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【聖餐城】皆川博子 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 「馬の胎から産まれた少年」アディは、新教と旧教が争う三十年戦争の戦地を渡り歩きながら育った。略奪に行った村で国王にも金を貸すほど裕福な宮廷ユダヤ人の息子イシュアと出会う。果てない戦乱のなか傭兵となったアディは愛してはいけない女性に思いを寄せ、イシュアは権謀を巡らし権力を握ろうとする。二人の友情を軸に十七世紀前半の欧州を描く傑作歴史小説。 お友達の日向永遠さんから紹介して頂いた本です~ 先日の「怪奇小説傑作集」同様、とても自分好みの本でした。本当にありがとうございます!! なんかもうこの本ね…… 日本の小説を読んでる気がしないのですよ。 これが翻訳小説と言われた所で、私はちっとも驚きませんぜ(笑) むしろ日本人にこんな重厚なヨーロッパの歴史物語を書ける方がいたなんて、驚きでした。 文章といい、物語の構成といい、どこか佐藤亜紀さんの作品に似た所があるかも。 皆川博子さんは1930年生まれ。後で調べて「おばあちゃんだったのか!」とビックリ だってだって、アディの恋への一途っぷりといい、イシュアのツンツンっぷりといい…… 二人の少年の性格が、あまりにも「最近の若い子」の感覚で読んでたから~(笑) や~とにかく分厚い本ですが、一気読み必至の面白さでした ≪オススメPoint≫ 壮大な歴史ファンタジー 三十年戦争 二人の少年の友情 神聖ローマ帝国の三十年戦争を題材にした物語です。 百年戦争ならともかく、三十年戦争を描いた作品って珍しくないですか グスタフ・アドルフやヴァレンシュタイン…うぅむ、そういや世界史で習ったような。。。 そんな無知レベルMAXな私でも、これほどまでに面白く読めたのは何故でしょう?(笑) きっと歴史小説とはいえ、友情や恋愛、ファンタジー要素をたっぷり取り込んでいるから。 錬金術やら人造人間(ホムンクルス)のくだりには、ドキッとしました。 ちょうど漫画「鋼の錬金術師」を、同時並行で読み進めている所だったんだもん。 読書していると、時々こういう風にリンクする事があるのよね~ 荒れ果てた村の様子や、略奪・凌辱される村人達の所はあまりにもリアル。 アディの軍への忠誠と許されない恋、イシュアの諦観にも似た冷徹さが哀しかったです。 800ページを超える超大作ですが、その分厚さに違わぬスケールの大きさでした!! 完全燃焼すると同時に、一抹の寂寥感も覚える作品。切なかったー…。 ≪検索用INDEX≫ 作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪) 作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
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