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トクさんが亡くなってまだ気持ちの整理がついてなかったであろうお父ちゃんはぼくを複雑な表情で見ていました。
ぼくはF家の人たちに好かれようと みんなにスリスリしたり 毎朝お兄ちゃんとお父ちゃんをペロペロ舐めて起こしたりと 一生懸命努力しました。 こんなぼくの行動を 「犬みたいに従順だな」と言う人もいました。 ぼくは必死でした。 「ぼくはトクさんほど F家のみなさんを癒しているのだろうか、 みなさんに愛されているのだろうか」 自問自答の日々でした。 そしてぼくがF家に来て一ヶ月ほど経った頃、 お兄ちゃんがある夢を見ました。 夢の中でお兄ちゃんはお父ちゃんと トクさんのお墓の前に立っていました。 お墓の側に手紙が落ちていました。 その手紙には 「長い間ありがとう」 とトクさんからのメッセージが書かれていました。 お兄ちゃんは 「トクはかんちゃんをすぐ飼ってしまったことを全然怒っていないんだ」と理解したそうです。 こうしてお兄ちゃんやお父ちゃんとのわだかまりも溶け、 ぼくは胸を張ってF家の一員としていられるのです。 ※このお話はリアルにノンフィクションです お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.04.13 17:48:50
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