン 2.事業計画 3.経営戦略の方向性 とあり、 事業計画では、売上680億円を800億円に、経常利益を23億円から50億円にしたいとある。 その根拠となる経営戦略だが、 (1) 自社ブランド価値の向上 (2) アジアへの展開 (3) 新規事業の創出 とあるが、それぞれ1ページずつしか説明がなく、よく分からない。 全体でも12ページなので、分量が少ない。しかし、と思ってページの右下を見てみると、ページ数が飛びとびとなっている。最後のページは43ページである。ということは、抜粋して載せてあるのだ。競合他社に見られたくないのだろうか? しかし、最近の企業の動向を見ていると、IR関連情報はかなりオープンにするようになっている。中には、経営方針説明会の様子をビデオ配信しているところもあるくらいだ。 それに比べると、デサントの対応は、ホームページといい、IRサイトの作りといい、中期経営計画の見せ方といい、一時代前の対応のように思える。しかし、こんなことをしていて、環境変化の激しい今の時代を勝ち残っていけるのだろうか?そんな不安を抱いてしまった。
第4回からだいぶ間が空いてしまった。 さて、第5回は、キューピー。マヨネーズでおなじみの加工食品メーカーだ。 選んだ理由は、最近知った個人投資家による企業のIRサイト評価で1位に選ばれていたからだ。(07年7月4日時点) http://www.ir-strategy.jp/ (こちらのサイトは、ワークスエンターテイメントという会社によって運営されており、 昨年度からスタートしたらしい。IRサイトの評価については全上場企業をカバー しているとのこと。評価はすべて個人投資家が行っているとのこと。) 選ばれるからには理由があるだろうと思って、早速見てみた。 http://www.kewpie.co.jp/company/index.html なるほど、情報が一覧されていて見やすい。 IRサイトから入る人にとっても会社に関する情報が分かりやすく整理されている。 通常、IRサイトというと、企業情報、商品・サービス情報などとは別のタグになっていて、 財務情報などIR専門の情報だけが一覧されていることが多いが、ここのサイトは、 ここから入る投資家からの視点で情報がまとめられている。 たぶん、そんなところが、IRサイト評価で1位になった理由の一つだろう。 さて、本題の中期経営計画だが、これもサイトの中ですぐに見つけられるところにあった。 (よしよし) 開くと、よくあるPDFではなく、Webページとなっていて、グラフなどが経年で みやすくなっている。他社の場合、PDFを開かないと見られなくなっているため、 いちいちダウンロードしなければならない。ブロードバンド環境で使っていればPDFも 問題ないが、ピッチなどで閲覧している場合は、ダウンロードにいらいらさせられるので、 今回のような対応は、Goodだ。 しかし、グラフが数枚のWebページでは、私は満足しない。 これだけかと思っていると、Webページの一番下にちゃんとPDFがある。 (なかなか考えているじゃないか) 早速開いてみてみる。(06年7月にリリースされたもの) 過去の業績を見てみると、3ヵ年位にわたって継続的に利益が落ちてきている。 では、07-09の中計では、その利益のリカバリをどのようにする戦略なのか 興味があった。 中計のテーマは、「利益体質の強化と成長分野へのシフト 営業利益200億円超へ」と あり、タイトルは、こちらの関心に沿ったものだ。 テーマは大きく 1.利益体質の強化と2.成長分野へのシフトとあり、 1.利益体質の強化については、 ・利益構造の改革と健康機能事業の創設が第一番目に来ている。 健康機能事業の創設については、新しく作るということなので理解できるが、「利益構造 の改革」については、資料を見る限りでは納得できるところまでは到らなかった。 2.成長分野へのシフトについては、 ・健康ニーズへの対応とあり、トクホや特定の病気に効くなどのことが書いてあり、 そうかもしれないけど、どれ位いけるのかなぁという位の感想である。 中計の資料を見る限りでは、売上高及び利益の成長について、素晴らしく納得できる訳では ないが、それらしく書かれており、根拠薄弱には感じない。ただ、パンチに乏しい。 