テーマ:試写会で観た映画の感想(678)
カテゴリ:映画鑑賞記録
1/14(土)より全国ロードショーです。
"PROOF" 監督・・・ジョン・マッデン John Madden 原作・・・デヴィッド・オーバーン 出演・・・グウィネス・パルトロー、アンソニー・ホプキンス、ジェイク・ギレンホール、ホープ・デイヴィス、ダニー・マッカーシー、他。 ・物語序盤・ キャサリンは5年前からシカゴで、精神を患った天才数学者の父ロバートの介護をしている27歳の女性。 以前は大学に通って、父親同様数学を専攻していたが、父の状態が悪化してからは、大学も休学して、親子二人で生活していた。 その父が一週間前に亡くなり、元々情緒不安定だったキャサリンは一層不安定な状態に。 ニューヨークでキャリアウーマンとして成功している姉クレアは、妹の身を案じて、彼女をニューヨークに連れて行こうと考えていた。 また、ロバートのかつての弟子ハルは、ロバートの遺稿に興味がある様子で、しきりに彼のノートを見たがっている。 彼に心を許したキャサリンは、ハルに父親のデスクの鍵を渡す。 中にあったノートには、画期的な数学上の証明が記されていた。 興奮するハルに、キャサリンはそれが自分の書いたものだと、意外な言葉を告げる。 ピュリッツァー賞受賞の舞台劇を映画化した作品です。 全く予備知識無しで鑑賞したので、予想していた内容と全く異なっていて面食らいました。 自分の中では、父親を亡くした女性が再起してゆく、感動系のヒューマンドラマなのかなと考えていました。 全然、的外れな訳ではないのですが、所謂、感動物ではありません。 非常にデリケートで難しいです。 内容が難解という意味ではなくて、感想をどう書いて良いのか困ってしまうという意味で難しい作品です。(^_^;) 数学を扱った映画ですが、数学的知識は無くても問題ありません。 主軸となる定理の証明自体がフィクションという事もあって、一切その内容には触れておりませんから。 ただとても学術的だな、という印象は受けました。 映画そのものが、感情的なもので観客の心を掴もうとしている感じではなく、理論的な緻密さで話を推し進めていこうとするかのような雰囲気でしたね。 とにかく、表現に困る映画でした。 と言っても、悪い映画という意味ではないのですが。 ただ、単純に娯楽として面白いかと問われると、多分NOだと思います。 感動したいとか、面白いものを観たいとか、そういう動機でご覧になると失望するかもしれません。 グウィネス・パルトローの演ずる役どころが、とても微妙で難しいものでしたね。 精神病を患っていた父を介護しながら、自身も父と同様に、不安因子を内在させている女性。 性格も明晰な頭脳も父親譲りで、それ故に、自分もいつか正気を失ってしまうのではないか、いや、正気だと思っているだけで、既に狂っているのではないかと危惧している人物です。 そしてそれを証明するかのように、自分を狂人扱いする姉、疑心を抱くハル。 間違っているのは誰なのか? 自分なのか?周囲なのか? 観客はキャサリンの立場に立って、自分自身の正気に不安を感じます。 ミスリードへの導き方は、上手いという程でもないのですが、狙いは理解できました。 映画中に父親からキャサリンが、どれだけの時間を浪費したか、と尋ねられるシーンがありましたが、あれは心臓に悪いですね。 小生、日々、貴重な人生の中の時間を浪費しています。 真剣に考えると、とても憂鬱になります。 本当にゴメンナサイ。(-_-;) 取り敢えず、自分に謝っておこう…。 どちらかと言うと、ミニシアター系に近い雰囲気の映画ですね。 グウイネスの演技は良かったと思います。 アンソニー・ホプキンスは老けたなぁとしみじみ。 ↑ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Dec 17, 2005 02:56:07 PM
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