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テーマ:Jazz(1961)
早朝、雨上がりの庭に佇むと赤とんぼが遊びに来てた。 夏の間に背高のっぽになってゆらゆら揺れるセージのてっぺんで、気持ちよさそう。 すっかり、秋。 しかし、秋ってどうしてこんなに「哀愁」とか「郷愁」とか心の感じやすい部分を刺激するのでしょうね。 季節を愛でる日本人ならではなのかしら? 今日はね、旧暦の8/15なのですね。今日は、お天気イマイチだけど、うん、「仲秋の名月」。(え?死語??) でも、満月ではないのよ。今年の満月は9/27日だそうです。 それでもね、少し前からお月様はどんどんふくらみ、澄んだ秋の夜空に君臨しています。 大きく白く輝く月の光は昼の太陽の光より「強い力」があるような気がしません? 青白い月の光は、不思議な力を秘めている気がします。 大好きなSF作家、ハインラインの名作「月は無慈悲な夜の女王」って、タイトルを思い出します。 でも、これって、原題は「The Moon Is a Harsh Mistress」で、直訳だと「月は厳格な女王」みたいな感じらしい。訳者のセンスに乾杯♪ 月でね、もう一つ好きなものがある。アンリルソーの「The Sleeping Gypsy」。 まさに満月の魔法を絵にしたようなような詩情的な構図。 色合いはもちろん、マンドリンを傍らに置き、すやすや眠る黒人のジプシー、そして、「ライオン」、それを照らす満月。。。 とても不思議な神秘的な雰囲気をたたえた絵。 去年、この絵の一部をつかったジャケットのギルゴの「Under Rousseau's Moon」リリースされたのですよね。 Gil Goldstein、ギルゴールドスタインはピアノ、オルガン、アコーディオンなどはもちろん、ギル.エヴァンスオーケストラのアレンジャーやマイケルブレッカーやパットメセニーの頭脳としても大活躍なコンテポラリー界きっての才能の持ち主でっす。 メンバーは豪華。。でも、ランディの参加をみてるとマイケルが病気でなかったら、クリポタの席はなかったかもねぇ。。ま、深くは考えないで。。なんたって、クリスポッターもだ~~い好きなサックスだもん。 アルバムは、ジャコとギルエヴァンスに捧げられているようです。 ジャコの愛奏曲が中心かな。 The Bandのロビー・ロバートソンの曲出幕開け。 ゆったりと、クールだけどジャージィな雰囲気を漂わせながら、徐々に音が重なり厚くなっていき、まさに幕開けのアンサンブルの見本のようなクラシカルなムードから、切れ目無くつづく2曲目で、普通は、ギルゴの感嘆。 バードの「ドナリー」なんだけどねぇ、頭からが、アライアスとボナがワールドミュージック風(アフリカのお太鼓風?)にリズムつけて、そこにストリングスが「うねうねううね」とドナ・リーを進行させる!途中からラテン調になるんだけど、ホント、最後まで独創性をキープ。これ、好き☆かなり、面白い。 Three Womenは、やはり、ストリングスを使って、イントロ部分はチェンバー・ミュージックって、感じなんだけど、クリポタのソプラノが浮遊感があって、いいよねぇ。 レげぇだぁ。わすは、、れえげぇは不得意。北国の女だからぁ。でも、クラプトンの有名曲は、ずんずん、一緒にうたいまっす。 と、クリポタはソプラノで、陽気にうたいまっす。つづく、ギルゴのアコーディオンはいい味でっす。って、ぴったしかと。。 1分半のボナの見せ所。ぐぇ、って感じ。すげぇ、バカ速い。しかーーーも、ヴォイスによる一人ユニゾン♪あんぐり、してくださいまっせ。「お笑いオチ」でしめて、次にそのまま続きまーす。 Boplicity/Some Skunk Funk。クリポタがテナーに持ち変えてる。ランディがあぁ、いえば、クリポタがこう、言う。。ユニゾンになった後には、ギルゴのシリアスなピアノが入る。まぁ、みなさん、巧くからんでくること。。 で、Mike MainieriのオリジナルSarah's Touch。ステップアヘッドのピットインにもあったよねぇ。 と、なんかねぇ。。ランディのトランペットがフィーチャされてるわけで、マニエイリがソロとるわけで、、年寄りには、、もう、、それはそれは。。涙腺緩みそうな1曲。 最後まで加速感があって、、、みんなで仲良くおしまい。 今度は、アライアスのパーカッションソロ。1分勝負。コンガだって。そう、お亡くなりになったのよね。つうことは、天国は大賑わいだね。つづけて、ジャコの曲を2曲。 まずは、Liberty City!ここで、フィーチャされるのは、テナーを抱えたクリポタ。この陽気で軽快な曲に所々で入るボナの高速フレーズも宜しゅうございますが、クリポタのソロは、ええですけど。曲の明るさをキープしながら健闘。おまけに、ランディのソロが続きます。見せ場をクリポタ以上に熟知してるランディ。 Three Views of a Secretはギルゴのアコーディオンとストリングスが重なり、舞い上がるような気分。。ヴァイヴのクールな音色が煌めく☆のよう。ランディとクリポタももちろん絶好調。ランディって、何時までもやんちゃな兄ちゃん、ってかんじなんだけど、ビシッと、切れ味いいよねぇ。 と、哀愁ってのは、まぁ、こんなもんでしょう。って、ギルゴのアコーディオンソロ。 悲しみは、乾いた風にのせて遠くに運ぼう。。 この哀愁は次の曲にもそのまま引き継がれます。ストリングス&アコーディオンで月夜の魔法を。最後の1分間くらい、薄いベールにぐるぐる包み込まれるような感じがたまりません。そして、ボナの歌によるボナのオリジナル。可憐なピアノに誘われるように、祖国アフリカの匂いがたっぷりの歌が始まる。。人と自然は仲良くしなくちゃな、って気分になるぞぉ。そして、歌の始まりが、、このアルバムの終焉。 メンバー紹介と拍手、そっか、完成度の高いライブでありました。。 ニューヨクは、ブルーノートの今宵のように満月直前の月夜の出来事でした。(きっぱり) 1. The Moon Struck One 2. Donna Lee 3. Three Women 4. Good Morning Anya 5. Bass Solo 6. Boplicity/Some Skunk Funk 7. Sarah's Touch 8. Percussion Solo 9. Liberty City 10. Three Views of a Secret 11. The Camel's Lament 12. Moondreams 13. Suninga Gil Goldstein (p, acc) Don Alias (perc) Richard Bona (b,vo) Randy Brecker (tp) Mike Mainieri (vib) Chris Potter (ss,ts,b-cl) The Zebra Coast String Trio Joyce Hammann (vl) Lois Martin (vla) David Eggar (vc) Half Note Records (HN 4527) 2006 それでは、おやすみなさ~い。m(__)m つうか、、今まで、寝ちゃったんですけどね。。 今日が仲秋の名月なんで、明日の朝、ってわけにはいかんですからね。。 そう、クリスポッターの新譜 Song For Anyone/Chris Potter 10 これもストリングストリオ?が入って(しかも、バイオリンはMark Feldman!) こっちはね、クリポタ中心に世界がまわってるよぉ。 アンサンブルの妙、ってより、クリポタの「サックス」が、メインディッシュでっす。 どうぞぉ、こちらも、ご贔屓に。。m(__)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年09月27日 18時10分25秒
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