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Nov 1, 2005
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カテゴリ:映画鑑賞記録
11/19(土)より全国ロードショーです。
official

監督・・・深作健太
原作・・・土田世紀
出演・・・窪塚洋介 熊川鉄矢
エディソン・チャン 水代元(ドン)
黒木メイサ 杉山エミ
山本太郎 金子優作
松尾スズキ、岸田今日子

・物語序盤・
熊川鉄矢と水代元・通称ドンは幼馴染で親友同士。
森の中に秘密基地を作って、いつも一緒に遊んでいた。
そんな二人の世界に、一人の少女エミが現れる。
彼女は森の中の一軒家に両親と共に暮らしている少女だったが、生まれつき心臓が悪く自宅療養していた。
鉄矢とドンは、エミと友達になり、それ以後三人は大の仲良しになった。
それから数年が過ぎた頃。
森林火災が原因で、エミの家が全焼し、父親が焼死するという事件が起った。
警察は近辺をいつもうろついていたドンに容疑を掛け、彼は放火犯として刑務所に収監される。
その後、成人した鉄矢とエミは交際するようになり、鉄矢はエミの心臓を治す為に医者への道を進んでいた。
そんな彼の元に警察から、ドンが刑務所を脱走したという知らせが入る。

moom_l
一言で表現すれば、「復帰作にこんな作品を選んで良いのか、窪塚洋介よ?!」という感じの作品でした。
原作はコミックスなのですね。
最近、漫画が原作の映画が矢鱈多いなぁ。

良かった点を挙げれば、主要キャラクターの性格描写。
鉄矢とドンの人間性の対比が絶妙だったと思います。
医者というエリートの道に進み、愛するエミを恋人にしている鉄矢。
端から見れば、全て満たされており順風満帆な人生を約束されているような人物だが、その内面は常に不安や苛立ちで波立っています。
エミからの愛にも確信が持てず、その為に、ドンの存在を憎みすらします。
いつも絶対に自分を責めず、全てを悟ったように、自分を許してくれた親友ドン。
そんな彼に深い友情を感じつつも、同時に嫌悪感が走る。
一方のドンは、早くに両親を亡くし、貧しい暮らしをしてきた青年。
相手が思った事を感じ、それを絵にする特別な才能を持っています。
常に自分の立場を理解し、多くを望まず、鉄矢やエミの為に自分を犠牲にしてきたドン。
しかし心の奥底には、誰よりも熱い思いを持っています。
この二人の心理が手に取るように分かりました。

ただ問題はこのキャラクター達の背負った重みを台無しにしてしまう、脚本や演出の好い加減さ。
ドラマがとことんシリアスに展開しているのに、ツッコミ所が満載というのは、かなり痛いですね。
最初の内は、見なかった事にしようと自分に言い聞かせていたのですが、次から次へと、現実的に考えて可笑しな部分が出てきます。
流石に黙殺しきれなくなって、中盤以降はドラマから心が離れてしまいました。
例えば、ヤクザ崩れの金子が殺された時、遺体が安置されていた場所が知り合いの美容整形外科のベッドだったのには驚き(笑)。
殺人事件なんですけど、警察は出てこないんですか?
ドンは子供の頃から孤児みたいでしたが、どうやって自活していたんでしょう?
この下、ネタバレっす。

心臓移植のシーンにはぶっ飛びました。
ドナー登録してたのか?それ以前に、脱獄犯よ、彼。
何処の病院に担ぎ込まれたか知らんけど、心臓移植ができる程の大病院に都合よく搬送されたの?
しかも心臓が小さいとは言え、大人の心臓を子供に移植するのは…。
全ての符号から導き出される答えは、インポシブル!
つーか、あのガキ、連続放火犯だぞ。
何、めでたし、めでたしで締め括ってんだ?!

これらに限らずラストまで、どう考えてもリアリティが無さ過ぎる場面が続きます。
それでいて、確りシナリオは重々しいまま悲劇的結末へと突き進んでゆきます。
そこまで無理な体勢から、泣きという投げを打ってきますか?
あまりに強引な荒業に、私は笑ってしまいましたが、会場では泣いている方も多々おられました。
皆さん、素直ですね~。

窪塚洋介の演技は良かったと思います。
複雑な過去と感情を背負う難しい役どころを上手く演じ切っていました。
(バレエダンサーの"熊川哲也"と読み方が同じ名前というのは、個人的に失笑ポイントでしたが、これは原作があるので仕方ないですね。)
対するドン役に、エディソン・チャンを起用したのには、正直、自分の中でも賛否両論真っ二つですね。
確かに表情や眼力だけで、ドンの性格を見事に表現していたと思います。
でも純粋な日本人役を、日本語のできない彼に演じさせるのは、無謀ではないでしょうか?
寡黙な青年の役で、然程不自然さは感じませんでしたが、それでも片言の日本語は明らかに変です。
演技力と頑張りは評価しますが、キャスティング自体に問題があります。
山本太郎の出番は途中までですが、存在感は充分ありました。
いつも自然体な演技が良いですね。
彼の台詞の中で、「人間はゴミ箱。綺麗な心を持った者ほど汚されてゆく。」という言葉は胸に残りました。

人間の心の弱さ醜さの表現は良かったけれど、重苦しい話のわりに、ディテールを等閑にしてしまった惜しい映画でしょうか。

蛇足ですが、今回の試写会は観客全員にプレスシートが配られました。
初めての経験で興奮してしまいましたよ。
でもチラシ収集家としては、チラシも挟んでほしかったな。

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最終更新日  Nov 2, 2005 12:20:20 AM
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