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July 28, 2014
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カテゴリ:美術
「日本」から連想されるイメージの一つに「侍」があります。
西洋のものとは違う兜・甲冑を身に着け、戦場を駆け抜ける「侍」。

その兜・甲冑には、不思議で奇妙なものが見受けられることがあります。

2014年現在、大河ドラマで放映されている「軍師 黒田官兵衛」の有名な兜にしても、赤い盃を逆さにした不思議な造形ですし、「愛」の漢字をかたどった直江兼続の兜、兎耳型の兜等を思い浮かべる方も多いでしょう。

また、甲冑にしても、井伊の赤備えや伊達家の等、大量生産ではない時代に、質・量を揃えるということが、どれ程の贅沢であったことか。

戦場で如何に目立つかを基準としたようなその造形。
そこにはアート作家の想像力を刺激する何かがあるようで。


侍達ノ居ル処。 [ 野口哲哉 ]


大山崎山荘美術館で、『野口哲哉の武者分類図鑑』を観てきました。

姫路美術館ボランティアの方に「好きだと思うよ」と勧めて頂いて、「確かに面白そうですね」と答えて以来、ずっと気になっていたのです。

==========

大山崎山荘のガラスケースの中に佇む、甲冑姿の小柄な「武士」達。
時に無表情に、時に現代風の顔付で、甲冑を身に纏った姿は、甲冑の格好よさとのギャップで、どこか滑稽さを感じさせてくれます。

そして、まるでそのような甲冑が本当にあったかのように騙られる、「偽史」に基づいた造形物達は、面白くて愛おしい。

猫に着せるために作られたという甲冑、自転車に乗った武士、空を飛ぶ武士、シャネルのマークをあしらった甲冑を纏う「紗練家」の武士達。

単に甲冑のみならず、解説書や当時の絵画まで作り込んで説得力を持たせる技法は、緻密にして周到。

何だかワクワクする時間を過ごさせて頂きました。

==========
一般的には、氏の作品を見て思い浮かべるのは、やはり、同世代の作家、山口晃氏や天明屋尚氏の作品でしょう。
少し趣は違いますが、"天才"会田誠氏の作品も近いものがあります。

  
山口晃作品集 傾奇者 
会田誠 天才でごめんなさい


しかし、この「偽書」にまつわるディテールの扱い、ないものをあらしめる手腕には、このBlogでも何度か紹介している「クラフトエヴィング商會」さんの作品と、感性の方向性こそ違えど、凝り方に相通じるものを感じました。

クラフトエヴィング商會」さんについては、また頁を改めて。

==========

まぁ、今回、何が驚きだったかと言えば、偶然、紺洲堂主人さんと、それと知らず同じ日、同じ時間に展覧会場にいたことです。

アートの起こす奇跡について、思いをめぐらす一日となりました。


==========

『野口哲哉の武者分類図鑑』

  @大山崎山荘美術館 (京都・大山崎)
   http://www.asahibeer-oyamazaki.com/index.html

[会期]2014.04/19~07/27
[休館]祝日を除く月曜休館
[料金]一般:900円 / 高・大学生:500円 / 小・中学生:無料

作者:野口哲哉





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Last updated  July 29, 2014 03:07:39 PM
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mrtk@jp@ Re[1]:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) >そらねこさん コメントありがとうござ…
そらねこ@ Re:本と共に~「ぼくらはそれでも肉を食う」(06/19) はじめまして。本の題名につられてお邪魔…
浅葱斑@ 心のハレっていいですよね? こんにちは。 誕生日の暦から今の自分、未…
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