食品業界なので、保守的な業種で、売上高や利益の成長も緩やかにならざるを得ない面は あるかもしれないが、個人投資家として「買う」かどうかというと、新たには買わない。 もしキューピー株を持っていたらキープするかもしれない、という感じである。 国内の高齢化と人口減少が進む中で、成長を期待するとしたら、海外がある。 もちろんキューピーの中期経営計画にも海外は触れられているが、連結の売上高5000 億円に対して、海外売上高は、中計の最終年度で200億円と4%に過ぎない。 依然かなりドメスティックであり、成長については期待薄である。 もっと積極的に海外に打って出る手があるのではないかと思う。 日本の食品は、大きく日本の食文化に根ざしているもの(例:醤油)と、海外から輸入 された食材(パンやスパゲッティ、マヨネーズもそうだ)に分かれる。 このうち、キッコーマンや味の素などは盛んにグローバル展開をしている。 いわば、日本の食文化を海外に輸出している格好だ。 それに対して、もともと海外にあったものを輸入した食品メーカーの海外への取り組みは 弱いように思える。 一般に考えれば、日本の食文化を海外に広める方が難しいように思えるが、実際の 展開はそうはなっていない。 もともの海外にあったものであれば、海外で売りやすいのではないか? 私は個人的には、キューピーのような輸入食材出身の会社にも海外に打って出るチャンスと 可能性はあると見ている。 日本は、古代から海外の文化・技術を輸入し、咀嚼し、独自の発展をさせてきた。 たとえ、戦後海外から輸入された食材でも、独自の技術を駆使すれば、海外でも通用する レベルにまで持っていけるはずである。 たとえば、スコッチウィスキー。日本には、サントリーとニッカが代表的なブランドとして あるが、今年もサントリーの山崎やニッカの竹鶴が、インターナショナル・スピリッツ・ チャレンジで金賞や銀賞を受賞し、名声を博している。本家本元のスコッチを押さえて堂々と入賞しているのだ。 やればできる! さて、話を戻して、キューピーの場合、中期経営計画の資料そのものはよくまとまっている し、見やすい。タイトルや打ち出し、フォーカスポイントなどもはっきりしていて、 グラフなどのビジュアルも見やすい。 社内の人たちだけで作ったとしたらかなりいい資料で賞賛に値する。
第4回は 新光証券 新光証券は、2000年に新日本証券と和光証券が合併して誕生した会社で、みずほ系の証券である。 新光証券を取り上げたのは、最新号の日経ビジネス「買収無残」特集に取り上げられていたからだ。同特集によれば、新光証券は、最近の合併成功度が35社中最低となっている不名誉な会社である。合併成功度は、合併後3年間の株価の相対的な騰落率の高い・低いで図っている。つまり、合併したが、3年以内の効果は大変小さかったということだ。 そこで、どれどれと同社のIRサイトから中期経営計画を見てみた。 http://www.shinko-sec.co.jp/ir/ir_info.html 2006年4月に発表されていて、名前が、「第4次中期経営計画」とある。 なんと体裁がA4縦書きの5枚もので、いたって簡単なものだ。 内容も非常にシンプルで、部門別の中期目標と重点施策が列挙されているだけである。 IPOを請け負う身であれば、IPOを目指す会社に対して、公開企業の中期経営計画はかくあるべし、というくらい力のこもった中期経営計画を期待したいところだ。 さて、それ以上に驚いたのが、新経営理念として、「クライアントファースト」~一生懸命やる、きちんとやる、たくましくやる~となっている。新経営理念とのことなので、新しく経営理念を制定したのだろう。クライアントファーストという言葉自体はいいものの、逆に今までクライアントファーストでなかったのかという疑念を生じさせる。 また、その後に続く「一生懸命やる、きちんとやる、たくましくやる」ということばは、いかにも証券営業マンっぽさがしてきて、「う~ん、いまどき体育会系の臭いをぷんぷんさせてどうする?」という感じもする。 新光証券は、来年、同じみずほ系のみずほ証券と合併することが決まっている。 発表後株価は芳しくなく、あまり好感をもたれていないようだ。 新光証券になってからの合併効果が少なかった上に、最近の中期経営計画も体裁・内容両面で見劣りすることから、今後も大きく期待できないのではないかと推察する。 |一覧| |