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Jan 20, 2010
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 ようやく図書館で『陋巷に在り』の第1巻を借りることができました。

 以前から、酒見賢一の小説には関心があり、読んでみたい、と思っていたのですが、なかなか借りる機会を得ませんでした。

 物語の主人公は、孔子の弟子顔回(顔淵、子淵)です。
 孔子の一番弟子とも言われる顔回ですが、なにか政治的に成果を挙げたということもなく、貧しく陋巷に暮らしたのでした。若くして亡くなったということもあり、伝説になっているのですが、それを酒見賢一氏が歴史的記録と想像力を働かせて述べているところが興味深いのです。資料をあたりながら、実際はこうだったのではないか、などと勘ぐる(?)ところは、イエス像を掘り起こすものに近い感じがします。中国の古代の儒というしきたりはもともと魔術的とされるものの、孔子が確立する儒学はずっと合理的になってきたということ。また、もともとの儒の担い手は、瘻傴や小人など今で言うなら身体的ハンディをもったものだったのではないか、とのことなどが語られています。

 また、中国古代では、名はその人の本質を示すということで、むやみに他人に教えるべきではなく、また、他人もむやみに本名を呼ぶことはなかったのだそうです。不用意に相手にのろいをかけてしまうことにもつながるということとのこと。これなどはル・グィンの「ゲド戦記」シリーズに通じる世界観のような感じがして、東洋世界のファンタジーの原点が中国の伝説的世界にもあるのだ、と考えさせられています。
 
 シリーズとしては結構ながいものなので、全13巻を読みきれるかどうかはわかりませんが、趣味の世界に浸れるような本かな、と思います。参考文献としては、白川静さんの「孔子伝」などもあり、漢字の成り立ちについての説明が時折出てくることも面白いです。

ー声符は需。需は雨請いする下級の巫祝。儒はその階層から起こったものであるから、儒という。」とのこと。


陋巷に在り(7(医の巻))

以下は、コミックになったもの。

陋巷に在りー顔回伝奇(1)

陋巷に在りー顔回伝奇(3)
陋巷に在り(12(聖の巻))





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最終更新日  Jan 24, 2010 12:11:39 AM
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