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テーマ:闘病日記(4004)
カテゴリ:シックハウス
私自身がCS(化学物質過敏症)であるが故に、何事も化学物質に探りを入れて物事を捉えてしまいます。
ここ数回の記事で「CSは病気じゃない」と書いてきましたが、そう捉えられる理由も分からなくはありません。 コメントも頂いたので、今回は医学的見地について少し触れてみたいと思います。 現在、シックハウス症候群、化学物質過敏症は脳神経系の異常という説が主流です。 といっても、そういった病気として取り組んでいる病院は国内で10軒程度と、一部の医者の意見に過ぎません。 医学界全体で見るなら1%程度の意見でしかないでしょう。 他の医者の見方としては、「そんな病はない、気のせいだ」というもの、「何かしらあるだろうが、現状ではよく分からない」というものの2つに分けられます。 患者の症状もバラバラ、苦手な物質もバラバラ、発言も支離滅裂、とくれば精神的にオカシイと思われて仕方がないのです。 医者は健常者なわけで、それを客観的に判断するしかありません。 何らかの共通点を探すしかないのです。 この病のメカニズムを話すとき、「花粉症に似ている」という表現を多くの人が使います。 体の許容量を超えて花粉を取り込んでしまったとき、アレルギーとして症状を出すようになる。 一度 発症するとその後ずっと同じ症状が出る。 誰でも掛かる可能性がある。 人によって その許容量の個人差は大きい。 アレルギー体質な人ほど罹り易い。 など。。 ↑この「花粉」を「化学物質」に置き換えると全く同じだからです。 しかしながら、アレルギーの検査では何も引っ掛からない。 同じ症状が続くとは限らない。 悪化すればするほど、様々な化学物質に反応するようになる。 本来 アレルゲンになり得ない、自然のものにまで反応するようになる。 人によって反応する化学物質は異なる。 病気というのは、ある状況に陥ると誰でも、同じような体内の変化が起き、同じような症状を出す。 これが分かって初めて「○○病」という新しい病気として認められるのです。 あれもこれも ひっくるめて○○病とはいきません。 「シックハウス症候群」が「症候群」であるように、シックハウスの中で起こる様々な症状を総じて「シックハウス症候群」と呼ばれます。 では化学物質過敏症は??? これまで多くの患者の話を聞いてきました。 ここ1年間は実際の患者さんとも沢山 触れてきました。 一人一人の症状の どこまでが本当に化学物質によるものか、精神的な面から来ているのか、全く分かりません。 多くの患者に会えば会うほど、どんどん分からなくなっていきます。 健康な人、やや過敏な人と、実際の過敏症の患者との間には物凄い差があります。ちょっと話を聞くだけで分かります。 しかしながら患者になった後の反応は、一人一人で何百通りの症状や変化を起こしています。 化学物質の接触曝露によるもの、吸入曝露によるもの、存在を感じただけで起こるもの、想像しただけで起こるもの、精神的に起こるもの、疲れから起こるもの、疲れた時の曝露から起こるもの、日常的に触れているものから起こるもの、問題ないと思っているものから起こるもの、自分の体内で生成される物質から起こるもの、・・・。 さらに その掛け合わせ。。 それほど多種多様な原因から様々な症状を出してしまうのです。 これを客観的に○○病として認めるならば、どこかで線を引かなければなりません。 それは、どうやっても出来ないのです。 現在の科学の限界を超えています。 今 北里研究所病院では、ある条件を元に線引きしています。 それに対する患者側の反発も多いです。 でもそういう事をしていかないと、何でもあり になってしまいます。 だからと言って実際に苦しんでいる人は物凄く多い。 潜在的な患者を含めるとその数は計り知れない。 厚生労働省などは、対応したいと言えば したいでしょう。 「全く考えていない」という訳では ないでしょう。 線引きしようにも、どこに線を引いたら良いのか皆目 見当がつかない。 「分からない以上、分からないとしか言いようが無い」というのが現状だと思います。 これについては、それぞれの批判ばかりしていても しょうがないです。 いつか誰かが確証を突き止め、この病が病気として一日も早く認められることを祈るばかりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 10, 2008 02:27:28 PM
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