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【麦の海に沈む果実】恩田陸 三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは? 何年ぶりかに再読です この本はね、今まで読んだ本の中で5本の指に入るぐらい大好きな作品なの。 恩田陸のファンサイトでもこの作品は常に1位を独走し続けている程の人気ぶり 恩田陸といえば「夜のピクニック」を真っ先に思い浮かべる人も多いかもしれないけど… あの作品を読んだ時私は「なんだか恩田さんらしくないなぁ…」と思ってしまった。。。 確かに面白いんだけどね、なんていうか無難にまとめたという印象を受けました 恩田さんの魅力は、不思議でいっぱいの独特な世界観 (&驚愕のラスト…笑) だと思っているので、 この「麦の海に沈む果実」は恩田さんの本領発揮といったところでしょうか 作品の舞台となっているのは、辺り一面湿原に囲まれた全寮制の古い学園 この学園には「3月以外の転入生は学園に破滅をもたらす」という、不吉な言い伝えがあって。 …にもかかわらず、主人公理瀬はなんと2月の最後の日に転入してきてしまう。。。 その日から理瀬は、不気味な美少年に追いかけられたり (怖っ!!) 、 生徒達の失踪、連続殺人という不可解な出来事に次々と直面することに… 理瀬は、主人公であるにもかかわらず最後の最後まで正体が分かりません。 超過保護で整った上品な環境で育てられる「ゆりかご組」なのか… 隠れた才能を引きだし特殊な技術を磨くための「養成所組」なのか… はたまた家族に疎まれて送られてきた「墓場組」なのか… どのグループかもわからない謎の美少女。 ラスト何ページかでやっと正体が分かるんだけど、あまりにも予想外の展開に驚愕しますヨ 閉鎖的な学園、疑心暗鬼に陥る生徒達… 物語を読み進めていくうちに、じわじわと暗い湿原に飲み込まれていくようです。 「麦海」が好きな方はこんなのも読んでみては 「神のロジック 人間のマジック」のレビューはこちら 「冷たい校舎の時は止まる」のレビューはこちら いつも感じることですが、恩田さんの書くキャラクターは美形が多いですよね 理瀬は漆黒の髪を持つ正当派美少女。 黎二は旧家の良い家柄を感じさせる美青年。 ヨハンは天真爛漫な笑みを武器とする美少年。 いやぁ、贅沢ですよね 美形好きのnanacoにとっては嬉しい限りですよ…(笑) 理瀬×黎二も、理瀬×ヨハンも…異なる「美」ではあるけど、どちらも絵になるわぁ。。。
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