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カテゴリ:本
松永伍一さんという詩人で評論家の方が亡くなりました。
なかなか興味深い著作活動をなさっていた方のようですが、特に意識していた人ではありませんでした。ただ、20年ほど前に『ペトロ岐部』という本を読んだことを思い出しました。 ペトロ岐部は、歴史資料的には日本人ではじめてエルサレムに行った人とのことですが、日本人で初めて司祭になった人です。当時のヨーロッパ人にとってもアジアの人間が司祭になることなどできない、と偏見の目で見られていたのですが、それに打ち勝つように単独でローマに行って、諮問を受けて司祭になったのですから、その心意気はすごいものがあります。さらに、そのままローマに留まるのではなく、キリシタン禁制下の日本に潜入して、最後は東北において捕らえら殉教した人です。その殉教の様のすざましかったようです。 遠藤周作の書『銃と十字架』にも記されていた人ですが、当時読んだときには、すごい日本人がいたものだな、と驚かされました。遠藤周作はキリスト教は日本の風土には合わない、と『沈黙』の登場人物には言わせていましたが、一方で、このような人物について描いていたのも対照的な感じでした。 ペトロ岐部についてはこちらやこちらもご参照あれ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Mar 5, 2008 06:00:05 PM
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