「前哨戦」人間革命(第2巻)より
人間革命2巻には「前哨戦」・・と言う話しが記されています。その話は、昭和22年頃、蒲田支部の青年部の男女7人が(その後、「こいつ等の殆ど」が脱会する・・と言う事態にも)某教団が主催する「尊師の講演」に、こっそり偲びこんで、聴講しそして、質問攻めで、その尊師を追い込んで、丸め込みとうとう、会場まで荒らして「師の講演」そのものが、滅茶苦茶にもなってしまった。(しかも、この時点で「虚栄に満ちたの慢心の出来レース」までもが、細かく描写されている。 因みに、コチラが所有しているのは、初版で、昭和41年度版)その次の日・・・彼等は、当時、戸田城聖氏が開いていた「法華経講座」にも参加しその会場へ寺破りをした男女7人が会場へ出向くと何故か、噂が広がっていたのか?、会員達は幹部を含めて、彼等、彼女等を英雄視してしまいそのお陰で、本人たちも、天狗にもなってしまい「寺破り」に参加した「一人の青年」が、戸田先生の目の前で「邪宗撲滅の最前線」だとか「命のままに討ち死に」とか言い始め最後に「鎧袖一触」の熟語などを用いて、演出など施し武勇伝のお披露目をして、戸田城聖氏を除く、幹部等も含め会場内の参加者は、彼等、彼女等を絶賛していたのだが・・・◆人間革命2巻「前哨戦」の章より唯一人、戸田城聖だけは、険しい表情になっていた。最初は「にこやか」に聞いていた彼も、暫くすると、にわかに顔を曇らせたのである。そして最後には、眉をひそめて哀しげな表情になっていた。ソレを誰人も気付かなかった。戸田は厳しい声をあげた。すかさず激怒した口調で叫んだ。「昨日、某教団へ行ったものは、立ち給え!!」何事か?・・・彼等は怪訝な顔つきで立ち上がった。「某教団の教主などを、少しばかりやっつけて、いい気になっている君たちを 戸田は育てた覚えがない!!慢心も甚だしい・・・ 私は、それが悲しいのだ。 君たちの根性は、本当の私の指導ではない。(つまり、その事が目的の真意ではない) 一体、誰の弟子なのか?岩田!言ってみ給え!!」岩田は面食らった。無言である。居並ぶ幹部達も、何が?戸田の怒りに触れたのか?不可解な表情であった。「誰の弟子だか?言えないのか・・・君たちは戸田の弟子ではない!!」一喝にあった彼等は、理解が出来ずに戸惑っていたのである。否、身震いを感じていた。「日蓮大聖人の仏教の真髄を“ひとかけら”でも身につければ いかなる教団の教義もないのだ。勝負は初めから決まっている。 それを“如何にも自分の力でやった”ように、手柄顔している馬鹿者が何処にいる? “道場破りの根性”はいかん!!英雄気取りはよせ!! 暴言をつつしみ、敵にも味方にも、心から立派だ・・・といわれる人になれ!! 君たちのような行き方を戸田は教えた覚えはない!!」(現在では、涙話なども含め 「してやったり」な顔をして手柄のように武勇伝を仕込むブログも同じだろうか? 要は、マニュアルか、策ばかりに奔走している内容のものばかり)【参考】・アルファシンドロームhttp://petjuku.sakura.ne.jp/dog/inuri-da-.html・ソレに関連する記事 1:http://plaza.rakuten.co.jp/namassaddharma/diary/201001170001/ 2:http://plaza.rakuten.co.jp/namassaddharma/diary/201001170000/戸田は理事長たちの方を見渡して言った。「・・・・原山君、小西君、清原君・・・どうだろう? 戸田の気持がわかるだろう・・・」理事たちは、少々、うなずき、後は「黙っている」しかなかったのである。彼等も、一往、青年たちの「いい調子」に合わせていたからである。【参考】・「本音が言えない」「声が大きい人勝ち」集団心理のワナ -プレジデントロイターhttp://president.jp.reuters.com/article/2009/07/25/DA8B0538-775A-11DE-AEDE-98073F99CD51.php・オフィス街を歩くと思う「自分は彼女たちと、一体どこが違っちゃったんだろう」-日経ウーマンhttp://wol.nikkeibp.co.jp/article/special/20091218/105312/?P=2・善悪に囚われると自分のことだけしか見えなくなる -伊藤淳冶ブログhttp://ameblo.jp/jintuuriki/entry-10496325323.html戸田は激昂を鎮めて、話をつづけた。「いいか、もう一度言っておく・・・ 取るに足らない一教団の首脳などを、少しばかり苦しめたから・・と言って こうも逆上せ上がり、忽ち驕慢になる君たちの性根を思うと、戸田は哀しいのだ 広宣流布とは崇高なる仏の使途の戦いなのだ! 大目的を達成してゆく途上、これから“出現する敵”は 君たちが想像も出来ないほど大きく、そして手強いのだよ。 君たちが某教団に行ったのを悪い・・と言っているわけではない。 別に奨励もしないが、君たちが、どうしても行きたい・・・と言うのならそれもよかろう 広宣流布の為、折伏を止めることが出来ないからだ。 しかし、他教団の本部だから、特別の折伏行だ!などと勘違いしては困る。 一婦人が、真心込めて隣家の人を救う方が立派な行為の場合がある。 こんな事を幾度も繰り返して、それで邪宗撲滅ができる!・・と思ったら とんでもない間違いだ! 今は、将来、真実に人々を救い、指導してゆける力を養っている訓練段階(下積みの修行) ・・・だと思わなければならない。 将来の本格的な法戦は、そんな遊び半分と思っていては大変だ。 その時に退転するなよ。 “今、いい気になって連中は、大事な時になって退転してしまうものだ” 戸田は、君たちが“王仏冥合のお役に立つ時”に退転させたくないから、今叱っておくよ よく覚えておきなさい!!」戸田は諄々とした言葉で語った。青年たちは、次第に赤らんで来ていた。同じ折伏の行動であっても、注意すべき人物と、そうでない人物とがあろう。指導者は、それ等を見抜かなければならない。その人の本質を知らなければ、指導者(仏法者)とは言えないからだ。(中略)戸田は青年達を見渡して言った。「自己の栄誉のみを考えて、“人に良く思われよう”・・と活動する人物であれば 所詮、行詰まってしまう。詐偽師に共通してしまうよ。」(池田大作著:人間革命第二巻「前哨戦」の章 P.204~208)※これに関連して[No.278]:「命の奥底にある性根の天秤」と [No.201]:「2ちゃんねるの外から(9)」へと続きます。