テーマ:美しい日本の四季(95)
カテゴリ:Mr.Danjoseの写真歳時記
Danjoseの花歳時記
コブシの花は 凛と張り詰めた青い天空に 大樹の枝を四方に伸ばして 真っ白な花びらを天空に向かって群れなして咲く。
雄しべ雌しべが 螺旋階段となって並び パラボラアンテナ型の花びらは 早春のきらめき始めた陽光を反射させて 雌雄のずいの螺旋階段を温める 寒い時期で、まだ少ない昆虫たちが 陽光を集めた螺旋階段は暖炉となって 昆虫たちが次々にやって来て暖をとる。
コブシはまだ浅き春に 花々がうごめき始める前に そのいのちの証を 艶やかな白と絶妙な雌雄のずいのつくりのなかに 静かに主張している。
蕾を覆う苞葉は毛で覆われて 冬を越す。 我々の祖先は コブシの花が咲き始め山肌が白く染まる頃に 田作りの農作業を始めたので 「田打ち桜」と呼ばれて、 人々の暮らしとともに何千年も生き続けて来た 辛夷。
今年は関東地方は3月初めに辛夷の花が満開となった。 そしてこの1週間、日本列島は真冬の寒気団に次々に見舞われている やっと冬が来た。 こんなにも、気候異変であっても 農作業の標準木としての役目は、お払い箱になっても 負けずに、凛と、 めぐり来た三月の空に伸び、 変らず咲く。 寒風に咲く。
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最終更新日
2007.03.18 09:41:24
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