足利フラワーパークの藤の花、今年もそのいのち繋いで
数百年の時空を超えて
爛漫と妖艶に咲き競う晩春
とりわけ今年の藤の花は見事に咲いた
樹齢130年余り、
900平方メートル余りの藤の大棚
畳500枚分にも及ぶという。
そして、この藤の大木は、
世界で始めての女性の樹木医
足利フラワーパークの園長でもある
塚本こなみさんが
精魂傾け、樹木のいのちに耳を澄まして
幾多の困難を乗り越えて
都市再開発で邪魔になった場所からここに移植して
今日にそのいのちを生き返らせた藤の大樹
今年も繚乱と咲き誇っている
そのいのちの
強靭さ
圧倒されるエネルギー
初夏の太陽を透かして
涼ずやかな白い藤
鮮やかに萌える若葉の緑と
白い藤のコントラストがまぶしい五月
初夏の訪れを告げるさわやかさ
白藤とポピーが競い合って咲く
ポピーの黄・オレンジ・赤が
一層、鮮やかに映えて
いのちが
初夏の陽光にきらめく
石楠花のピンクと新緑の濃淡のみどりと藤の白と
まさに色のシンホニー
色が光りと戯れて
さわやかな初夏の風を運ぶ
八重黒龍藤の濃き紫も
五月だというのに
真夏のように強烈に降り注ぐ、まぶしすぎる陽光に
そのいのちを濃密に輝かせる
足利フラワーパークの花々は
今、そのいのちを
初夏の乾いた陽光のなかで
一斉に謳歌している
今年も
めぐりきた春を忘れることなく
咲いてくれてありがとう
藤の花よ。
昨年の5月の「日々草」・
日記2006.5.06には
足利フラワーパークの去年の花つきの悪かった藤の棚の様子を
2006.5.26の日記には、
この園の長であり、世界初の女性の樹木医でもある
塚本こなみさん
の苦闘する姿について書きました。
興味のある方は、どうぞご一読を。
(今回の写真は、ミセス・ダンホセ撮影によるものです。
女性らしい華やぎと光り溢れる写真となりました。)