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カテゴリ:教会
先週の土曜日の夜、Tさんが亡くなったと連絡を受けた。
土曜の夜、ご遺族のところに伺い、祈り、その後のことを打ち合わせた。 日曜日、お昼ごろに再びご遺族の方と打合せ、葬儀の段取りなどを教会員の葬儀担当の方と一緒に決めた。 日曜日の夕方から教会で前夜式を行い、月曜日の午前中に火葬の後、午後から葬儀を行った(信州では、葬儀の前に火葬する慣わしになっている)。 Tさんは、数年前から施設に入っていて今年91歳になった女性であるが、娘さんのSさんが教会員だった。「だった」というのも、もうそのSさんは天に召されている。また、お連れ合いのS蔵さんも3年ほど前に天に召され、教会で葬儀をしていて、そのお二人は教会墓地に遺骨を納めている。 Tさんは、S蔵さんがお元気なうちに施設に入りながらも、S蔵さんが病に倒れた後は、彼の姪のN夫妻が世話をされていた。N夫妻は、施設に毎日訪ねていて、本当に素晴らしい関わりをされていた。特に夫妻のうち夫の方が献身的な姿に心打たれるものがあった。葬儀の後、「本当にS蔵さんはいい人を選んだね」という言葉があった。 そして、娘さんのSさんは、脳性麻痺で体が不自由な方であったが、信仰に導かれ、礼拝では、車椅子でいつも一番前にいたとのこと。同じく車椅子の男性Mさんもいて、二人が松本教会の宝である、と言われていた。Tさんのお連れ合いは、ご自分の娘のために、障害者支援の福祉に関わり、そして、Sさんが亡くなった後も、施設建設のために尽力された方であり、教会員からそのへんを伺ったり、教会の様々な資料を見たり、前任牧師O先生の助言もあり、葬儀を終えることができた。 葬儀の後の告別式においては、Tさんを最もよく知る旅行中のYさんが急遽帰ってきて、「送る言葉」を捧げてくださった。Tさんが体の不自由な子どもを育てる悔しさ、つらさを体験しつつも、それゆえにこそ、様々な良い出会いに導かれ、また人に勇気を与える生き様であったことが表され、Tさんへの感謝の思いがあふれていた。 また、Nさんが早く3人の家族を一緒の墓に納めたいという意向も受けて、火曜日、水曜日が教区総会だったために、総会から帰ってきた翌日の木曜日に教会墓地に納骨した。 今回天に召されたTさんには、一度だけ病院でお目にかかったことがあったが、ほとんど知らなかった方であった。しかし、前夜式や葬儀の後の故人を偲ぶときにおいても、いろいろなお話しを伺い、近しい思いを抱いている。松本教会に来て、はじめての葬儀であったこともあり、私にとっても忘れられない出会いという感じがした。 そして、これら3人の方々が、教会で折りにふれて想起され、なんといっても神さまの懐に共にいるであろうことを信じ、神さまの御業の不思議さと豊かさに慰められる思いがしているのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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