カテゴリ:私の散歩小径
写真:晩秋の嵐山(by Danjose)
石川啄木の歌: 人はみな 同じ方向に向いて行く。 それを横から見てゐる心 「悲しき玩具」より 人は皆 同じ方向むいている 浮かれてマネーゲームに興じ、 日本中が湧きかえり 1分、1秒争って、 パソコンの鍵盤を打ち、 一株2円、5円の利ざや稼ぎに 人生を懸けている人間がいる。 虚妄の仮想世界で、 マネーゲームで巨億の金を 儲けたり、翌日は大損をしたりと 賭けゲームに血眼になることが繁栄か。 それを市場原理と認め、 奨励している者がいる。 お洒落でスマートで、快適な建物は、 見掛け倒しの張りぼてだった。 悪者さがしに狂奔しているマスメディア 真の悪者はどこにいるか、 この虚飾の繁栄を生み出しているのは 誰だ、 この張りぼての生活を享受しているのは 誰だ、 真の敵を見失わせているのは 誰だ 一人ひとりの心の中に、 その敵を見破る知性を 育てることを拒んでいるのは 誰だ、 何が本物か見抜く力を 私たちから奪っているのは 誰か。 虚飾の建造物を 4千万円、6千万円もの高額なモノを 借金までして 買うことを奨励している者は 誰だ、 そして、それを何のためらいなく 購入する現代の人間のマイホームとは 幸福とは何か、 虚飾のマイホームは みんな同じ方向を向いて行く。 そして、それを見ている観客がいる。 運が悪かったと同情している観客がいる。 本当は自分の問題と 根っこのところで 繋がっているのに。 みな同じ方向を向いて行く。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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通りすがりですが。違う方向に舵をきるにはどうしたら良いんでしょう?バブル時代に育った方達がこれからのリーダー。当分は方向は変わらないのでしょうか?とすると、ちょっと悲しいです。
(2005.12.01 14:49:41)
scm5151さん
>バブル時代に育った方達がこれからのリーダー。当分は方向は変わらないのでしょうか?とすると、ちょっと悲しいです。 ----- 確かに社会の表面では、拝金主義、人格の堕落、破壊、弱者への痛めつけ、殺人、などなど、 でもこれは社会の泡。社会の奥深いところでは、それとは質的に異なる本流が脈打っている。日常のなかで、粘り強く闘っている庶民がいる。生活している民がいる。時代が大きく転換する時、それはうねりとなって社会を動かす力となる。 過去の歴史もそうではなかったか。 そんな民の力は数十年前に比べれば、大きく質的な変化を遂げている、と信じたい。 (2005.12.03 08:00:02) |
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