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そういちの平庵∞ceeport∞

そういちの平庵∞ceeport∞

よしさん 

浦河のよしさんは知的障害を抱えている
子供が大好きでべテルに勤務していた
PSW向谷地夫人えっちゃんの子供を子守していた
末っ子のまなちゃんが保育園に通い出すと
彼は役割を失いいつもべテルの家でしょんぼりしてた
その頃僕はPSW向谷地さんの紹介で燃料会社に勤めていた
ほんの短い間だが僕が声をかけ一緒に働いた事がある
灯油の配達を一緒にやった
彼は僕が再飲酒して辞めた後もずっと働いていた
ずっと無給だったかと思う・・・その代わり昼食が出ていた
彼は勤勉で無欲だ給料も自分から要らないと言った
その頃の僕と言えば給料月2万ヒエー奴隷ジャーンとか
親が馬鹿だから姉が苦しみ僕が病気になったのだとか
そんな感情や考えに支配されていた
一方よしさんは障害を理由に物置に閉じこめられ
髪の毛は長く伸び腰にまで届き
言葉も持てないまま精神病院に捨てられた
かなりの虐待があったかと思う
僕と知り合った頃は親は亡くなり
仕事中ボソッと言うのだ
「どんな親でも親は親だ俺は感謝している」
僕は我が耳を疑った
何で?そんな風に許せるのか分からなかった
そんな彼や洋子ちゃんに赤鬼大先生などが毎年訪ねて来る
まるで家族のように
そう僕にとって彼等は家族のような存在だ
昨夜も運営委員会が終わった後
少しよしさんと話す
笑顔が良い
一緒に働いてた会社の事務の人が今はべテルで経理をやってるとか
とりとめのない話をしばらくした
彼はべテルの中でもイジメを受けたり差別を受けたりもした
読み書きが出来ないことを馬鹿にされたり
いじめられお金を取られたり
泣かされたことも度々だ
それでも皆仲間だとよしさんは言う
凄い人だと思う


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